著者 : メイシー・イエーツ
“失われた愛”を取り戻したら、 あなたを永遠に失いそうで……。 祖母とふたり、世を忍んで暮らすガブリエラのもとに客が訪れた。 アレックス・ディ・シオーネ──美貌の大富豪は、病床の祖父のため ドーロ王家に伝わる幻の絵画を手に入れたいのだという。 実はガブリエラの祖母は国外追放されたイゾラ・ドーロの女王で、 ガブリエラも幼い頃からその噂は聞いていた。 すると祖母はおもむろに絵の存在を認め、アレックスと一緒に 故国へ戻り、宮殿内を捜してみるようガブリエラに命じた。 だが、地味な“本の虫”の初めての冒険は漕ぎだしてすぐ頓挫する。 彼の魅力の虜になり、あろうことかキスに応じてしまったのだ! 作家競作8部作でお届けしてきました〈ディ・シオーネの宝石たち〉最終話を飾るのは人気のメイシー・イエーツ。ふたたび集められた8つの宝が、知られざる愛の物語を甦らせます。感動のフィナーレ!
ドレスも宝石もいらない。 ほしいのは愛の言葉だけ。 ウエイトレスをしながら大学に通うベイリーは、 恋人との結婚を夢見ていたが、ある日突然別れを告げられた。 数カ月後、新聞の1面に見覚えのある顔を見つけて彼女は驚愕する。 ラファエル! まさか彼がイタリアの小国の大公だったなんて。 じつはベイリーのおなかには小さな命が宿っていた。 そこへラファエルが何事もなかったように現れ、 身勝手にも以前のような気楽な関係を続けたいと主張した。 だがベイリーが妊娠の事実を告げたとたん、彼の表情が変わる。 「名誉と義務が最優先だ。君を妃として迎える」冷たい声が言った。 真実の愛にたどり着いたきっかけは“妊娠”──M・イエーツが命を授かった花嫁のロマンスを描くシリーズ、〈天使のウエディング・ベル〉の第2話です。ウエイトレスが大公の妃に……?
彼が運命の人に思えたのは、 仮面舞踏会の魔法のせいなの? 親が決めた政略結婚を間近に控えたアレグラは、 気の進まないまま、仮面舞踏会に出席していた。 そんな彼女の前に仮面の男性が颯爽と現れ、ダンスを申し込んだ。 まるで運命の導きのように二人の波長はぴたりと合い、 気づけば彼に促されるまま、ベッドへ運ばれようとしていた。 今夜は最初で最後の特別な夜。二度と彼に会うこともない……。 数週間後、妊娠した彼女は仮面の男性の正体を調べて愕然とした。 クリスチャン・アコスタ──嘘でしょう? 兄の親友で、 スペイン一の傲慢な公爵がおなかの子の父親だなんて! 真実の愛にたどり着いたきっかけは“妊娠”──M・イエーツが命を授かった花嫁のロマンスを描くシリーズ、〈天使のウエディング・ベル〉の第1話です。予期せぬ妊娠に動揺するアレグラに、クリスチャンは責任を取って結婚すると宣言するのですが……。
父の命令に従い、ローズは愛なき結婚をした。夫となったのはレオン・カリディスーー情熱的な黒い瞳の、傲慢でセクシーな億万長者だ。ローズはさえない少女だった頃から密かに彼に恋していたが、結婚式の夜、汚れなき妻の待つ部屋にレオンは現れなかった。それから2年経ってもレオンは外出がちで、妻に指一本触れなかった。惨めで孤独な日々に耐えかねたローズが離婚を決意した矢先、レオンは交通事故に遭い、いっさいの記憶を失ってしまう。別人のように優しい彼は激しく妻を求め、ローズは甘い衝撃に震えた。
それは、6歳のサマラにとってむごすぎる現実だった。彼女の父が統治するジャハールと隣国のカドラが争い、父は死亡。サマラと母はすんでのところで国外に逃れた。その後、逃避行の途中で母も亡くなり、彼女は天涯孤独となった。21歳になったサマラはいま、カドラの宮殿に密かに忍び込み、国王フェランへ復讐する機会を狙っていた。仇を討てば、天国の父と母は褒めてくれるだろうか?だがすぐにサマラは捕らえられ、フェランから意外な言葉を聞く。「君を利用する方法を思いついた。僕の婚約者として公表する」
チャリティは幼いころから詐欺師である父の言うなりに、詐欺の片棒を担がされてきた。実母の顔も知らない彼女にとって、唯一の家族である父に認められることは何より重要だったのだ。だがとうとう父と決別する日が訪れた。イタリア人富豪ロッコの財産を騙し取ったあと、父は姿を消した──よりによって、娘にすべての罪をなすりつけて……。ホテルの一室で憤怒に燃えるロッコに責められ、揉み合ううちに、あろうことか彼女はバージンを捧げてしまった。なぜだかわからないが、そうすることが自然に思えたのだ。2カ月後、妊娠に気づいたチャリティは
一族同士は憎み合っていても、アレッシア・バッタグリアは、マッテオ・コレッティをずっと恋い焦がれていた。そんなアレッシアに、両家和解のための結婚が命じられる。相手はよりにもよって、マッテオの従兄弟アレッサンドロ。アレッシアはたまらず、ある決意を胸に、マッテオを訪ねた。そして結婚式当日ーアレッシアは祭壇から逃げ出した。マッテオに追ってきてほしいという、一縷の望みにすがって。あの夜、想いを打ち明けた私を、マッテオは情熱的に愛してくれた。きっと彼は来てくれる…。そう願ったが、マッテオは現れない。呆然と立ち尽くすアレッシアを、ふいに、奇妙な吐き気が襲った。