著者 : 吉川英梨
相模湾沖で爆発炎上しながら全速航行する漁船が発見された。 このままでは沿岸に激突するーー阻止すべく、巡視船ひすいは緊急出航する。 あの漁船はどこから来たのか。なぜ海上で炎上したのか。操船しているのは誰なのか? それらの謎はすべて、かつて被災地で起きた悲劇とつながっていた。 痛ましい過去、おそましい罪。あらゆるものを奪い去り、再び沈黙する海。 無慈悲な天災の傷跡は、時に思わぬ刃となる。 無力でなにもできない自分が、いま何をすべきか。日本でただ一人の海上保安庁女性潜水士が問う“人間の業”。 「海蝶」シリーズ最新作! ※海猿にならい、海上保安庁の女性潜水士は「海蝶」と呼ばれる。 プロローグ 第一章 相模湾小型船舶炎上暴走爆破事件 第二章 遺留品潜水捜査 第三章 第五桐田丸放火事件 第四章 能登 第五章 震災行方不明者捜索 東日本大震災 第六章 真実合理性 エピローグ
六本木交差点の銅像に人間の顔面の皮が張りつけられているーーそれは本家吉竹組による関東吉竹組への宣戦布告だった。東西ヤクザの分裂抗争が激化して死者が増えるなか、警視庁組織犯罪対策部暴力団対策課の桜庭誓巡査部長は行方不明となった片腕のヒットマン・向島春刀を追っていた。桜庭の実の父親である向島はなぜ娘を養子に出したのか? なぜ、片腕を失ったのか? その壮絶な過去が、いま明らかになる。
日本企業最大の利益を誇るトヨタ自動車。その創業者&ボンボン御曹司(?)の夢と苦難を綴った「奇想天外」経済小説! 第1号市販車は故障で立ち往生続出。 喜一郎は公職追放で会社解体? 労働争議と苦汁の社長辞任。 “タイムリープ”神社で滝行する章男? 「恥を知れ」と罵られながら臨む、米議会公聴会。 最新鋭水素自動車MIRAI遭難事故? 想像も出来なかった涙の再会…… 豊田家御曹司・章男少年は曾祖父・佐吉の顕彰祭へ家族と来ていた。いたずら坊主の章男は裏山から転び落ちた拍子に車にはねられてしまう。一方は明治時代、佐吉の息子・喜一郎は「自動車」に乗ってきたというアキオと名乗る不思議な子供と、しばしの友情を育む。そして時代が進むたび喜一郎の前に不思議な人が次々と現れる……彼らはいったい何を伝えに来たのか? 「もっといいクルマをつくろうよ」 おじいさん、あなたの言葉だったのですね。この小説を読んで二度泣いた。-豊田章男 トヨタは一日にして成らず。 喜一郎の情熱があればこそあのトヨタが生まれたのだと、この物語は教えてくれる。-大沢在昌 クルマに興味のある人なら最後まで「そうなんだ!」の連続。イッキ読みしました!-自動車評論家 国沢光宏 =主人公はこの二人!= トヨタ自動車創業者 豊田喜一郎 自動織機で世界を席巻し、日本の自動車産業を興しながら、失意の最期を遂げた男 トヨタ自動車会長 豊田章男 喜一郎の孫。ボンボン御曹司と揶揄されながら、世界一の車メーカーを改革した男
警視庁暴力団対策課の刑事の妻であり、娘でもある仲野誓はある日、同じ課で働く夫の賢治が銃撃されてしまう。誓は犯人を逮捕するため、「警視庁初の女マル暴刑事」である薮哲子とコンビを組む。復帰早々に日本最大の暴力団・吉竹組の元組員の会社宅で爆破事件が発生。この事件は本家と関東に分裂した吉竹組の抗争、そして賢治銃撃事件とも複雑に絡んでいるのか。マル暴刑事の執念と複雑化する暴力団組織の闇、血飛沫舞うヤクザの生き様から目を離せない。警察小説のヒットメーカーが描く、規格外のマル暴女刑事!
