著者 : 中井京子
病弱な息子への愛情を支えに不幸な結婚生活を耐えるエリアーナ。キャンティのワイナリー、フィレンツェの街、トスカーナの美しい自然と歴史に囲まれ、はぐくむあたらしい愛の行方は…。『クリスマス・ボックス』のミリオンセラー作家リチャード・P・エヴァンズのロマンチック小説最新作。
’89年F1GP。元F1ドライヴァー、ピート・ホーソンは、新規参入のヴィターレ・チームから誘いを受ける。願ってもないF1復帰。が、チームのオーナーは、19年前、ラリー出場中に謎の失踪をしたピートの父の雇い主でもあった。事件の真相に迫るピート。開幕戦のシグナルは赤から緑に。-栄光のチェッカーめざして疾走するマシン。限界に挑むドライヴァー。華やかなサーキットの陰では、もうひとつのバトルが…。シリーズ第1弾。
ロシア系ユダヤ人の街“リトル・オデッサ”で育ったケイトは、いまはアラブ・レストランのセクシーな踊り子。ある時、店のオーナーから自宅の留守をあずかるが、奇妙な泥棒にペットの犬を盗まれ、恋人は射殺される。知り合いの刑事に事件の捜査を依頼するが、交換条件はソ連人貿易商に接近すること。ソ連人の正体は?大きな事件の渦がケイトを巻き込んでいく。ニューヨークを舞台に、軽快な筆致で描く都会派ミステリ。
11歳になる双子の兄妹が姿を消した。翌日には母親も…。捜査にのりだしたマイケル・ソーン警部補は、不思議な事実に突き当たった。犯人とおぼしき孤児院育ちの男には、双子の兄がいた。その兄というのが、失踪した母子のいまは亡き夫であり父親だった。この意味するところはいったい何か?もつれた糸をほぐそうとするソーンを尻目に、犯人は着々とたくらみをすすめていた。妄執に憑かれた男の狂気を描く深夜のミステリ。
アメリカがもっとも活力にあふれた時代を迎えようとしていた1945年。卓越したアイデアと未来を予測する非凡な才能で、全米を支配する自動車産業界に挑戦した男がいた。男の名はプレストン・タッカー。楽天的で明るく実行力に富み、何よりも自由を求める男…しかし彼を恐れた米国財政界は、強力な力で次々と卑劣な妨害を始めた。すべてを賭けた未来の車で巨大な敵の陰謀にただひとり挑むタッカー!時代は彼を求めていた…。ジョージ・ルーカス製作総指揮、フランシス・コッポラ監督で映画化。
南フロリダに漠々と広がるエヴァーグレイズ湿地帯。孤独で裕福な女たちが残虐な手口で次々と命を落としていく。死体はゲスト・ハウスのバス・タブ、ワニがうごめく沼に浮かぶ…。一連の事件の背後に、カナダの刑務所を出たばかりの結婚詐欺師の姿があった。やはり何者かに妻を殺されたラクサハッチ郡警察の黒人保安官は、この連続殺人事件の犯人をつきとめるべく、異常な執念で捜査を続ける。MWA最優秀新人賞ノミネート作。