著者 : 伊藤恵子
わが上海わが上海
日本人である私は、占領下の上海で快適な暮らしを楽しんできた。 そのことに矛盾を感じてこなかっただろうか。 戦争そのものに対する私の態度は、これまでずっと曖昧だった。 =============== 戦局の悪化にともない、窮乏していく上海での生活。 それでも、一人の日本人女性が家族を守り、 異国の人々と友情をはぐくみながら、 力強く生きる姿を活写した日記小説。 本書は、イギリス在中の歴史家でもある著者が、母親の4年余りの上海での生活をもとに作り上げた小説である。史実ではすくい取れない、知られざる歴史がつづられている。 第一部 一九四二年一月一五日〜一九四四年三月三一日 第二部 一九四四年四月三日〜一九四六年三月二八日 結び 一九四六年四月九日、夙川 訳者解説 麻生えりか
ラビ・エリシャの遍歴ラビ・エリシャの遍歴
時は紀元2世紀、ローマ帝国支配下のユダヤにおいてラビとなった一人の青年エリシャ・ベン・アブヤ。人生の不条理に、ユダヤ教を去ってギリシャ哲学に真理を求めた彼が、激動する歴史の中で到達した結論とは何か。著者の米国系ユダヤ人ラビが、ユダヤの経典タルムードから取材し、豊かな学識のもとに構想した歴史小説。
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