著者 : 乙一
破綻しかけた家庭の中で、親を選択することを強いられる子どもたちの受難と驚くべき結末を描いた表題作ほか、「時間跳躍機構」を用いて時間軸移動をくり返す驚愕の物語「地球に磔(はりつけ)にされた男」など全11編、奇想と叙情、バラエティーにあふれた「ひとり」アンソロジー。
ジョン・F・ケネディ空港から見えたNYは黄砂に覆われている。 私ーモハメド・アヴドゥルーの目的は、マンハッタン島にひそむという、一匹の野良犬を捕獲することだった。ある"恐ろしい男"より先に。 野良犬は、珈琲味のチューインガムが好物らしく、不思議な力で盗みを働く。犬種はボストンテリア。その犬の名は『イギー』……。間違いなくスタンド使いだ。 『ジョジョの奇妙な冒険』第三部の前日譚を乙一が小説化!! イギーとアヴドゥルの出会いが描かれる!! イギーの好物であるチューインガムを模した装丁にも注目!
心霊写真の合成が趣味の僕が撮影をしていると、一人の女性がカメラに映りこんできた。しかし撮影されたデータには無人の交差点が映っているだけだった。映りたがりの幽霊、悠川さんがこの世に残した未練とは……?(『悠川さんは写りたい』より) ほか、乙一贈る恐ろしくて切ない出会と別れの短編集。
幼馴染みの一ノ瀬ユウナが、宙に浮いている。 十七歳の時、水難事故で死んだはずのユウナは、当時の姿のまま、俺の目の前にいる。 不思議なことだが、ユウナのお気に入りの線香花火を灯すと、俺にしか見えない彼女が姿を現すのだ。 ユウナに会うため、伝えていない気持ちを抱えながら俺は何度も線香花火に火をつける。 しかし、彼女を呼び出すことができる線香花火は、だんだんと減っていくーー。 乙一が映画『サマーゴースト』の姉妹作として『花火と幽霊』をモチーフに執筆したオリジナル青春小説。 好評発売中の『サマーゴースト』ノベライズも必読!!
“サマーゴースト"という幽霊が現れるという。 夏、使われなくなった飛行場、花火をすると、彼女は姿を現すらしい。自殺した女性の幽霊なのではないかという噂だ。 ネットを通じて知り合った高校生、友也・あおい・涼。3人は“サマーゴースト"を探すために集まった。 3人は幽霊に聞いてみたかった。“死ぬって、どんな気持ちですか?"それを聞くべき理由が、3人にはあったのだーー。 10代からイラストレーターとして活動し、近年はアニメ、作詞、小説、漫画、と多彩なクリエイティビティを展開する俊英・loundraw。 その初監督の劇場アニメーションを、脚本を担当した乙一(安達寛高)手ずからノベライズ。 『花火と幽霊』をモチーフにした姉妹作のオリジナル小説『一ノ瀬ユウナが浮いている』も2021年11月26日に発売予定。
親友の変死を目撃した女子大生・瑞紀の前に現れたのは、同じように弟を亡くした青年・春男だった。何かに怯え、眼球を破裂させて死んだ二人。彼らに共通していたのはある温泉旅館で怪談を聞いたことだった。
【文学/日本文学小説】「どこかでお会いしましたっけ?」少女の目は、左右で色がちがっている。「もうわすれたの? きみが私を殺したんじゃないか」(表題作から)。SF・ファンタジー・ミステリ……夢の異空間へと誘う、バラエティーに富んだ異色 ひとり アンソロジー。
歯並びの悪い女の子、マリナ・ジーンズ。彼女もまた絵本の世界「アークノア」に迷い込んでしまう。時を同じくアールたちは、討伐のために“歯並びの悪い竜"を探していて……。大人気シリーズ第2弾!
