著者 : ペール・ヴァールー
厳寒のストックホルム。警察が監視中のアパートが突如、爆発炎上した。任務についていたラーソン警部補は住人を救うべく孤軍奮闘するが、出動したはずの消防車が一向に到着しない。焼死者の中には、ある事件の容疑者が含まれていた。刑事マルティン・ベックは捜査を進めるうち、この火災に奇妙な点があると気づく。やがて捜査陣の前に浮かび上がってきたのは、意外な犯罪の構図だったー。警察小説の金字塔シリーズ、第五作。
ストックホルム中央の公園で女児の死体が見つかった。彼女は前年、不審な男に話しかけられ、警察に証言を残していた。そのわずか二日後に別の公園で新たな少女が殺害され、ストックホルム市民は恐怖に打ち震えた。連続少女暴行殺人事件に、刑事マルティン・ベックは仲間と事件に取り組むが、手がかりは三歳の男の子のたどたどしい証言と、強盗犯の記憶のみ。捜査は行き詰まるー。警察小説の金字塔シリーズ・第三作!
夏休みに入った刑事マルティン・ベックにかかってきた一本の電話。「これはきみにしかできない仕事だ」。上司の命で外務大臣側近に接触したベックは、ブダペストで消息を絶った男の捜索依頼を受ける。かつて防諜活動機関の調査対象となったスウェーデン人ジャーナリスト。手がかりのない中、「鉄のカーテンの向こう側」を訪れたベックの前に、現地警察を名乗る男が現れるー。警察小説の金字塔シリーズ・第二作。
ボーレンスフルトの閘門で、全裸女性の絞殺死体が見つかった。身元不明の遺体には誰からの問い合わせもなく、事件は膠着状態に陥ったかに見えた時、アメリカの警察から一通の電報が届いた。「ソレハコッチノサガシテイルオンナダ」。ロセアンナ・マッグロー、27歳。この知らせをきっかけに、刑事マルティン・ベックは、ロセアンナと関係をもった男達についての証言を探ってゆくがー。警察小説の金字塔シリーズ・第一作。
反米デモの夜、ストックホルムの市バスで八人が銃殺された。大量殺人事件。被害者の中には、右手に拳銃を握りしめた殺人捜査課の刑事が。警察本庁殺人捜査課主任捜査官マルティン・ベックは、後輩の死に衝撃を受けた。若き刑事はなぜバスに乗っていたのか?デスクに残された写真は何を意味するのか?唯一の生き証人は、謎の言葉を残し亡くなった。捜査官による被害者一人一人をめぐる、地道な聞き込み捜査が始まるー。アメリカ探偵作家クラブ賞受賞。警察小説の金字塔、待望の新訳!