著者 : 井上夢人
どうして僕らには不思議な能力があるのだろう?あした起きる出来事が見えてしまう8歳の少女、他人の心の声が聞こえてくる中学生の少年、周りにありとあらゆる昆虫が集まってくる4歳の女児…。自らの存在に悩む、小さく弱い選ばれし者たち。でも、一つになればきっと強くなれるんだ。能力に苦しみ、孤独に怯える6人の子どもたちの目に映る希望の光とはー。力強くもあたたかい感動連作。
ひとりの少女との出会いから、全ては始まったー。誰にも心を開かず、部屋で絵ばかり描いている女の子。絵の中の魚が白いのは「おぼれて、死んだの。あした」だから。明日の出来事が見える。他人の心の声が聞こえる。虫を呼び寄せる…。不思議な能力が彼らと周囲を切り裂く。小さく弱い、選ばれし者たち。でも、一つになればきっと強くなる。
「ペット」をモチーフに、短編を一作書いていただけませんか?愛犬家としても知られる作家・近藤史恵氏が「この方のペット小説を読んでみたい」と思った作家に執筆を依頼。盛り沢山な作品が揃いました。登場するのは犬、猫から爬虫類、鳥まで、中身も涙なくしては読めない作品から爆笑必至の作品までと、多種多彩。小説のなかで、生き物と寄り添ってみてください。
2024年本屋大賞発掘部門「超発掘本!」『プラスティック』から連なる再読必至の超絶ミステリー 著者の細密な企みに驚かされ涙する最極致サスペンス 「ラストに奏でられる言葉の旋律(メロディ)に身体が震えた。思わずリピートして心も震える」 ーー尼子慎太(ページ薬局・2024年本屋大賞発掘部門「超発掘本!」『プラスティック』推薦者) 洋楽専門誌にビートルズの評論を書くことだけが、社会との繋がりだった鈴木誠。女性など無縁だった男が、 美しいモデルに心を奪われた。偶然の積み重なりは、鈴木の車の助手席に、美縞絵里(みしまえり)を座らせる。 大胆不敵、超細密。ビートルズの名曲とともに紡がれる、切なくも衝撃度最大の物語。 空前の純愛小説が、幕を開けるーー。 〈寄せられた絶賛の声!〉 ミステリー史上に残る衝撃だ!(金高堂土佐山田店 生駒聖氏) 度肝を抜かれました(東京都 60代 女性) 「えぇー、何これ!?」(千葉県 30代 女性) 再読後、納得し驚嘆した(長野県 30代 男性) 半端なくお見事。大傑作(東京都 50代 男性) 読み終わってしばらく、言葉を発せなかった(東京都 20代 男性) あいた口がふさがらない(兵庫県 10代 男性) 終盤に唖然とし、読み終えた後呆然とした(神奈川県 30代 男性) 圧巻。この本そのものが、完成された芸術作品のようでした (紀伊國屋書店 横浜みなとみらい店 安田有希氏) その意味がわかったとき、やられるのです。がつん、とでなはく、ぐさり、と。(精文館書店中島新町店 久田かおり氏) 恐ろしく優しい小説(兵庫県 10代 女性) 哀しさと羨ましさでいっぱいになってしまった(京都府 40代 女性) 鈴木の一生を賭けた犯罪と恋が、無駄だったとは思えない(大阪府 30代 女性) せつなくてせつなくて、たまらなかった(愛知県 30代 女性) 私は私がそうするように、鈴木誠が人を愛しているとは信じられなかった。愛することに、罪はないはずなのに。(福井県 20代 女性) ミステリとしての衝撃度、ビートルズを用いた精巧度、恋愛小説としての純度、いずれもが抜きん出た類のない傑作!(ときわ書房本店 宇田川拓也氏)
山梨県内で発生した致死率百パーセント近い新興感染症。週刊誌記者の仲屋京介は取材中に感染してしまう。感染者は400名近くに膨れ上がり、死者も続出。結果、“竜脳炎”感染者で、意識が戻ったのは京介を含めた三名だけだった。隔離生活を続けるうち、三人は不思議な「後遺症」を身につけていることに気づく。
「後遺症」として不思議な能力を身につけてしまった“竜脳炎”の生還者三人。その能力はメディアの注目を集め、テレビ収録中に謎の死者が出る。容疑者として追われる身となった彼らは、己の能力に「最強」の特殊な力が加わっていることを知る。SF、ミステリ、そしてアクション。驚愕の終末へ。
