著者 : リン・レイ・ハリス
最愛の人に出逢う前から、 運命の子を身ごもっていたなんて。 独身のシェリダンは人工授精を受けた。 不妊に苦しむ大好きな姉のため、代理母になるつもりだった。 だが1週間後、とんでもない事実を知らされて凍りつく。 病院で手違いがあり、義兄とは別人の精子が使われたというのだ。 取り乱すシェリダンのもとに、突然見知らぬ男性が訪ねてきた。 態度こそ傲慢だけれど、なんてハンサムで魅力的な人なの。 陶然とする彼女に彼が言った。「きみが生むことになるのは、僕の 後継ぎだ」驚いたことに、彼の正体は異国の王ラシードだった! おなかの子が未来の国王に? すぐにシェリダンの口はキスで ふさがれ、ラシードは彼女を強引に砂の宮殿へと連れ去った。 ヒーローから過去に妻子を同時に亡くしたと聞かされたヒロインは、彼を慰めたくてベッドを共にすることに。ところが妊娠が確実になったとたん、彼の態度が冷たくなって……。2008年度ゴールデン・ハート賞ファイナリストという実力派作家の代表作です!
見知らぬ夫に連れ去られ、 記憶を失った彼女は異国へと飛んだ。 ジャーファル国の王子アダンは、我が耳を疑った。 2年前に砂漠へと姿を消し、亡くなったと思われていた新妻、 イザベラを見かけた者がいるというのだ。 王位継承を目前に、アダンは再婚を控えていた。 だが妻が生きているとわかった以上、このまま先へは進めない。 アダンは自らの目で確かめるために現地へ飛ぶが、 そこにいたのは、別人のように美しく成長したイザベラだった。 驚いたことに、彼女は夫がいることも、幼い息子のことも、 すべての記憶をなくしていた。「お願い、息子に会わせて」 彼女の申し出を聞くまでもなく、アダンは妻を連れ帰るが……。 愛のない寂しい新婚生活。そんな中での初めての妊娠と出産。空気のように存在感のなかったイザベラは記憶喪失となり、すべてを忘れ去っていました。一方、2年の空白を経て、見惚れるほど美しくなった妻に、王子アダンは激しく惹かれて……。
パーティに向かうリムジンに乗った秘書のフェイスは落ち着かなかった。 社長レンツォが恋人と今朝別れたので、私は単なる身代わりだけれど、 彼は地味な秘書の変身ぶりに、少しでも気づいているかしら……? もちろんフェイスは、レンツォのこの個人的な頼みを断ろうとしたが、 結局、彼の押しの強さに負けて押し切られてしまったのだった。 レンツォの下で働いて半年、なんとか彼の魅力にあらがってきた。 しかし今夜、ドレスに着替えた秘書に興味を引かれたレンツォは、 さらなる要求を突きつけてフェイスを驚かせるーー 故郷のイタリアへ一緒に来てほしいというのだ! 彼の屋敷に住んで24時間一緒に仕事をこなす、個人秘書として。 〈日陰の花の恋心〉と題して、ふだんは目立たぬ存在のヒロインが、想いを寄せるヒーローを振り向かせる夢のシンデレラストーリーをお贈りします。言い寄ってくる女性を蹴散らすために恋人役を頼んだつもりのレンツォでしたが、フェイスを見る目の色が変わり……。
一夜だけでもいい、自信に満ちた魅惑的な女性になれたら。 その一心でティナはベネチアの仮面舞踏会へ出かけ、 身を捧げたいと思えるすてきな男性とめぐりあった。 「仮面はつけたまま、名前も明かさないことにしよう」 耳元でささやかれた言葉に、彼女はうなずいた。 ところが、夢のような時間を過ごしたあと、 どうしても素顔を見たくなり、眠る彼の仮面をそっとずらした。 まさか初めての男性が、兄の仇敵の侯爵ニコだったとは! 皮肉な運命に愕然とし、ティナは無言でその場を逃げだした。 だが2カ月後、ティナはその身に小さな命を宿していて……。 父親の愛を知らずに育った自分と同じ思いをさせるにしのびなく、侯爵ニコに妊娠を告げたティナ。ですが、強引に城へ連れ去られて……。シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』を彷彿させるドラマチックな恋を、リン・レイ・ハリスが繊細な筆致で綴ります。
「逃避行は地中海で」リン・レイ・ハリス/シャーロットはかつて地中海の国の皇太子ルカとの身分違いの恋を引き裂かれた。10年ぶりに彼と再会し孤島の別荘で至高の時を過ごすも、彼には婚約者がいた!「砂漠の一夜の代償」メイシー・イエーツ/許嫁の砂漠の首長タージに恋していながら、愛なき結婚がいやで逃げ出したアンジェリーナ。3年後、偶然再会した彼の誘惑に抗えずに純潔を捧げ、妊娠する。「ボスは放蕩社長」スーザン・マレリー
ジャーファル国の王子アダンは、我が耳を疑った。2年ほど前に砂漠へと姿を消し、杳として行方が知れない妻、イザベラを見かけた者がいるというのだ。王位継承を目前に、アダンは再婚を控えていた。だが妻が生きているとわかった以上、このまま先へは進めない。アダンは自らの目で確かめるために自家用機で現地に飛んだ。案の定、そこにいたのは亡くなったと思われていた妻だった。だがイザベラの美しい目は、まるで他人を見るようだ。アダンは怒りのあまり、すぐ国に帰るよう鋭く言い渡したが、イザベラは、夫に関する記憶をすべて失っていたー。