著者 : ダイアナ・パーマー
交通遺児だったノリーンは従姉一家に引き取られ、まるで使用人のようにこき使われて育った。やがて美しい従姉は、心臓外科医として名高いラモンと結婚。密かに彼を慕っていた看護師のノリーンは、祝福の陰で人知れず涙した。だがその後、不幸にも従姉が肺炎で亡くなると、ラモンの激しい怒りは、看護していたノリーンに向けられたのだった。2年後、ノリーンの体は悲鳴をあげていた。心臓に問題があり、高額の手術を受けなければ、長くは生きられないとわかったのだ。医療費を工面するため、悪化していく体調を押して働き続けた結果、彼女は倒れ、緊急手術を受けることになるーラモンのメスによって!病を抱えながらもけなげに生きるヒロインの恋物語シリーズ。大スター作家が描いた、伝説的人気を誇る名作!
この胸の愛と同じくらい、愛してほしい。 魅惑のシンデレラ・ブライズ・アンソロジー! 真実の愛を夢みる花嫁たちがヒロインの物語を集めた、シンデレラ・ブライド・アンソロジー! 美しくも傲慢な年上富豪と若きヒロインの恋の火花を描いて人気のD・パーマーのほか、リージェンシーの旗手E・ロールズ、情熱的かつ洗練された作風のM・リーをご堪能あれ。
世慣れた放蕩富豪と壁の花。 正反対の二人が、恋におちる瞬間。 テキサスの実業家コート・グリヤは美女たちと浮き名を流してきたが、 金目当ての女性に辟易し、身分を隠して親戚の家で休暇を過ごすことに。 そこで隣家のミーナと出会う。化粧もしない地味な彼女をからかうと たちまち犬猿の仲となり、コートはつい不機嫌な態度をとって……。 引っ込み思案なミーナは学校ではいじめられ、家では悪母に虐げられた。 化粧しない習慣は、母の男たちの気を惹かぬようにしていた当時の名残だ。 なのに、隣家に滞在しているコートときたら、無礼で傲慢で頭にくる。 ハンサムで魅力的だけれど、「君は男を望めない」なんて言う人は嫌い! だがある晩、親友に化粧を施され髪を下ろしたミーナを見たコートはーー 9歳で父に捨てられ、苦労を重ねてきたヒロイン。ひょんなことでヒーローに救われ、尊大で皮肉屋と思っていた彼もまた苦労してきたと知り、心の氷が融けだして……。〈ワイオミングの風〉最新作の本作は、〈テキサスの恋〉も関連していますので、乞うご期待!
失恋がもとで男性不信のジョラナは、画家になる夢を追いかけて田舎から出てきた。五番街を歩いていたとき、傲慢だが魅力的なイタリア系富豪ニックと出会う。頼まれて恋人のふりをし、ニックの人となりを知るうち、ジョラナは彼に強く惹かれ、愛するようになっていった。やがて二人は結ばれ、ニックは結婚さえほのめかした。だが数日後、思いもよらない彼の言葉に、ジョラナは涙を流した。「あの晩のことは後悔している…君は単なるはけ口だったんだ」(『ブルーな恋だとしても』)。妊娠中に夫を亡くしたマギーは独りで息子を育ててきた。義父が遺した牧場で休暇を過ごす間、隣人の無愛想な大牧場主テイトに反発心を覚える。しかしワイルドな彼を崇拝する息子が「僕は父さんを知らないんだ」と言ったとき、テイトの意味深長な沈黙の訳をーそして彼自身のことを、もっと知りたいと思うようになって…(『孤独が終わるとき』)。
たくましくて厳しいボス、コルターのアシスタントを務めるクランシー。彼女は、ボスに知られたくない、複雑な家族の秘密を抱えていたー6年前、クランシーを殴打した義兄が服役中であること。残された弟を女手一つで育て、今もひどく困窮した生活を送っていること。ボスに気に入られていなくても、どうしても働かなくてはならないのだ。だがあるとき、持病の喘息が悪化し、クランシーは肺炎を起こしてしまう。コルターに強引に病院へ連れていかれて初めは困惑したものの、彼が自分を気にかけてくれることが、とても嬉しかった。でも勘違いしてはだめよ。あくまで、コルターはボスなのだから。それに、彼の心は、長年の想い人に囚われたままなのだから…。