産廃の闇に消えた二つの命。遺族と向き合う刑事が執念の捜査で摑むのは真実? 冤罪?警察小説のヒットメーカーが満を持して放つ、傑作ヒューマンミステリー!少ない降水量にもかかわらず、雨により埼玉県の黒部山で土砂崩れが発生した。一人が行方不明になるなか、瓦礫からは不法投棄された産業廃棄物が大量に発見される。県警は事故ではなく事件と判断、捜査一課の奈良健市も捜査に加わる。捜査本部は崩落発生地の所有者特定に着手。すると、意外な人物の名があがった。それは迷宮入りさせてしまった十六年前の殺人事件で、奈良が犯人だと確信し、逮捕直前まで迫った因縁の相手なのだが……。
人をゾンビ化する悪夢のウイルス・HSCCを殲滅するため、感染者を乗せた豪華客船クイーン・マム号が太平洋の孤島・黄血島近海に沈められてから約1年半。船を引き揚げ、QM号に残された最後の灰人(ゾンビ)を回収する極秘プロジェクトが動き出す。警視庁刑事部の巡査長・天城由羽は、QM号をともに沈めた海保・SST(特殊警備隊)の来栖光と黄血島へ向かう。島で出会った潜水士・菊田吾郎は、長年交流のない由羽の父親だった。母との離婚後、父へのわだかまりを抱えたままの由羽はー。極限状態にほとばしる慟哭!究極のゾンビアクションノベル再び!
桃地政念(ももち・まさむね)は、海上保安官の中でも調理・経理・庶務などを担当する縁の下の力持ち部門「主計」の専門官。海上保安官といえど、海猿でもヒーローでもなく、小柄でメタボが気になる独身彼女ナシの中年だ。 霞が関勤務の彼がある日、学生時代のマドンナ・高浜彩子から呼び出された。彩子は女性ヘリ操縦士の草分け的存在で、桃地とはある因縁を持つ。 ドキドキしながら向かった待ち合わせ先で告げられたのは「肝臓がんで余命一年」。京都府舞鶴市の病院に入院するという。シングルマザーの彩子は、息子の悠希が春から舞鶴の海上保安学校に入る予定で、そのそばで過ごすためのようだった。 彼女のために現地への異動を企てた桃地は同校の教官として赴任することに。船舶運航システム課程主計コース3組の担任となったが、腐れ縁の校長・比内から、ある事情がクラスに重い影を落としていることを聞かされ……。 命と向き合う機会の多い、海上保安官という仕事。明るく人間味あふれる桃地の、学生たち、そして愛する人とのかかわりの日々に、感涙間違いなし! 装画=西川真以子 推薦コメントが届きました! === 海上保安学校での生活を巧みに描きつつ、生きることの意味を考えさせられる秀逸な作品。 寮生活や訓練、命の現場となる乗船実習。相手を思い自分を見つめ、過去と未来、そして公私の狭間で試練を乗り越えて成長し決断していく過程がリアルに描かれている。 自分の進むべき道を探している人に是非読んでもらいたい。 海上保安学校 前校長/日本水難救済会常務理事 江口圭三さん === 目次 第一章 余命宣告 第二章 スノーマン 第三章 国境 第四章 死んだ者たちへ 第五章 溺れる猿 第六章 夜明け前 第七章 手紙
警察庁の公安秘密組織『十三階』は首相の娘である天方美月議員によって解体させられた。 黒江律子と古池慎一夫婦は息子を連れてインドに逃亡するが、古池は過去の殺人容疑で逮捕。 そしてコロンビア大使館に左遷させられたかつての上官が過激派に誘拐されてしまう。 そんななか、律子は十三階の窮地を救うべくひとりで「ユダ計画」を進めていた。 それはまるで悪魔の計画。全貌を決して知ってはならない……。 緊迫のスパイサスペンス、クライマックスのシリーズ第5弾!
