著者 : シュカートゆう子
運命の夜に運命の夜に
子供が欲しい!結婚なんてしなくても、赤ちゃんは産めるわ。幼いころ父親に捨てられたマディーの辞書に“結婚”の文字はない。親友の赤ん坊を抱くうち母性が急に目覚めても、それは変わらなかった。ただ、子供を授けてくれる男性が必要だし、誰でもいいわけじゃない。英国貴族で金融会社の重役マイルズと再会したのは、そんなときだった。昨年のパーティで出逢い、強く惹かれるものを感じていた。優秀な頭脳と、女性を蕩けさせるルックス、そして高貴な生まれ…。愛は望めなくても、マイルズは子供の父親としては理想の男性だ。けれども問題は、昨年マディーは勇気を出して彼を誘ったのに、その誘いを丁寧な、しかし見下すような口調で拒まれたことだった!
この愛はぜったい秘密この愛はぜったい秘密
とびきりハンサムでセクシーな社長ガイの秘書を務めるサマンサ。胸に秘めたボスへの切ない想いがいつか報われる日を夢見てきたが、彼はサマンサとは正反対な女性との戯れの恋にうつつを抜かしてばかり。見向きもされないことに耐えきれず、ついに彼女は退職を願い出た。その数日後、父親の入院騒ぎに動揺したガイに、妙なことを命じられる。「結婚する気はないが、僕の子供を産んでくれる女性を探してほしい」サマンサは満面にガイへの愛をにじませたが、彼が気づく様子はない。もう!でも、もしこのチャンスを逃したら、一生後悔するわ!彼は愛や結婚を申し出ているのではないけれど、それでも…。勇気を振り絞ると、サマンサは言った。「だったら…私ではどう?」
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