言葉を重ねても、信じてもらえず…… 会えなくなって、想いだけが募る。 ありえない。妹の婚約者の義兄がサクソンだなんて! マギーは相手方の富豪一族と顔合わせする妹につき添い、 事故で失明した“ホーク”という気難しい義兄を和ませる役回りだった。 狙った獲物は逃さない鷹ーーホークと彼が呼ばれるのも不思議ではない。 サクソンは目的のためなら手段を選ばない冷徹な実業家だ。 かつてマギーは仕事で出会ったハンサムなサクソンに惹かれたが、 誤解がもとで彼から猛烈な怒りを買ってしまった。 逃げるように田舎に引っ込み、ひっそりと彼を想いつづけてきたのだ。 だが、そんな彼女に、サクソンは有無を言わせぬ鋭い調子で命じた。 「心から反省しているとわかるまで、私の目になってもらう」 8カ月前に視力を失ってから、すでに10人以上のナースを辞めさせ、身内にも恐れられるほど荒ぶるサクソン。以前の彼のように心を許してほしいという、純真無垢なマギーの願いは届くのでしょうか?HQディザイア1900号を記念してお贈りする、貴重な初邦訳作品です。
キーナは18歳のとき、父が働く工場の御曹司との恋に舞い上がったが、手酷くあつかわれ、逃げるように故郷を後にした。夜間工場で仕事をしながらデザイン学校に通い、卒業後は、業界の帝王である大実業家ニコラスに雇われ、身を粉にして働いた。当時、妻を亡くしたばかりのニコラスはその冷徹さが妻の死を招いたともっぱらの噂だったが、キーナは知っていたー彼が美しき妻の生前の写真を、大事そうにデスクに飾っていることを。初恋の傷心で臆病になっていなかったら、私も恋におちていたかも…。そんなニコラスと出会って6年。食事をともにしたある夜、彼がキーナに思いがけない申し出をする。「僕は君の愛人になるつもりだ」
テキサスの名家に生まれながらも内気で、息をひそめるように生きてきたベス。ある日父が投資に失敗し、すべてを失ってしまう。打ちのめされる彼女を支えたのは、年上の牧場経営者ケイドだった。3年前、彼に想いを告げたものの“きみを女として見ることはない”と拒絶され、初恋は苦い終わりを迎えていた。断ち切ることができない想いを抱えたまま彼との距離は縮まるも、運命は残酷で…。幻の未邦訳作品。
子守の求人広告を見て、カリーナはこれに懸けるしかないと思った。3年前に墜落事故で両親を失ったが、金メダルという母の夢を叶えるため、カリーナはフィギュアスケーターとして頑張ってきた。だが足首の骨折で選手生命を絶たれた今、経済的にも困窮していた。広告主は、数々の石油会社を経営する大富豪マイカ・トランス。なんとか面接を通り、住み込みで働き始めたカリーナはいつしか、ボスの威厳あふれる態度の下に隠された優しさを知る。彼のことを考えるたびに感じるこの胸の切なさは、いったい何?ある夜、悪夢から覚めたカリーナが寝間着姿でキッチンに行くと、偶然居合わせたマイカが咎めるような視線を向けてきたかと思いきや、無防備な彼女の唇をいきなり奪って…。信心深い家庭に育ったカリーナは、純潔を重んじるまじめな女性。過去のトラウマから男性が苦手だったが、よりによって、かつてないほど男らしい大富豪に恋をしてしまい…。不動の大スター作家が贈る、真冬の甘いシンデレラ・ストーリー!
