著者 : 上田秀人
五代将軍綱吉に出された昼餉を毒味した真田真之介が、腹痛を起こし、後日謎の死を遂げた。大目付の松平対馬守から命じられ、表御番医師である矢切良衛が事件解決に乗り出すことに。やがて真田が口にした御膳には毒が盛られていたことが判明。江戸城中に綱吉暗殺を企む者がいる。いったい誰の仕業か。真相に近づいた良衛は、何者かの襲撃に遭ってしまう…。正義感あふれる剣豪医師を描いた、書き下ろしシリーズ、第3弾!
徳川に藩主を渡せるかといきり立つ御為派。藩主綱紀は国元で孤立する前田直作を江戸に呼んだ。数馬がその護衛役に選ばれた。「堂々たる隠密」と加賀であだ名される五万石の筆頭家老本多政長は、出戻りの娘・琴を数馬と娶せる。その琴を金沢に残し中山道を急ぐ数馬。無事、峠越えを果たせるか!?文庫書下ろし。
加賀百万石。江戸城の実権を握る大老酒井忠清は、なんと外様大名の加賀藩主前田綱紀を、次期将軍に擁立しようとする。外様潰しの策略か、親藩入りの好機か。藩論は真っ二つ。襲撃された重臣前田直作を助けた若き藩士瀬能数馬の運命も、大きく動き出そうとしていた。大型新シリーズ、開幕!文庫書下ろし。
甲府藩主綱重の生母順性院に黒鍬衆が牙を剥いた。九死に一生を得たものの、用人山本兵庫は怒り心頭に発し、黒鍬衆を次々に暗殺。なぜ順性院は狙われたのか。事件を知った将軍家綱はお髷番深室賢治郎に全容解明を命じる。やがて将軍後継争いのあらたな火種を探知した賢治郎だが、覚えず巧妙な悪略に足をとられる。家綱に誓った絶対的忠義。身命を賭して二重三重に張り巡らされた罠に挑む!
若くして表御番医師となった矢切良衛は、大老堀田筑前守正俊が殿中で斬殺された事件に不審を抱き、解明に乗り出していた。しかし義父の突然の訪問を受け、自身の言動を咎められてしまう。葛藤する良衛だったが、やがて一連の騒動の裏には、将軍綱吉を巡る男たちの様々な思惑が交錯していることが明らかになる。そして事件は意外な展開を迎えてー。時代小説の名手が剣豪医師を鮮やかに描いた、渾身の書き下ろしシリーズ、第2弾!
5代将軍綱吉の治下、表御番医師として江戸城中の診療に努める矢切良衛。ある日、大老堀田筑前守正俊が若年寄の稲葉石見守に斬殺される事件が起こるが、良衛は様々な不審を抱き、真相追究に乗り出す。しかし、堀田家を訪れた良衛は、何者かの襲撃に遭ってしまう。果たして事件の裏に隠された陰謀とはー。剣術を備えた医師として、葛藤と苦悩を抱えながらも果敢に立ち向かう男の生き様を描いた、時代小説シリーズ、第1弾。
天文三年、備前・砥石城へ浦上家の重臣・島村宗政の軍勢が押し寄せてきた。守勢は、もう一人の重臣・宇喜多能家。病で戦陣に立てない能家は篭城を諦め、息子・興家と孫の八郎を城から逃がす。親子は備前福岡の豪商の家に身を寄せるが、やがて父は亡くなり、八郎は直家と名を改め旧主・浦上家に潜りこむ。悪人の名を乱世に轟かせた、梟雄の第一歩だったー。宇喜多直家の全貌を描ききった本格歴史長編。
