著者 : ルーシー・キング
お腹の子のために夢を捨てられるの? 愛する人と永遠に結ばれるという夢を。 「これでパーティは終了。今から僕ときみはただの男と女だ」 時間は午前2時。ミアは顧客の大富豪ザンダーにそう囁かれ、 思わず身を震わせた。4カ月前に彼の誕生日パーティの企画と、 ケータリングを請け負ったときから、二人の間には熱い緊張が 張り詰めていた。だが、ミアは彼の誘惑をことごとくはねつけた。 父親を知らず、身持ちの悪い母に翻弄されてきた彼女にとって、 恋愛は毒。仕事こそが人生の拠り所だったから。でも、もう限界。 たった一夜だけ、情熱の渦に身を任せてもいいでしょう? 7週間後、ミアは妊娠していた。ザンダーからの愛なき求婚を 一度は拒むが、直後に流産しかけ、彼の援助が必要になって……。 『天使に捧ぐ秘密の夜曲』で衝撃の日本デビューを飾った、話題のルーシー・キング。今作も、思いがけない妊娠から始まるせつないロマンスを描きます。安静のため、ヒーローの邸宅で2週間だけ同居することになったヒロインは、彼の家族の秘密を知り……。
ある豪華な披露宴で、ウィローはギリシア富豪レオに強く惹かれた。彼女は病のためベッドから起きあがれないこともしばしばで、恋愛も結婚も出産もあきらめていた。こんなに胸がときめく相手ならと彼に身をまかせたものの、やはり痛みで純潔を捧げられず、失意と屈辱に打ちのめされてしまう。ところが数日後、レオが再び彼女の前に現れた。ウィローは顔を真っ赤にし、あの夜の失敗を責められるのを覚悟した。だが彼は衝撃的な提案をしてきた。「君と恋に落ちるつもりはないが、どんな喜びを得られるか知りたくないか?僕はまだ君が欲しい」
ある日猛烈な腹痛に襲われ、病院に運びこまれたジョージーは、そこで初めて妊娠していると知らされ、そのまま男児を産んだ。我が子と対面しても、彼女はただただ呆然とするばかりだった。毎日仕事漬けだった私に、こんな奇跡が起こるなんて…。だが、体調を崩し、会社から解雇されてしまったジョージーはたちまち困窮する。もう頼れるのはフィンしかいないーたった一度だけ熱い夜を共にした、この子の父親である大富豪。病み上がりの体で彼を捜しだし、すべてを打ち明けた彼女に、フィンは冷たく言い放った。「僕の子だって?ありえない」。