著者 : フランシス・ハーディング
【2025年カーネギー賞、カーネギー賞画家賞Wノミネート】 もう父さんはいない、ぼくが船を出すしかないんだ。 死者の魂を乗せる船の渡し守だった父が殺され、 怖がりのマイロが代わりを務めることに……。 『噓の木』の著者がケイト・グリーナウェイ賞受賞の 人気絵本作家とタッグを組んだ豪華なYAファンタジイ マイロの父は死者の魂(たましい)を船に乗せて送り届ける渡し守をしていた。島の住人は死者が出るとその靴(くつ)を渡し守のところにもっていく。そうしないと死者が島じゅうをさまよい歩いてしまうのだ。ある日領主の娘が亡くなった。ところが領主は娘の死を受けいれず、渡し守から靴を取りもどし、魔術師(まじゅつし)の闇(やみ)のまじないで娘をよみがえらせようとする。マイロの父は領主の手の者に殺されてしまい、このままでは島じゅうに死者が放たれる! 怖(こわ)がりのマイロはなんとか父のかわりに船を出すが……。 『嘘(うそ)の木』の著者による傑作YAファンタジイ。英国を代表する絵本作家エミリー・グラヴェットによる挿絵満載。
【英国SF協会賞YA部門受賞】 呪いを解く力をもつ少年と、 かつて呪いにかけられていた少女 呪いを、謎を解きながら旅をする 『嘘の木』の著者が描く唯一無二の世界 〈原野(ワイルズ)〉と呼ばれる沼の森を抱える国ラディスでは、〈小さな仲間〉という生き物がもたらす呪いが人々に大きな影響を与えていた。15歳の少年ケレンは、呪いの糸をほどいて取り除くほどき屋だ。ケレンの相棒は同じく15歳のネトル。彼女はまま母に呪いをかけられ鳥にかえられていたが、ケレンに助けられて以来彼を手伝っている。二人は呪いに悩む人々の依頼を解決し、さまざまな謎を解き明かしながら、原野に分け入り旅をするが……。 英国SF協会賞YA部門受賞。『嘘の木』の著者が唯一無二の世界を描く傑作ファンタジイ。
カーネギー賞候補作 名著『嘘の木』の著者が描く奇妙に歪んだ不思議な世界 生まれつき表情を持たず、≪面≫と呼ばれる つくられた表情をまとう人々が暮らす地下世界で、 健気な少女が国をゆるがす陰謀に巻きこまれる。 地下都市カヴェルナの人々は表情をもたない。彼らは《面》と呼ばれる作られた表情を教わるのだ。そんなカヴェルナに住むチーズ造りの親方に拾われた少女はネヴァフェルと名づけられ、一瞬たりともじっとしていられない好奇心のかたまりのような少女に育つ。ある日親方のトンネルを抜け出た彼女は、カヴェルナ全体を揺るがす陰謀のただ中に放り込まれ……。『嘘の木』の著者が描く健気な少女の冒険ファンタジイ。カーネギー賞候補作。
英国、17世紀。幽霊が憑依する体質の少女メイクピースは、暴動で命を落とした母の霊を取り込もうとして、死んだクマの霊を取り込んでしまう。クマをもてあましていたメイクピースのもとへ、会ったこともない亡き父親の一族から迎えが来る。父は死者の霊を取り込む能力をもつ旧家の長男だったのだ。屋敷の人々の不気味さに嫌気が差したメイクピースは逃げだそうとするが……。『嘘の木』でコスタ賞を受賞したハーディングの最新作。
「あと七日」笑い声と共に言葉が聞こえる。 わたしは……わたしはトリス。池に落ちて記憶を失ったらしい。母、父、そして妹ペン。ペンはわたしをきらっている、わたしが偽者だと言う。破りとられた日記帳のページ、異常な食欲、恐ろしい記憶。そして耳もとでささやく声。「あと六日」。わたしに何が起きているの? 大評判となった『嘘の木』の著者が放つ、ファンタジーの傑作。英国幻想文学大賞受賞、カーネギー賞最終候補作。
高名な博物学者で牧師のサンダース師による世紀の大発見。だがそれが捏造だという噂が流れ、一家は世間の目を逃れるようにヴェイン島へ移住する。だが噂は島にも追いかけてきた。そんななかサンダース師が謎の死を遂げる。自殺ならば大罪だ。密かに博物学者を志す娘のフェイスは、父の死因に疑問を抱く。奇妙な父の手記。嘘を養分に育ち、真実を見せる実をつける不思議な木。フェイスは真相を暴くことができるのか? コスタ賞受賞。