「このままでは躬は大奥に殺されかねぬ」将軍継嗣をめぐる大奥の不穏な動きを察した四代将軍家綱は、お髷番深室賢治郎に動向を探るよう直命を下す。そこで蠢いていたのは、順性院と桂昌院の思惑。それぞれ実子を五代将軍につかせんと権謀術数を競っていた。家綱放逐を企む者にとって、腹心のお髷番は目下の敵。襲い来る刺客と死闘を繰り広げる賢治郎。風心流小太刀が電光石火で悪を断つ。
一族との縁組を断り、松平定信を敵に回した立花併右衛門。だが愛娘瑞紀は、なんと縁談相手の旗本家に掠われてしまう。それでも定信は、将軍家斉(いえなり)の暗殺未遂事件の黒幕探しを併右衛門にあえて依頼する。併右衛門をかばい手裏剣を肩に受けた衛悟に殺到する刺客たち。人気爆発シリーズ白熱の第七弾! <文庫書下ろし> (2010年12月、講談社文庫として刊行) 幕政の実力者松平定信を敵に回した併右衛門は、将軍謀殺をはかる黒幕に迫れるか? 無類の面白さ! 第一位シリーズ、白熱の第七作! 「この文庫書き下ろし時代小説がすごい!」(宝島社刊)第一位
その封印、解いてはならぬ! 将軍継嗣をめぐる最大の謎、家基急死事件。立花併右衛門は、定信すら知らぬ真相へーー 注目度第1位シリーズ 「この文庫書き下ろし時代小説がすごい!」(宝島社刊)第1位 立花家の一人娘瑞紀にもたらされた格違いの婿取り話。糸を引くのは奥右筆組頭を手駒にしたい松平定信か。苦悩しつつも立花併右衛門は、将軍継嗣(けいし)最大の謎、家基急死事件の驚くべき真相に迫っていた。そして定信憎しの一橋治済は、謀殺の命をついに冥府防人に下す。圧倒人気のシリーズ第6弾! 第一章 無言の恫喝 第二章 人身御供 第三章 世子の死 第四章 闇の眷属 第五章 罪の汚名
大躍進!注目度第1位シリーズ 「この文庫書き下ろし時代小説がすごい!」(宝島社刊)第1位 危うし!奥右筆の盾 神君の書付を握る立花併右衛門を譲るべき衛悟に、破格の婿入り話が。 権の魔に魅入られた者の業は深い。将軍家斉の父一橋治済、執政から外れた松平定信、御三家の一角水戸徳川家。将軍位簒奪を狙う暗闘は熾烈を極める。幕政の闇を知る奥右筆組頭立花併右衛門と危地を潜ってきた柊衛悟に、破格の婿入り話が。2人の絆もこれまでか!?人気沸騰シリーズ第5弾! 第一章 闇の兄妹 第二章 絡む糸 第三章 重代の恨 第四章 戦国の亡霊 第五章 忍の末
「この文庫書き下ろし時代小説がすごい!」(宝島社刊)第1位 最新作 「奥右筆秘帳」シリーズ 敵が狙う書き付けは家康の真筆か。血煙けぶる箱根路に急げ、衛悟! 将軍家斉の四男敬之助が急逝し、尾張徳川家は後継を失う。思惑渦巻く江戸城を震撼させたのは、神君家康の書き付け発見という駿府からの急報だった。真贋鑑定を命じられた奥右筆組頭 立花併右衛門は、衛悟の護衛も許されぬ覚悟の箱根越えに向かうのだが!?注目度第1位シリーズ、待望の最新刊!〈文庫書下ろし〉 第一章 名門の跡継 第二章 枝葉の役 第三章 神君の遺 第四章 旅路の闘 第五章 文箱の闇
将軍家斉(いえなり)の御台所(みだいどころ)茂姫(しげひめ)の輿入(こしい)れから8年。時ならぬ外様薩摩(さつま)からの大奥女中お抱えの報(しら)せに、奥右筆組頭(おくゆうひつくみがしら)立花併右衛門(たちばなへいえもん)は不審を抱いた。禁制の密貿易発覚を恐れる薩摩藩は、併右衛門暗殺に奔(はし)る。護衛役の柊衛悟(ひいらぎえいご)を襲う無敵を誇る示現流(じげんりゅう)の猛者(もさ)たち! 幕政の闇を衝く人気シリーズ、瞠目の第三弾!〈文庫書下ろし〉 第一章 女の城 第二章 脱藩の忠 第三章 お止め流 第四章 権謀の巣 第五章 大奥の刺客
