著者 : 吉田恭子
「小泉八雲」となった男ラフカディオ・ハーンを愛した、3人の女たち。あなたを語ることは、あなたを蘇らせることー。母、最初の妻。二番目の妻。陰の存在だった彼女たちの「声」が、時を超えて響きわたる。
『郵便配達は二度ベルを鳴らす』の著者ケインの、映画・ドラマ化されたノワール文学の傑作。大恐慌の巨大都市郊外で、役立たずの夫を追い出した「独居妻(グラス・ウィドウ)」が奮闘する愛と金と逸脱の物語。米国大衆の夢と欲望を描くロサンゼルス都市小説の古典。本邦初訳。 彼女が罪を犯したとすれば、その唯一の罪は、この娘をあまりに思いを込めて愛し過ぎたことだった。 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章 第七章 第八章 第九章 第十章 第十一章 第十二章 第十三章 第十四章 第十五章 第十六章 第十七章 ジェイムズ・M・ケイン[1892–1977]年譜 訳者解題
エマ・ワトソン、トム・ハンクス主演、2017年11月10日全国ロードショー「ザ・サークル」原作。〈サークル〉によりメイの家族も救われ、すべては順風満帆と思えた。しかし〈サークル〉が推進する各種の運動に、メイは違和感を覚えるようになり……。
〈トム・ハンクス主演、トム・ティクヴァ監督の映画化原作〉起死 回生の大口注文はとれるのか!? 中東の砂漠の都市に乗り込んだセ ールスマンを襲う悲喜劇を描いたアメリカ文学界の新鋭の話題作!
世界最高のインターネット・カンパニー、サークル。広くて明るいキャンパス、一流のシェフを揃えた無料のカフェテリア、熱意ある社員たちが生み出す新技術ーそこにないものはない。どんなことも可能だ。故郷での退屈な仕事を辞めてサークルに転職した二十四歳のメイは、才気あふれる同僚たちに囲まれて幸せな会社生活を送りはじめる。しかし、サークルで推奨されるソーシャルメディアでの活発な交流は、次第にメイの重荷になっていき…。人間とインターネットの未来を予見して世界を戦慄させた、笑いと恐ろしさに満ちた傑作小説。
小説・映画から野球文化を読み解く。 アメリカの「国民的遊戯」と称されるベースボールが文学作品や映像作品で表現される際に見られる特徴を分析し、そこに透けて見えるアメリカ文化の姿、人々の希望と欲望、そして“神話”としてのベースボールを考察する。 はじめにー野球例外主義 第1章 ベースボールの履歴書ー裏通りから巨大ビジネスへ バット・アンド・ボール・ゲーム 遊戯の職業化 ニグロリーグ デッドボールからライヴボールへ 戦争と野球 拡張の時代 -ナショナル・パスタイムからインターナショナル・パス タイムへ 遊戯の精神ーメジャーだけがベースボールじゃない 第2章 ベースボールの文化表象 パストラルの詩学 郷愁と風刺 皮肉と感傷 神話と野球文学 マジック・リアリズム 第3章 「なぜ書くか」をいかに読むかー 隠喩媒体としてのベースボール イノセンス めぐる季節 ノスタルジア 逸話が伝える記憶 パストラルの時空間 マジック・リアリズム 野球と民主主義 アメリカの夢、アメリカ人の条件 野球文学の水脈 第4章 最初の野球映画「最期の試合」 国民的遊戯の創生 走れ、ウィリアム 10 人のインディアンー消えゆく先住民たち 文化的食人ー人間からシンボルへ ネイティヴ・アメリカン・パスタイム 第5章 フィールド・オブ・アメリカン・ドリームス 父と子の和解の物語 テイク・ミー・トゥー・カムデン・ヤーズ 緑がもたらす心の安らぎと経済的成功 J. D. サリンジャーからテレンス・マンへ ジェイムズ・アール・ジョーンズの数奇な野球人生 見えない人間たち おわりに 読書案内