小説むすび | 著者 : ケヴィン・J.アンダソン

著者 : ケヴィン・J.アンダソン

イグニションイグニション

ロシア・アメリカ初の共同宇宙遊泳を目指すスペースシャトル『アトランティス』の打ち上げが目前に迫っているケネディ宇宙センター。すでに宇宙飛行士たちはシャトルに乗り込み、着々と打ち上げ手順は進んでいく。上院議員ボーアマンとロシア特使トロフキンという大物政治家をも発射管制室のVIP招待席に迎え、発射の緊張感はいや増しに高まる。そんななか、テロリストの一団が発射管制センターを占拠した。しかも発射目前の『アトランティス』の外部燃料タンクの先端にもプラスチック爆弾が仕掛けられている。人質解放のための要求は莫大な量の宝石。アメリカは国の威信をかけ、空軍特殊部隊やエリート憲兵隊など軍の先鋭隊をテロリスト制圧のため、投入した。だが、アサルトライフル、スティンガー・ミサイルで武装し、猛毒ガスまで有する敵の反撃に手も足も出ない。一方、自らの軽率な行動による怪我のため、『アトランティス』司令官の任を解かれ、ひとりケープ・カナヴェラルの沼地で発射を見物しようとしていたアイスバーグは異変に気づいた。恋人ニコールを含む人質救出のため、素手の男の闘いが始まった。

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