幼くして両親を失った天涯孤独のナタリーにとって、 隣人で、大牧場の所有者、キレイン家の人々は家族も同然だ。 なかでもマックは、ある日を境にかけがえのない存在になった。 友人を亡くし、涙にくれる17歳のナタリーの肩を抱き、 甘い口づけでなぐさめてくれたあの夜から……。 愚かにも彼に純潔を捧げる日を心待ちにしていたのに。 あるとき、マックの妹の恋人を奪ったと誤解され、 それを信じた彼の、冷たい言葉にナタリーの心は砕け散った。 「二度とこの家に来るな」--彼女は誰にも告げず故郷を去った
陰日向になって支えてくれる彼は、 少女だった私の心を奪った人……。 アマンダの人生は、大実業家ジョシュ・ローソンに掌握されていた。 亡き父が遺した会社も、現状は彼が支配している。 アマンダが引き継ぐには、25歳になるか、結婚することが条件だから。 今も、父親を失って傷ついた心を癒やすためにと ローソン家の別荘へ強引に連れてこられ、胸に切なさがよみがえった。 ここは15歳の頃、ジョシュと恋人の睦み合いを見てしまった場所……。 そのときから、年上の彼への憧れを胸の中でひっそりと育ててきた。 二人きりになるたび、アマンダはずっと夢みてきた瞬間を期待したが、 距離が縮まるとなぜか、ジョシュは頑なに一線を引いた。 「純潔は、夫となる男に捧げるべきだ」と言って。 押しも押されもせぬ大スター作家ダイアナ・パーマーの貴重な未邦訳長編をお届けします。1992年にスーザン・カイル名義で書かれた本作は、無垢な乙女が経験豊富な年上の大富豪に導かれ、大人の階段を昇る姿が瑞々しく描かれます。ときめき止まらぬロマンス!
秘書のアビーが高名な富豪弁護士グレイの下で働き始めて1年。ボスは傲慢で実に扱いにくい半面、とても優秀で魅力的な男性だ。そんな彼が求める秘書であろうと、アビーはしかつめらしい服に眼鏡とひっつめ髪のスタイルで、有能な仕事ぶりを見せていた。だがある日、ボスの予定帳に書かれた取引相手の名に、激しく動揺する。二度と会いたくないと思っていた、卑劣で薄情な元恋人…。やむをえずグレイに事情を話し、もうここにはいられないと告げると、ボスは僕たちが公然と同棲すれば、相手は手出しできなくなると言う。二人で寝食をともに…?戸惑いを見せるアビーに、彼は釘を刺した。「ベッドの心配なら無用だ。君は僕の好みじゃないから」
私が本当に愛されるわけがないーわかってはいたが、バイオレットはその夜、憧れのブレイクの腕を拒めなかった。元ボスのブレイクは、太り気味だと彼女を揶揄していたのに、会社を辞めて垢抜けると、とたんに目の色を変えてきたのだ。ところが、バージンを捧げたバイオレットの妊娠が発覚しーブレイクは結婚を申し込んでくれたけれど、彼女は落ち込む。恋人を事故で失って以来、独身を通してきたブレイクにとって、それは愛でなく、責任を果たすためのものにすぎないから。それどころか目的は、バイオレットの体だと告げられて…。
厳格な学校から、半年ぶりに帰郷したキャスリンは、年の離れた義兄ブレイクの姿が見当たらないことにほっとした。早くに両親を失い養女となった彼女を、ずっと見守ってくれた義兄。でも、最近のブレイクはかたくなに男女交際を禁じ、キャスリンの行動を制限しようとするのだ。わたしはもう二十歳なのに。だがパーティの日、ちょうど出張から戻ったブレイクに、ドレスがセクシーすぎると厳しく叱責されてしまう。思わず反発したキャスリンはそのとき想像すらしなかったーわずか数時間後、ブレイクに荒々しく唇を重ねられ、衝撃と興奮に身をこわばらせることになろうとは。極上義兄妹ロマンス!愛情深い兄だったはずの男性との間に、突如燃え上がる情熱の炎。一途で無垢な愛。
テキサスに暮らすケイトは、隣に住む牧場主ジェイソンに憧れていた。ジェイソンはケイトより10歳も年上で、気性の荒さから誰もに恐れられる男。そのうえ根っからの女嫌いだが、なぜかケイトにだけは兄のように親しく接してくれるのだった。そんなある嵐の日、二人はふとしたきっかけでキスを交わしてしまう。もしかしたら彼も、妹以上に見てくれているのだろうか…ほのかな期待に夢見心地のケイトだったが、やがて突きつけられたジェイソンの冷たい言葉に打ちのめされたー君と真剣な関係を結ぶつもりはない、この先ずっと。
