著者 : 吉村達也
110番通報で文京区千駄木のマンションへ急行した警視庁捜査1課・田丸警部は、衝撃をうけた。若い女性が、全裸で両手を縛られ、片足に赤いハイヒールをはいて首を吊っていた。受話器が放り出されている。田丸が拾うと、電話は繋がっていて転井沢署の刑事が出た。なんとその場所も首吊り現場だった。しかも、被害者は全裸で両手を縛られ片足にブーツをはいた若い男性だった。精神科医・氷室想介が、巧妙に仕組まれた完全犯罪、同一犯人による、東京-軽井沢同時首吊り殺人に挑む。抜群のテンポ、絶妙のストーリー展開、あふれる新感覚。度肝を抜く大トリック、推理界期待の大型新鋭が世に問う書下ろし新本格推理傑作。
『週刊A』の編集長が就任13日目に車で事故死。次の編集長も13日目でサーカスを見学中、ライオンに食われた。社内にパニックが起きる。その直後、怪文書が届いた。犯人が動き出したのだ。と、三番目の後任も衝撃から自殺を。策に窮した社長が自ら編集長を買って出た。運命の13日が近づいてくる。推理界待望の新鮮パワーが爆発。
南野マリン、24歳。警視庁捜査一課の美人刑事。“キラー通り殺人事件捜査本部”からアシスタントに応募して、デザイン事務所ARTWORKに潜入する。凶器のナイフが、ここで製作されたものだったからだ。ガイシャの長谷洋子は作詞家の卵。喉をかき切られ、髪にリボンが結えられていた。事務所のマリンに連絡が入る。「たいへんです、またキラー通りでやられました」。新人刑事森和也からだ。「今度のガイシャの髪にもリボンが」。そしてマリンを誘うチーフの久世からのプレゼントにもリボン…。美人デザイナー杉本麗、京極麻衣。原田正一、川上透。スタッフの行動をマークしながらマリンは捜査を続ける。キラー通り一帯は今夜も厳戒シフトが敷かれている…。