乙一×岩井俊二。伝説のノベライズ文庫化 石ノ森学園中学校に転校してきた有栖川徹子(通称:アリス)は、転校早々クラスメイトから嫌がらせを受けるようになる。どうやら彼女の席には呪われた噂があるようだ。 そんなある日、アリスは、自分の隣の家が「花屋敷」と呼ばれ、話題にのぼっていることを知った。彼女は、ある目的をもって花屋敷に潜入する。家のなかには、長期不登校中のクラスメイト・荒井花(通称:花)がいた。そこで花はアリスに、驚くべきことを口にする。
はじめてのひとり暮らし、旅先、迷路、父か母か。そして、俺の人生を狂わせた、憎いあいつを殺してしまうか…。誰もがいつでも迷っている。迷うほどに、心を揺さぶる。短編の饗宴。最強の作家集団、四たび集結。全作品書き下ろし。
少年の旅は、甘くてほろ苦い。切なさの魔術師・乙一の快心ミステリ!大富豪の家を狙い財宝を盗み続ける大悪党ゴディバと、国民的ヒーローの名探偵ロイズ対決は世間注目の的。健気で一途な少年リンツが偶然手に入れた地図は事件解決の鍵か!? リンツは憧れの存在・ロイズと冒険の旅にでる。王道の探偵小説の痛快さと、乙一が仕掛ける意外性の面白さを兼ねる傑作、待望の文庫化! 少年の旅は、甘くてほろ苦い。 切なさの魔術師・乙一の快心ミステリ! 作家活動20周年、傑作ついに文庫化。 大富豪の家を狙い財宝を盗み続ける大悪党ゴディバと、国民的ヒーローの名探偵ロイズ対決は世間注目の的。健気で一途な少年リンツが偶然手に入れた地図は事件解決の鍵か!? リンツは憧れの存在・ロイズと冒険の旅にでる。王道の探偵小説の痛快さと、乙一が仕掛ける意外性の面白さを兼ねる傑作、待望の文庫化! この作品を書くすこし前にポーランドへ行く機会があった。アウシュヴィッツ収容所には立ち寄れなかったが、この国の地面で、それがおこなわれたのだとおもいながら石畳をあるいた。旅で感じたことを少年の冒険活劇に重ねようと決めた。作中で詳しく書いてないが、主人公の少年はユダヤ系の移民という設定だ。冒険活劇を書くのは、はじめてのことだった。自分にそんなものが書けるのかどうかもわからなかった。頭の中に想定した読者像は、小学生のころの自分だ。漢字のテストができなくて居残りして、脳に欠陥があるんじゃないかと思い詰めてうなだれている少年の僕にむけてこの本を書いた。-乙一 prologue 1章 2章 3章 4章 epilogue
兄弟・アールとグレイは不思議な世界「アークノア」に迷い込んでしまった。もとの世界に戻るためには、恐ろしい〈怪物〉に立ち向かわなくてはならない……。鬼才・乙一のファンタジー長編第1弾!
乙一のファンタジーシリーズ第2弾!! 歯並びの悪い女の子・マリナはアークノアの世界の中へ迷いこんでしまった。一方、アールたちは突然現れた竜の討伐にのぞむため、砂漠を駆けていた……。
僕が小説を書くようになったのには、心に秘めた理由があった(「小説家のつくり方」)。ふたりぼっちの文芸部で、先輩と過ごしたイタい毎日(「青春絶縁体」)。雪面の靴跡にみちびかれた、不思議なめぐり会い(「ホワイト・ステップ」)。“物語を紡ぐ町”で、ときに切なく、ときに温かく、奇跡のように重なり合う6つのストーリー。ミステリ、ホラー、恋愛、青春…乙一の魅力すべてが詰まった傑作短編集!
12月のある日の午後。森野夜は雑木林の地面に横たわっていた。死や恐怖など、暗黒的な事象に惹かれる彼女は、7年前、少女の死体が遺棄された場所に同じポーズで横たわって、悪趣味な記念写真を撮るつもりだった。まさかそこで出会ったのが本物の殺人犯だとも知らず、シャッターを押してほしいと依頼した森野の運命は?「なぜか高確率で殺人者に出会い、相手を魅了してしまう」謎属性をもつ少女、森野夜を描いたGOTH番外篇。
放課後誰もいなくなった教室、夜中の肝試し。またたく間にクラス中に広がった都市伝説や怪談。遊びのつもりが追い込まれて本気になったデスゲーム…。人気作家が集結、それぞれが描いた恐怖の物語とは?いまこそ読みたい物語を厳選、超豪華ラインアップでおくる短編小説集『きみが見つける物語ー十代のための新名作』。「こわーい話編」には、赤川次郎、江戸川乱歩、乙一、雀野日名子、高橋克彦、山田悠介の短編を収録。
12月のある土曜日、森野夜はひとり殺人現場へと向かった。記念写真を撮るためにー書き下ろし小説100枚×新津保建秀の撮り下ろし写真で鮮やかに浮かびあがる、黒乙女の輪郭。