天明(てんめい)の飢饉(ききん)に苦しんだ津軽藩(つがるはん)からの石高上げ願いに、奥右筆組頭立花併右衛門(おくゆうひつくみがしらたちばなへいえもん)はロシアとの密貿易を疑う。国是である鎖国を破り、利権を握らんとするのは誰か。幕政の闇に触れる併右衛門を狙う者は数知れず。愛娘瑞紀(みずき)が伊賀者(いがもの)に攫(さら)われ、護衛役の柊衛悟(ひいらぎえいご)と救出に向かうが!? 緊迫の第二弾!-文庫書下ろしー 第一章 一刀一筆 第二章 新たな火種 第三章 闇の争闘 第四章 暗夜鳴動 第五章 神の遺物
御座船安宅丸の水軍演武中に、大挙襲来した刺客から命を狙われた四代将軍家綱は、間一髪のところを緋之介に救われた。恨み骨髄に徹した堀田正俊は、大奥別式女衆の武芸達者に緋之介闇討ちの命を下す。一方、吉原を我が手中にせんとする大津屋しまは…。家康が忌み嫌ったと言われる妖刀村正に秘められた、幕府崩壊に繋がる謎とは一体なにかー。
立花併右衛門は江戸城の書類決裁に関わる奥右筆組頭。権勢を誇った田沼意次の孫意明の死亡届を見て、12年前の田沼意知刃傷事件に疑念をはさむ。その帰路、何者かの襲撃を受け、隣家の次男柊衛悟を護衛につけるも、2人はすでに幕政の闇の渦中にあった。読み応え抜群、気鋭の新シリーズ開幕。2009年この書き下ろし時代小説がすごい! 第1位。(講談社文庫) 右筆の筆が、剣士の太刀が、幕政の闇をぶった斬る! 無類の斬れ味、上田秀人、講談社文庫に初見参! 立花併右衛門(へいえもん)は江戸城の書類決裁に関わる奥右筆(おくゆうひつ)組頭。権勢を誇った田沼意次(おきつぐ)の孫意明(おきあき)の死亡届を見て、12年前の田沼意知(おきとも)刃傷事件に疑念をはさむ。その帰路、何者かの襲撃を受け、隣家の次男柊衛悟(ひいらぎえいご)を護衛につけるも、2人はすでに幕政の闇の渦中にあった。読み応え抜群、気鋭の新シリーズ開幕。〈文庫書下ろし〉 第一章 過去の亡霊 第二章 栄光の残滓 第三章 白刃の閃 第四章 禍福の縄 第五章 権への妄執 第六章 墨の威力
預かった刀を盗まれた研ぎ師が遊女と心中してから数日、先祖重代の家宝である太刀を盗まれた老侍が愛娘の身を売った。不幸を運んだ銘は、どちらも徳川家に仇なす妖刀村正。吉原をも巻き込んだ、将軍位継承を巡る御三家の権謀術数に緋之介は。
緋之介の邪魔がため、家康が吉原に隠した秀吉の秘宝を失ってからというもの、恨み骨髄の信綱。余命を悟ったか、今また緋之介を陥れんと、町奉行の神尾備前守に命を下す。その後、緋之介は突然の役付の報せに戸惑い、光圀に相談するも…。書下し長篇剣豪小説。
譜代大名の堀田正信が水戸藩屋敷に現れた。幕政批判の上申書を提出、無断で出家した正信は徳川光圀へ別れを告げに来たという。幕閣に不穏な動きを感じた光圀は政情安定を願い、将軍家剣術指南役小野次郎右衛門の息子緋之介を捜せと命じるが。