著者 : 佐藤ひろみ
仇敵チャンダーと対峙したガリオンは「燃えろ!」の言葉とともにその恐るべき力を目覚めさせた。しかしそれは、制御できなければみずからをも滅ぼしかねない危険な力であった…。心の内に住まう声が明かす、重大な使命にとまどうガリオン。一方「珠」をめぐる一行の旅は、亡霊の国マラゴー、魔術師ベルガラスの育った「谷」、洞窟の民ウルゴの聖地プロルグを経て、ついに邪神トラクの高僧が待つクトル・マーゴスに至る。
抱腹絶倒のクロス・ジェネレーション・コメディ。怒濤の60年代を生き抜いた男が、90年代のマテリアル・ガールに恋をした。1960年代の後半に“セックス、ドラッグ、ロックンロール”を掲げて、世界中を揺るがしたウッドストック世代の若者-だが、時は流れ、そんな彼も、いまや中年の危機に怯える毎日。しかもよりによって、キュートな女子大生と恋に落ちてしまった日には…。おまけに、前妻との間にもうけた息子まで引き取ることになって、もう、家じゅう大騒ぎ。期待の新進作家がアップテンポに奏でる、痛快ラヴ(&ピース)・コメディ。
精神科医のデイヴィッド・エイバハートと牧師の娘レイニーは、結婚してシカゴで新しい生活をスタートさせた。だが、三番目の子供ランドールが自閉症であることがわかったとき、エイバハート家の試練が始まった。デイヴィッドはランドールを施設に入れることが本人と家族のためと考えたが、レイニーは自分の手で育てることが母親の使命だと主張して譲らなかった。そして、レイニーはデイヴィッドの反対を押し切って、さらに三人の子供を生む。このことが原因で二人の間は気まずくなっていった。いっぽう子供たちは、ランドールの存在や両親の不和に揺れ動きながらもそれぞれ個性的に成長、やがて波乱の青春時代へと突入していく。家族の絆とは何のなか?1950年代から70年代終わりまで、ヴェトナム戦争を経て激しく変わっていくアメリカを背景に、生命と家族の意味をあらたに問い直す感動のベストセラー。
うだつのあがらない私立探偵のマロリーは、大晦日の夜、ひとり寂しく酒を飲んでいた。すると緑色の妖精が出現して、盗まれた一角獣を探してほしいという。すべてはアルコールの幻覚症状かと思われたが、どうやら妖精はほんとうに目の前にいるらしい。現実の世界になんの未練もないマロリーは妖精に案内されて異次元のマンハッタンへと旅立つが…。ハードボイルド、ファンタジイ、RPGの要素がブレンドされた異色作。
放火事件の続発するマサチューセッツの地方都市で、地元マイナーリーグ球団の選手が殺された。球団を取材中だったフリーの新聞記者ロフトンは、独自に事件を追いはじめた。やがて彼は殺人と放火を結ぶ議員がらみの不正をつかむが…。自ら不正事件に関わった過去を持つ男がひとり黒い陰謀に挑む姿を描く、アメリカ探偵作家クラブ賞新人賞候補の熱いドラマ。
「燃えろ!」ガリオン少年は、心に潜む不思議な声に命じられるまま言葉を放った。すると、たちまち親の仇チャンダーが炎に包まれた。ついにガリオンの内に眠っていた恐るべき“力”が目醒めたのだ。やがて時を経るにしたがい、この魔力は死んだ子馬を生きかえらせ、巨大な岩をも動かすほど強力になった。が、ガリオンには魔力をコントロールする術がわからない。あまつさえ、彼の内なる声は謎めいたことを語る有様。自分は得体の知れぬ怪物と化したのか?ガリオンは不安にとらわれながらも、〈珠〉を盗んだ邪神トラクの高弟を追うが…。
世界制覇の力を宿す〈珠〉が盗まれた。しかも、犯人は邪神トラクの高弟にして魔術師のゼダー。となると、予言どおりに邪神トラクは、今まさにその数千年にわたる長き眠りから目覚めんとしているのだろうか?〈珠〉がトラクの手にわたれば、この世は死と崩壊と混沌の領域と化すのは必定。ゼダーの後を追い、ガリオン少年は伝説の魔術師ベルガラスとポルガラに連れられて諸国遍歴の旅に出た。だが、これを知ったゼダーは彼らの追跡を阻止しようと、様々な奸計を用いてガリオン少年を窮地に陥れるが…。全米ベストセラーの人気シリーズ第2弾。