命がけで生きるってこういうことだ! 日本ただ一人の海上保安庁女性潜水士”海蝶“と、彼女を救ったのに海保を去った元隊員。 二人の再会は順風満帆とはいかなかった。震災の心の傷、そして今そこにある危機・最悪の洋上事件。 フェリー船687名の命運は海蝶・忍海愛に託された。感動のエンタテインメント「海保」ミステリー。 「心の傷と格闘する海保の二人。過酷な任務の思いが蘇る」-海上保安庁特殊救難隊初代隊長・北岡洋志推薦 ※海猿にならい、海上保安庁の女性潜水士は「海蝶」と呼ばれる。
警察庁の公安秘密組織『十三階』。スパイ夫婦となった黒江律子と上司の古池慎一は首相の娘・天方美月に狙われてアメリカに逃亡し、束の間の平和を味わっていた。だが、十三階のトップのもとに時限爆弾が届き、事態は一変する。十三階を潰そうとするテロリストは、黒幕は誰なのかーー緊迫のスパイサスペンス、シリーズ第4弾!
2020年6月、お台場のレストランで複数の惨殺遺体を発見。警視庁東京湾岸警察署の天城由羽巡査長はゾンビ映画さながらの光景を目にする。生存者によると客の家族が次々とお互いを襲い、食べ始めたという。同じ頃、豪華客船クイーン・マム号内でも同様の事案が発生し、これらは新種のウイルス感染が原因と判明。東京オリンピック目前、客船は感染した乗客と医療チーム、警察官と海上保安官選抜者からなる「感染捜査隊」を乗せ、硫黄島近海に隔離されることに。由羽は海上保安庁SST(特殊警備隊)の切れ者・来栖光とタッグを組むが…。女性刑事×ゾンビ×海保!圧巻のノンストップアクションノベル出動!
まったく新しい、『女』の警察小説! 子持ちの女性幹部と、「警察官らしくない」レズビアンの部下が、 新宿歌舞伎町と二丁目で起こった猟奇事件に挑む! 歌舞伎町、新宿二丁目、三丁目を管轄する「新宿特別区警察署」。その担当区域の地図上の形から、「新宿L署」と呼ばれている。 その「L署」に本日着任の新井琴音警部は、小3の息子のインフルエンザで初出勤すら危ぶまれていた。 夫の敦は警視庁本部捜査一課の刑事だが、琴音のほうが階級は上で、夫婦仲はぎくしゃくしている。 大幅に遅刻しつつも琴音がなんとかL署に到着した途端、個性的な服装の女性部下・堂原六花巡査部長から管内で殺人事件が発生と聞く。 歌舞伎町のホテルで全裸の中年女性の遺体が発見され、その女性の息子がノコギリを持ち逃走中というのだ。 琴音は、レズビアンであることをカミングアウトしている六花から、L署が管轄するこの独特な界隈の歴史や情報を聞き、捜査に入る。 その夜、二丁目のショーパブで六花に会った敦だが、上階のイベントスペースで無差別殺傷事件が発生。犯人はその場で自殺したが……。 母であり妻であり警察署幹部である琴音と、レズビアンの異色捜査官として男性中心組織の中で闊歩する六花。 L署の他の面々と共に、事件解決に向けて奮闘する! いまの世の中の、全ての「生きにくい」と思っている方々に読んで欲しいーー(著者より)。 猟奇事件の捜査を縦糸に、二人の女性刑事の生き様を横糸に、エンタメ性たっぷりの物語の中、現代日本を生きるうえでの「息苦しさ/生き苦しさ」をリアルに抉っていく、新しいタイプの警察小説です! 第一章 貝女 第二章 スカーレット 第三章 浴室の美女 第四章 三つ編み 第五章 椎茸 第六章 愛と蛇