『探偵Xからの挑戦状!』とは二〇〇九年四月一日より、NHK総合テレビ『EYES』(水曜深夜)枠で八回にわたって放送された番組。一話完結。放送日の一週間前から登録者の携帯電話に「問題編」のミステリー小説を配信、登録者は犯人を推理して携帯サイトに投票、「解答編」は放送日に番組内で紹介される。本書は同番組のために執筆された小説八作品を文庫化したものである。
幻の名作「あわせ鏡に飛び込んで」をはじめ、瞬間接着剤で男をつなぎとめようとする女が出てくる「あなたをはなさない」、全篇、悩み相談の手紙だけで構成されたクライムミステリー「書かれなかった手紙」など、選りすぐりの10篇を収録。精緻に仕掛けられた“おとしあな”の恐怖と快感。
「…あたしね」「うん」「宇宙人みつけたの」「…」。男女の会話だけで構成される6篇の連作編篇集。宇宙人、四十四年後、呪い、狼男、幽霊、嘘。厄介な話を証明しようとするものの、ことごとく男女の会話はもつれにもつれー。エンタテインメントの新境地を拓きつづけた著者の、圧倒的小説世界の到達点。
姉を殺害した犯人に、事件現場で襲撃された片桐稔は、その後遺症から通常の“匂い”を失い、イヌ並みの嗅覚をもつことに…。まったく違う世界に戸惑いながらも、失踪したバンド仲間を、嗅覚を頼りに捜し求めてゆく。新たな能力を駆使することで、姉の仇を討てるのか?新感覚の大長編異次元ミステリー。
手がかりは、犯人が現場に残したかすかな匂い。イヌの嗅覚をもつ片桐稔は、異次元の世界に少しずつ適応しながら犯人に迫るが…。手口が似た連続怪奇殺人事件が起きるなか、失踪したバンド仲間と犯人に意外な接点が!’01年度の「このミステリーがすごい!」第4位に撰ばれた愛と感動の超大作ミステリー。
2024年本屋大賞発掘部門「超発掘本!」に選出されて続々重版中! 「フロッピーディスクやワープロなど、令和の時代ではピンとこない人達もいるであろう 単語が並ぶ作品ですが、謎が謎を呼ぶその展開は、今読んでもガツンと脳みそに 突き刺さる衝撃がありました。(推薦者・ページ薬局 尼子慎太さん) 54個の文書ファイルが収められたフロッピイがある。冒頭の文書に記録されていたのは、出張中の夫の帰りを待つ間に奇妙な出来事に遭遇した主婦・向井洵子が書きこんだ日記だった。その日記こそが、アイデンティティーをきしませ崩壊させる導火線となる! 謎が謎を呼ぶ深遠な井上ワールドが展開するサスペンスミステリー
作家・藤井陽造は、コンクリートを満たした木枠の中に全身を塗り固めて絶命していた。傍らには自筆で「メドゥサを見た」と記したメモが遺されており、娘とその婚約者は、異様な死の謎を解くため、藤井が死ぬ直前に書いていた原稿を探し始める。だが、何かがおかしい。次第に高まる恐怖。そして連鎖する怪死。
ビートルズが死んだ1970年の聖夜、火は導火線を走り出した-十年ごとに彼らを脅かす謎と戦慄の男。4人を迎える結末は破滅か、奇跡か-三十年の時が裂ける。綺想のマエストロ、2年ぶりの最新長編。
「ぼくの鼻は、イヌの鼻!?」殺人者の襲撃に遭い、頭部を強打された後遺症で“匂い”を失った「ぼく」こと片桐稔は、その代わりに凄まじい“嗅覚”の世界を獲得する。この尋常ならざる異能を用いて、殺人者に殺された姉の仇を討つことはできるのか?「このミステリーがすごい!」2001年版第4位に輝いた傑作、ついにノベルス化。
牛丼屋でアルバイトをするシュンペイにはフリーターのヨーノスケと、パチプロ並の腕を持つイッカクという同居人がいる。ヨーノスケはまだ開発途上だが超能力者である。その噂を聞きつけ、なぜか美女たちが次々と事件解決の相談に訪れる。ミステリ小説ファンのイッカクの論理的な推理をしり目に、ヨーノスケの能力は、鮮やかにしかも意外な真相を導き出す。