著者 : 冬臣
癒やしの猫カフェ、夜だけ営業中 昼間は猫になってしまう兄×物事に動じない弟 奇妙な同居生活の行方は!? 両親と死別した高校生の村瀬孝志は、生前に父が遺していた言葉に従って、小野進次郎という顔も知らない異母兄に会いに行くことに。鄙びた町で喫茶店を営む彼を訪ねた孝志を出迎えてくれたのは、一匹の白い猫だったーー。 その後、なんとか進次郎と顔を合わせた孝志は、にわかには信じられない話を聞く。 なんと進次郎は“呪い” にかけられたせいで、満月の日以外、昼間は猫になってしまうのだという。 日中の進次郎のサポートと、夜だけ営業する猫と触れ合える茶房・みかげ庵の手伝いを条件に、孝志は進次郎との同居生活を始めるが…。人の想いが交錯する、猫と癒やしのあやかし物語。
守りたい、そのケーキ(人々を) 手のひらサイズの神様によって出会った美形ソシャゲ廃人霊能者と元営業マンが、人々に害為す邪気に挑む都会の祓魔物語! バイト先の占い師・佐田の差し入れのケーキをスイーツ大好きなしろが食べないという珍事が起こる。 曰く「よくないお菓子」らしいのだが…。 少しだけ神様の力を取り戻したしろの作為的な縁結びにより関わらざるを得なくなった忍ーーだが現場の洋菓子店に潜入するのは当然のごとく啓介で…。 今度は佐田の本気も加わって跋扈する邪気に立ち向かう、自称神様の毛玉とソシャゲ廃人と実は死んでる元営業マンの祓魔録! プロローグ …… 5 第一話 …… 13 第二話 …… 37 第三話 …… 161 エピローグ …… 307
若主人・烏島廉士が営む『質屋からす』に、 ある男が持ち込んだ、美しい紅い皿。 その皿には、対となる白い皿が存在したはずだった。 物語は、紅と白、二つの皿を巡る謎を軸に、 人々の運命を翻弄しつつ、複雑に絡んでいく……。 従業員の目黒千里が持つ特別な能力で謎を解く、 大人気ダークミステリー、シリーズ最新作登場! 欠皿 奇術師の弟子 双生の祝い皿 女の鑑定書 破物と小娘 紅絹の皿 銭金に親子はない 美しい失敗作 月と朱盆 私の鳥籠 白妙の皿 賤に恋なし 毒を食らわば皿まで 烏鳴きの除夜 あとがき
顔良し、性格良し、おまけに仕事もデキるーー中折れ帽がトレードマークの河野は、ニワトコ薬局で働くやり手販売員だ。 しかし、本当の姿は「河童」!? 街に棲む神様や妖怪にも薬を売り、健康相談に乗る。 一緒に販売ルートを回る麻里は、会社で唯一河野の正体を知る理解者だ。 彼の様子に違和感を覚え、穏やかな彼が珍しく喧嘩したことを知った麻里は、原因を知るため事情通の百目鬼を訪ねるが……?
人形(ドール)は 秘密をすべて知っているーー ワケアリ品ばかり買い取る質屋で働く、千里。 ある日、高校の元同級生が訪れて……人気シリーズ最新作! 家族のモノは自分のモノ 人形の来訪 情けは質に置かれず パンドーラーの人形師 ドールセラピー 烏の目鷹の目 開眼 髪は女の命 闇夜の烏、闇夜の灯 人形の家 鬼は内、福は外 黄泉がえり 墓穴 パンドラの壷 盲目の故意 あとがき
さまざまな事情を抱えながら現代の都会で逞しく暮らす妖怪たちの悲しくも温かい物語 現代ーー。あやかし達だって、悩みながらも一生懸命、生きています。 初夏だと言うのにやたらと寒く、麻理の住む東京の田舎では雪が降るという異常気象にテレビは賑わっていた。 そんな中、麻理と河野は雪乃のところへ置き薬のチェックで訪問する。 寒くて喜ぶ雪乃と、彼女の家に遊びに来ていた椿。 山の麓では雪が積もっており、巨大な足跡のようなものがあった。 もののけたちが、その原因を探っていくと… 失われていく自然への畏敬と開発による環境破壊は、そこに住む人間だけでなく妖怪たちもまた犠牲者であることにかわりがない。 前作に続いて、容姿端麗で「ニワトコ薬局」の売り上げNo.1の配置薬販売員でありかつ正体が河童である河野遥河(かわのはるか)と同僚の麻理、ラジオ番組のDJを務める雪女の雪乃など、一風変わった人物(妖怪?)たちも登場。 さまざまな事情を抱えながら現代の都会で逞しく暮らす妖怪たちの悲しくも温かい物語。 ※懸場帖……かけばちょう。配置薬の販売員が持つ台帳のこと。薬を置いてもらっている顧客情報が書かれている。 <目次> 第一章 初夏に雪が降り、雪女は花粉症に苛まれる 第二章 カエル妖怪は雨がお嫌い 第三章 山神様と天狗様とOL様 第四章 泣き虫ぼうやの山童 エピローグ
現代ーー。あやかし達だって、悩みながらも一生懸命、生きています。 ■あらすじ 配置薬販売のニワトコ薬局No.1販売員の河野遥河(かわのはるか)は、容姿端麗、物腰柔らかで女性社員から大人気。 だが大きな秘密がある。それは真の姿が「河童」だということ。 河野の顧客はクーラーで冷え症になった雪女や、ゲームにハマりドライアイになった山神など、現代病に悩む「物の怪」。 河野は彼らに薬を届ける傍ら、悩みを聞いているのだが、口々に語られるのは人間との切なく悲しい過去でーー。 くすっと笑えて、じーんと考えさせられる、現代を生きるあやかし達の物語。 ※懸場帖……かけばちょう。配置薬の販売員が持つ台帳のこと。薬を置いてもらっている顧客情報が書かれている。
「僕はね、自分のコレクションを奪われるのが大嫌いなんだ」 本当に怖いのは力で“視る”ものじゃない。目の前にあるのに見落としている真実だー。 『質屋からす』の店主・烏島は、店の1階で客から物を買い取り、2階では情報を売っている。彼の質草コレクションは高価な物より人の不幸や欲望にまみれたワケアリの品ばかりで、烏島はそれらを一人ひっそりと愛でるのが趣味。店で働く目黒千里も、彼がある能力ごと“買い取った”モノのひとつだ。あるとき、そこに赤いかたわれ靴が加わった。持ち主が謎の死を遂げていると知り、うっとりと微笑む烏島だが、ある日それが盗まれて…。大人気! 物に宿った記憶を読み解くダークミステリー、待望のシリーズ化。