小説むすび | 著者 : ケイト・ヒューイット

著者 : ケイト・ヒューイット

スペイン富豪の花嫁の家出スペイン富豪の花嫁の家出

“ふさわしからぬ”花嫁に、 心の内を見せない大富豪……。 ウェイトレスや家政婦をして糊口を凌いできた元孤児のミアは、 スペイン富豪サントスと出逢って半月で結婚し、幸せの絶頂を味わった。 豪華な邸宅や使用人のいる暮らしが始まってほどなく妊娠したが、 流産したのを境に、夫婦の関係がぎくしゃくしだした。 エレガントな義母もよそよそしく、見下すような冷たい態度を崩さず、 自分はよそ者だという疎外感に苛まれたミアは、 子を失った悲しみについて夫と話し合うこともないまま家を出たのだった。 今、お金が底をつきかけ、イビサ島のバーで接客係をさせられそうに なっていた彼女の耳に、いやらしい男性客を一喝する声が響いた。 「ミ・エスポサーー僕の妻だ!」見ると、鬼の形相のサントスがいた! 登場人物の心の機微を巧みに描いた感動作で人気の作家ケイト・ヒューイット! 結婚したての有頂天な頃、その後の冷ややかな沈黙の時を経て、夫婦の間にできた埋められない溝と深い失望と悲しみ。どれほどの愛ならば、二人を再び結びつけられるのかーー?

愛されない花嫁愛されない花嫁

「君を愛することは永遠にないし、 君の愛を受け入れることもない」 「ミーガン、僕の妻になってくれ」 なぜイタリア屈指の大富豪が、下働きの私にプロポーズを? 故郷アメリカでつらい経験をしたミーガンは、 イタリアに渡ってウエイトレスとして働き始めたばかりだった。 驚くほど端整な顔だちをした客の大富豪アレッサンドロに誘われて、 彼の私邸で給仕をしたのをきっかけに急速に惹かれ合った。 だからといって、出会って数日で結婚とは性急すぎる。 ミーガンは思わず、愛してくれているのかアレッサンドロにきくと、 彼は答えた。「いいや。愛のように安っぽい感情に興味はない」 一生愛されない花嫁になれと? 断るべきなのに、彼女の心は揺れ……。 両親すら愛さなかった自分が妻を愛することはないとまで断言するアレッサンドロの求婚に、ミーガンは戸惑うばかり。けれども「僕がほしいのは、君だ」という、聞きたいと思っていた言葉を耳にし、ミーガンは一縷の望みをかけて、彼の花嫁になる決意を固めます。

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