小説むすび | 著者 : ケイト・ヒューイット

著者 : ケイト・ヒューイット

間違えられた花嫁間違えられた花嫁

“愛は人を奴隷にするだけだ” 彼の拒絶に、胸が引き裂かれ……。 さる王家で王女たちの家庭教師として働くオリヴィアは、ある晩、 宮殿の窓から侵入してきた黒ずくめの男にさらわれた。 恐怖でめまいに襲われる一方、その侵入者の危険な魅力に胸が高鳴る。 あれよあれよと儀式めいたことをさせられ、甘い言葉で誘われるうち、 まだ恋も知らぬオリヴィアは抗うすべなく身も心もゆだねてしまった。 その後、驚愕の真相が判明するーー男の正体は隣国の王子ザイードで、 必要があって結婚を急ぎ、王女と間違ってオリヴィアを連れ去ったのだ。 しかも、先ほどの儀式は、なんと婚礼の儀だったという! うろたえるオリヴィアに、ザイードは蔑みもあらわに言い放った。 「なぜ早く名乗らなかった? 后になりたくて、僕をはめたのか?」 涙を誘う愛の物語で人気のケイト・ヒューイットの秀作。自分に自信がなく、華やかな人々の陰で自己主張することなく生きてきたオリヴィア。人の役に立ちたいと願う心優しい彼女が、運命の悪戯によって、とんでもない事態に巻き込まれていき……。

マラカイオスの孤独な花嫁マラカイオスの孤独な花嫁

愛する人はみんな去っていく。 だから、もう誰も愛さないと決めたのに……。 マルゴは恋人のギリシア富豪レオに、いきなり求婚された。 一族の大企業を率いる彼は、跡継ぎをもうける決意をしたという。 母親にないがしろにされ、里親を転々として育ったマルゴは、 愛する人にはいずれ見捨てられることを思い知っていた。 だからこそ、自分は誰とも愛に基づく関係は築けないのだと悟り、 やむなく求婚を断ると、レオは最後に体を奪って去っていった。 そのときに彼が見せた瞳の冷たさは、本当の終わりを告げていた。 だが1カ月後、マルゴは体に変調を覚えた。まさか、赤ちゃん……。 予期せぬ事態に、彼女は途方に暮れた。愛を注がれずに育ったからこそ、 子供には両親の愛を与えたい。でも、今さら彼にどう告げたらいいの? 涙なくして読めない物語を紡ぐK・ヒューイットの2部作、〈新妻物語〉第2話をお贈りします。まともに子育てができない母親の出産により、弱冠11歳にして異父妹の面倒を見ていたマルゴ。悲しい過去を背負って生きてきた彼女に、幸せはいつ訪れるのでしょうか?

ギリシア富豪の花嫁の掟ギリシア富豪の花嫁の掟

甘い蜜月も、結婚も、愛も、 刹那の幻にすぎなかった……。 最愛の父の死に打ちひしがれていたリンジーは、五番街を彷徨うなか、 ギリシア富豪アントニオスと出会い、めくるめく恋に落ちた。 それが、悲劇の始まりだったーー夢のような蜜月を経て結婚し、 ギリシアでの新婚生活が始まったが、異国の花嫁を待っていたのは、 彼女を白眼視する冷たい家族と、慣れない上流社会の洗礼だった。 夫は仕事しか愛さず、孤独に耐えかねたリンジーは母国に逃げ帰った。 やがて、アントニオスが半年間の沈黙を破り、彼女を連れ戻しに来た。 「余命わずかな母のためギリシアに戻れ。これは夫としての命令だ」 わたしを愛しているから戻ってほしいわけではないのね……。 リンジーは失望しつつも、わずかな愛の残骸にすがり、要求をのんだ。 涙誘う愛の物語を紡ぎ続ける作家ケイト・ヒューイットの2部作〈新妻物語〉の第1話。リンジーが幸せなシンデレラでいられた時間はあまりに短いものでした。離婚を望むならギリシアへ戻ってこいと主張する夫ですが、彼女が本当に望むのは、彼の深い愛で……。

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