日本初の女性海保潜水士、挑戦と勇気の物語。 “初”だからこその悩みと光。絆の大切さを感じられる、感動の物語です!-岩崎恭子さん(オリンピック200m平泳ぎ金メダリスト) 母なる海の守護神たらんとする海上保安官の心を描いた傑作だ。-佐藤雄二氏(元海上保安庁長官) 女性の自立と家族愛は超ハートフル、手に汗握るサスペンスはVRシネマ級! (あらすじ) 女性初の潜水士として注目を集める、横浜海上保安部所属・忍海愛。兄は特殊救難隊、父もベテラン海保潜水士で血筋は折り紙付き。しかし、愛は現場には気を使わせるお荷物だ。覚悟して海に対峙する愛を待ち受けていたのは、とんでもない事件だった。 推薦・感動の声続々!! 期待を浴びて華麗にデビューした海の蝶。 音も色もない水の中で感情は研ぎ澄まされ、 喪失のトラウマは怪物となって命を脅かす。 それでも潜らなければならない理由がある。 覆すのは常識だけではない。救うのは人の命だけではない。 プロフェッショナルとしての決意と覚悟が伝わる。 前代未聞の感動がここにある! 内田剛氏 (ブックジャーナリスト・本屋大賞実行委員会理事) 「足かけ二年に渡る海上保安庁取材で見聞きした海上保安官の精神『正義仁愛』こそが、この本のテーマであり、矜持です」-吉川英梨(著者)
過去を消し去り、自らの出自を作りかえるー。警視庁刑事部捜査一課に新人刑事が配属されたその日、駐車場の車に真っ逆さまに突き刺さった死体が発見される。事件を追う女刑事は、やがて一つの集落を消滅させた凄惨な大火事に辿り着く。加害者家族が背負った過酷な運命。そして、不可解な行動を続ける新人刑事の過去とは…。
圧巻のスパイサスペンス、「十三階」シリーズ第3弾! 警察庁の公安秘密組織『十三階』。この組織は国家の異分子を排除すためには、ときに非合法な捜査も厭わない。黒江律子が去った十三階だったが、古池は辺野古基地移設に反対する過激派団体「第七セクト」の内偵に奮闘していた。上司に頼まれて官房長外交パーティーに行くと、そこにはドレスにスニーカーの女、古池がよく知る律子の姿がーー。
捜査一課八係・八班に異動となった原麻希。そこへ平成生まれの手塚大翔巡査部長が配属されてくる。いつもスマホを手放さない手塚を、上司の広田達也は「スマホ刑事」と揶揄する。そんななか、住宅街での不自然な連続孤独死が発覚。事件のにおいを嗅ぎ取った麻希は捜査にあたるが、その裏には過去に日本を震撼させた悪質な事件が隠されていたー。キレ者女性刑事が活躍する、人気警察小説シリーズ最新作!
警察庁の公安秘密組織『十三階』。この組織は国家の異分子を排除するためには、ときに非合法な捜査も厭わない。盗聴、盗撮、身分偽装ー最強のスパイ組織にはなんでもありだ。若き刑事・黒江律子は北陸新幹線爆破テロを起こした『名もなき戦士団』を壊滅させるため、ハニートラップさえ駆使して捜査にまい進する。だが、接触したテロリストを愛してしまったかもしれないー捜査の過程で苦悩する律子は首謀者「スノウ・ホワイト」を逮捕できるのか!?緊迫のスパイサスペンス始動。シリーズ第一弾!
実子に対する過失致死で服役中だった女性受刑者が移送中に府中警察署内から脱走。翌日、卒業式真っ只中の警察学校で、助教官と学生を人質にとった前代未聞の立てこもりが発生した。立てこもり犯は女囚と獄中結婚をした男で、彼女が起こした事件の真犯人を突き止めよ、と要求。同署刑事の綾乃と、元警視庁刑事で警察学校の教官・五味が真相究明に乗りだした。やがて別の協力者の存在も明らかになりーー。人気シリーズ第3弾。
東京湾海底から回収された運転免許証3枚、それらは全て失踪中の若い女性のものだった。船員とおぼしき水死体も発見され碇拓真率いる五港臨時署強行犯係はにわかに騒然となる。そんな中、単独で事故貨物船の救難に向かった有馬礼子は、衣服を剥がされ船底に監禁されてしまう。女を食い物にする「海底の道化師」の正体とは? 大人気「新東京水上警察」シリーズ第4弾! 20人連続女性失踪ー東京湾最大級の謎勃発! バツ2、子持ちの熱血刑事・碇拓真が、走る、泳ぐ、潜る。 東京湾海底から回収された運転免許証3枚、それらは全て失踪中の若い女性のものだった。船員とおぼしき水死体も発見され碇拓真率いる五港臨時署強行犯係はにわかに騒然となる。そんな中、単独で事故貨物船の救難に向かった有馬礼子は、衣服を剥がされ船底に監禁されてしまう。女を食い物にする「海底の道化師」の正体とは? 大人気「新東京水上警察」シリーズ第4弾!