著者 : スティーヴン・ハンター
第二次大戦末期、敗色濃厚のナチス親衛隊は全力を結集して、ある作戦を実行に移すべく実験を繰り返していた。作戦名「ニーベルンゲン作戦」。実行者に選ばれたのは、“狙撃の名手”の異名をとるドイツ武装親衛隊のレップ中佐だった。彼が標的としているのは誰なのか?作戦の存在を探りあてたアメリカ陸軍戦略事務局のリーツ大尉と英国陸軍特殊作戦局のアウスウェイス少佐は、その全容を明らかにしようと奔走するが…。巨匠ハンターの鮮烈なるデビュー作、ついに復刊!
ボブ・リー・スワガーは親友の記者キャシー・ライリーがモスクワから発したメールを読み、いたく興味を掻き立てられた。第二次大戦末期の独ソ戦で輝かしい狙撃歴を残したソ連邦赤軍に女性狙撃手がいたという。名前はミリことリュドミラ・ペトロワ。射殺した敵兵数は百を超え独軍からは“白い魔女”と呼ばれ恐れられていた。だが1944年の半ば以降ミリの名前は記録からふっつりと消える。いったい彼女になにがあったのか。ボブはただちにモスクワに飛び当地でキャシーと再会しミリに関する調査を開始した!
ボブとキャシーはモスクワでの調査の結果、赤軍の大物高官がミリを特殊な任務に就かせていたことを突き止める。その任務とはナチス高官の射殺という命令らしい。一体ナチスの高官とは何者なのか。二人はミリが向かったらしいウクライナへ移動する。当地でボブの脳裏によぎるのは、彼女は任務完遂を前に殺されたのではという疑念だった。ミリは標的の狙撃に成功したのか。やがてボブの身にも危機が迫り…。間断なきサスペンスと重層する語りで展開される巨匠円熟の傑作!
ダラスでニックと会ったボブはFBIの覆面潜入捜査官に任命され、大統領暗殺現場の調査を開始した。しばらくすると、現場周辺にアプタプトン殺害に使われたと思しき同車種の車が姿を現すが、ボブはその車をおびき出し、運転する殺し屋を射殺する。JFK暗殺事件になぜロシア人殺し屋なのか。ボブは捜査のため今度はモスクワへ飛んだ。そして、捜査を進めるボブの頭の中にJFK暗殺事件とその30年後に起きた要人暗殺事件(『極大射程』)との驚くべき関連が次第に浮かび上がってくる…。
海兵隊退役一等軍曹ボブ・リー・スワガー。ヴェトナム戦争で目覚ましい戦績を遺した名狙撃手はアーカンソー州の片田舎でひっそりとトレーラー暮しをしていた。日々の友はライフルと年老いた犬。その彼を二人の男が訪れ、最新技術で製作された弾丸の試射を持ちかけた。ボブはその申し出を受ける。彼は条件の異なる難射撃を次々にクリアし、1400ヤードの長距離狙撃も成功させ、周囲の人間を驚嘆させた。だが、この試験射撃はボブを巻き込んで展開される巧妙に仕組まれた謀略の始まりだった…。
全米を揺るがす要人暗殺事件の犯人にされたボブ。FBIから追われる身の彼の頭の中をよぎった事件の犯人像は、ロシア人スナイパーだった。ヴェトナムで、ボブに重傷を負わせ、親友の命を断った手練の狙撃手。一方、独自の捜査を続けるFBI捜査官ニック・メンフィスもボブの無罪を信じていた。そんな彼の前に憧れのボブが姿を現す。ふたりは、自らの名誉と愛する女性を守るため、特殊部隊兵士120人を相手に壮絶な銃撃戦を挑んでいく。“ボブ・リー・スワガー・シリーズ”の開幕!
かつて、独立のためにイラク軍と戦ったクルド人の戦士ウル・ベグが、単身アメリカに潜入した。目的は、一度はクルドを支援しながら土壇場で裏切ったアメリカに復讐すること。標的は元国務長官ダンツィグ。事態を察知したCIAは、当時ウル・ベグを鍛え、ともに戦った元秘密工作員チャーディに白羽の矢を立てた。チャーディは、裏切りの借りを返すべく、ふたたび戦場に身を投じる。
チャーディは、かつてウル・ベグたちクルド人ゲリラと行動をともにしていた元恋人、ジョアンナに接触。情報収集のかたわら、ダンツィグ警護の任につく。一方、メキシコでは、若手工作員トレウィットが、ウル・ベグ密入国の謎を解く重大な手がかりを発見していた。標的に迫るウル・ベグ。見え隠れするKGBの影。背後に潜む巨大な陰謀とはなにか?著者渾身のスパイ・サスペンス巨編。
アメリカ・メリーランド州の山中深く埋められた核ミサイル発射基地。難攻不落のこの基地が、謎の集団に占拠された。最新鋭核ミサイルの発射を阻止するためには、基地へ侵入するしかない。ミサイル発射までに残された時間は十数時間。基地奪回に出動した歴戦の勇士プラー大佐率いる特殊部隊デルタ・フォースは世界の終末を救えるのか…。息づまり迫力で描く大型軍事サスペンス。
核ミサイル基地を占拠した謎の集団の正体が明らかになった。彼らはたんなるテロ集団ではなく、激しい訓練を受け、組織された軍隊だったのだ。真正面から彼らに戦いを挑む特殊部隊デルタ・フォース、州兵、レンジャー部隊。そして、廃坑のトンネルから基地侵入を図るベトナム帰還兵ウォールズと元ベトコンの女性戦士ファン。核ミサイル発射へのデッド・リミットは刻々と迫る…。