著者 : ハーマン・メルヴィル
ピェール(上)ピェール(上)
理想と現実に引き裂かれる曖昧なる人間の愚かさを見つめ、キリスト教社会の欺瞞、西欧社会の偽善を炙り出すー『白鯨』の著者メルヴィルが世界の破滅絵図として描いた大長編の問題作。全二十六の書のうち、イザベル登場によりピェールの反逆の人生の火蓋が切られる“第十二の書”までを収録。
ピェール(下)ピェール(下)
理想と現実に引き裂かれる曖昧なる人間の愚かさを見つめ、キリスト教社会の欺瞞、西欧社会の偽善を炙り出すー『白鯨』の著者メルヴィルが世界の破滅絵図として描いた大長編の問題作。故郷からの旅立ち、作家への道と破天荒な人生行路が待ち受ける“第十三の書”から“第二十六の書”までを収録。
書記バートルビー/漂流船書記バートルビー/漂流船
ウォール街の法律事務所で雇った寡黙な男バートルビーは、決まった仕事以外の用を言いつけると「そうしない方がいいと思います」と言い、一切を拒絶する。彼の拒絶はさらに酷くなっていき…。不可解な人物の存在を通して社会の闇を抉る、メルヴィルの代表的中篇2作。
白鯨 モービィ・ディック 下白鯨 モービィ・ディック 下
燃え立つ太陽と薄明の月影、輝く天空と無限の深海の闇、苛酷な人間の運命を暗示するかのような大海原の真っ只中で起った捕鯨船ピークオッド号乗員らの惨劇。巨鯨モービィ・ディックに敗れゆく片脚の老船長エイハブ。禍々しくも、また神々しい巨大な一頭の白鯨をめぐって展開される雄大な海洋冒険小説の趣ある古典的名作を新たな読みやすい訳にしたオリジナル文庫。全二冊。
白鯨 モービィ・ディック 上白鯨 モービィ・ディック 上
灯油の原料を求めて大海に出た捕鯨船の船長エイハブの壮絶な白鯨との死闘。それを物語る唯一の生き残りの乗員イシュメールの魅力的な語り口。苛酷な宿命の下での自然と神、卑俗と聖性、博愛と弱肉強食等の混沌とした人間的葛藤の奥に、男だけの世界の濃密な関係が息づく。近代の文明の行き詰った危機に改めて注目される古典を朗唱にふさわしい平明な新訳とした文庫版。全二冊。
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