著者 : 堺屋太一
「団塊の世代」をはじめ数々の新語を生み出し、ベストセラーを世に送り出してきた堺屋太一のベストセレクション第1巻。 第1巻は、石油枯渇lの恐怖に日本が震えたデビュー作『油断!』と、 今や一般名詞となった『団塊の世代』の予測小説の金字塔2作を収録。 『油断!』は石油問題を、『団塊の世代』は人口問題を鮮やかに予測してみせた。 城山三郎氏は当時こう評した。 「こわい小説である。迫力があり、いつ実話になるかもしれぬ恐怖がある」と。 その迫力と恐怖は色あせることなく、さらに深まりゆく。 今こそ、志と英知から未来を見据える堺屋太一・予測小説の知的スリルを!
「団塊の世代」とは何か?この言葉の名付け親である堺屋太一氏は三十年前に、彼らが日本の将来に何をもたらすかを分析し、この予測小説を書いた。その予測は、今読み直すと恐ろしいほど的中している。大量定年、高齢化が問題になっている今、あらためて新版を刊行し、「団塊の世代」の過去、現在、将来を考える。
「本能寺の変」を知った秀吉は備中からの大返しを敢行、明智光秀を破る。続く賤ヶ岳の合戦でも柴田勝家を破った秀吉は、名実ともに信長後継としての地位を確立、天正十三年ついに関白となった。しかし天下統一の直後、戦国バブルの崩壊が始まる。夢を超えてしまった男が、その先に見た光と影…。堺屋版『太閤記』最終巻。
本能寺に散った織田信長。大返しを果たした秀吉は明智光秀を山崎で撃破、続く賤ヶ岳の合戦で柴田勝家をも葬り去る。天正十四年、尾張中村のサルはついに関白・豊臣秀吉となった。しかし、天下統一を遂げた瞬間から戦国バブルの崩壊が始まる。「夢のまた夢」…夢に向かって走り続け、ついに夢を超えた男は、この言葉を残して逝った。『新・太閤記』最終巻。
平成8年NHK大河ドラマ原作。尾張・美濃を制した信長は足利義昭を奉じて上洛、ついに天下人への梯子を一段ずつ上りはじめた。秀吉もまた、生死を賭けた激闘と厳しい出世争いの中を逞しく生き抜いていく。貨幣経済と兵農分離、そして独裁政治を柱とした信長の天下統一はもはや時間の問題と思われたが…。現代の視点から戦国時代を鋭く読く解く堺屋版『新・太閤記』待望の中巻。
豊臣秀吉の弟秀長は常に脇役に徹したまれにみる有能な補佐役であった。激動の戦国時代にあって天下人にのし上がる秀吉を支えた男の生涯を描いた異色の歴史長篇。(小林陽太郎)