天涯孤独のサニーには、他人には話せない秘密がある。6年前、人違いで悪党に襲われた。母と幼い弟の命を奪われ、生き残ったサニーの左胸にも、今なお大きな傷が残っているのだ。人生でたった一度、その醜い痕を見られたことがあるが、相手からあからさまに拒まれたときは、まるで悪夢のようだった。だから、職場のパーティですてきな男性ジョンから声をかけられても、いずれ拒絶されると思うと怖くて、内気にふるまってしまった。案の定、彼は唐突に「失礼」と言い捨て、彼女を置いて去っていった。誰かを好きになっても未来がないのなら、誰とも関わらないもほうがいい。そう自分に言い聞かせる彼女に、ほどなくジョンとの再会の時が訪れ…。
アイヴォリーは貧しい家庭で、身勝手な母に虐げられて育った。二十歳になったのを機に、母を振り切って都会へ出てきて以来、デサイナーを夢見て下積みしながら、母の要求で仕送りもしている。仕事が地味なうえに、なかなか認めてもらえずにいたある日、アイヴォリーは自作のドレスをまとって会社のパーティに出席した。すると、それが富豪社長カリーの目にとまり、彼女は胸を高鳴らせた。凄腕と名高い彼に認められるなんて、まるで夢みたい…。そしてカリーもまた、些細なことにも感激して涙する姿に惹かれ、彼女の純潔を奪った。だが、アイヴォリーの幸せは長くは続かなかった。カリーに存在をひた隠しにしてきた、母という名の悪夢のせいでー大スター作家が、1990年代にダイアナ・ブレイン名義で発表した物語の初邦訳。とても優しい心根の苦労人アイヴォリーが、思わぬ展開により、カリーからの寵愛はやがて、猛烈な怒りとなって彼女の心を突き刺し…。
その日職場に現れた男性を見て、サリーナは茫然と立ちつくした。わたしの人生をめちゃくちゃにした、コルビー・レイン!富豪の娘として育った彼女は17歳のとき、父のSP役に抜擢されたコルビーと燃えるような恋に落ちた。鍛えぬかれた腕に奪われ、すべてを捧げた一夜の後、彼は非情にもサリーナを捨て去ったのだ。そして妊娠が発覚。サリーナは実家からも勘当され、以来7年間、貧困のなかで娘を育ててきた。震える心を押し隠しコルビーと向き合いながら、彼女は誓った。愛しい娘の存在だけは、けっして彼に知られてはならない…。
新人のグウェンは仕事でどじを踏み、直属の上司であるリックに厳しく叱られて落ちこんだ。ここで働き始めたときから、魅力的な彼に惹かれているのだ。一方、リックは不器用なグウェンにいら立ちを覚えていた。地味で冴えない部下のことなど、意識する必要もないのだが。「ぼくは同僚とはデートしない主義だ」グウェンに向かってそう宣告し、規制線を張ったつもりの彼だったが、しかし、ふたりの関係はあるときを境に一変するーリックの独身上司がグウェンを気に入って花を贈ったと耳にするなり、なぜか怒りが沸き、リックの頭は彼女のことでいっぱいに…。
彼の目になって、彼の手を引いて。 二人で一人なのに、誰よりも遠い……。 「ぼくのもとで住みこみの個人秘書になってくれないか?」 失明した世界的大富豪コナーに請われ、エマは複雑な思いでうなずいた。 本当は彼に謝りに来たのだったーー先日、湖上で事故を起こし、 あなたから光を奪ったのは、このわたしです、と。 だがコナーの思いがけない言葉に機会を逸し、言いそびれてしまった。 せめて彼の目の代わりになって、見るものすべてを伝えよう。 そして、日々償いながら、時機がきたら真実を打ち明けるのだ。 けれども時が彼女に与えたのは、愛という名の足かせだった。 わたしには彼を愛する資格なんてない。なのに、彼の唇に抗えない……。 やがてエマの体に妊娠の兆候が現れるが、そう告げる間もなく、 コナーがかねてより外部に調査させていた失明事故の原因が明らかにーー 大スター作家ダイアナ・パーマーが1979年に書いた話題作『ボスに囚われて』を下敷きに、新たなエピソードをふんだんに盛りこんだ完全版長編! 本作にかける思いを綴った作家メッセージが冒頭に掲載されています。人気シリーズ〈テキサスの恋〉の面々も登場。