著者 : 夕城
不器用な旦那様が愛に奔走?? 君の声が、その笑顔が、堪らなく愛おしいーー 愛する人を守り抜くことはできるのかーー? 八歳で両親を亡くし、侯爵家に嫁いだルーフィナは、ある舞踏会で夫・クラウスと八年ぶりの再会を果たす。ルーフィナが想いを募らせる一方、クラウスは多忙を極め、久しぶりに会った彼の隣には美しい女性の姿が。不安を抱くルーフィナは、従兄・エリアスの助言でクラウスを尾行することに。同僚の女性と笑い合う彼の姿に落ち込んでいた矢先、クラウスが何者かに襲われる……。ルーフィナに届く意味深な手紙、クラウスに迫る命の危機……。ようやく芽生え始めた二人の愛の行方はーー?
西の国の将軍家に双子の兄として生まれたグレイ。家の跡取りは剣聖と名高い妹クレアに任せ、グレイは知識欲から学者として生きてきたが、東の国と西の国で起きた大戦、その後の西の国の大敗により運命が180度変わってしまう。東の国の銀狼皇帝・アルベルトは戦場で一目惚れした将軍クレアを戦争捕虜として人質にすることを命じるが、クレアには生涯を誓った相手がおり、愛する妹の幸せを守る為、グレイが身代わりとして東の国に向かうことに。そうして簡単にバレてしまった入れ替わりに死を決意するも、極上の交換条件のもととある仕事を与えられ、グレイは皇帝の傍に侍ることになる。その仕事はーー皇帝の抱き枕!? その抱き心地は噂に噂を呼び、騎士団総長や宰相も興味津々で……!?
八歳で両親を亡くし、侯爵家に嫁いだルーフィナ。しかし、夫とは結婚が決まった日以来一度も会っておらず顔も覚えていない。しかも、夫の側にはいつもある女性が…。結婚して即別居し、二人が白い結婚であることは周知の事実となり、ルーフィナのもとには日々お見合い話が舞い込んでくるほどだった。そんな二人の関係に変化をもたらしたのは、十六歳になったルーフィナが社交界デビューで参加した舞踏会で、王太子とその婚約者が引き起こした婚約破棄騒動…?あれから、クラウスが突然ルーフィナのもとを訪れ、その後もなぜか頻繁に会いに来るようになり、二人は少しずつ距離を縮めていくが…?