著者 : 多島斗志之
大冒険小説の傑作を新装刊 海賊が跋扈する17世紀末。 海賊討伐の命を受けて出帆するも自ら海賊船へと姿を変えた「アドヴェンチャー・ギャレー」号。 航海士としてこの船に乗り組み、やがて海賊船の船長となったジェームズ・モアは、ユニークで頼りになる仲間たちとともに大海原をゆく。 海賊としての輝かしい成果と数々の危機。痛快な大冒険。そして因縁の対決へーー。 1998年初版、傑作海賊冒険小説を新装版として刊行
こんな時、あなたならどうしますか?同級生の母親の不倫現場を目撃してしまったら?姉の婚約者が、ある犯罪の常習犯だとしたら?-おだやかに過ごしたいと願う少年が遭遇する7つの出来事。テレビドラマ化された3編(「言いません」「言いなさい」「罰ゲーム」)を含む傑作短編集。他に類を見ない読後感と驚異の“どんでん返し7連発”をぜひ体感してください。
1955年三重県の伊賀。新任の教師・明子は過疎地帯の分校に赴任した。濃緑の山里の空気とともに子どもと先生の温かくひそやかな心の交流や村の人々の秘密を丁寧に描き出す。ミステリアスで愛おしい物語。
六甲の山中にある、父の旧友の別荘に招かれた14歳の私は、その家の息子で同い年の一彦とともに向かった池のほとりで、不思議な少女・香と出会った。夏休みの宿題のスケッチ、ハイキング、育まれる淡い恋、身近な人物の謎めいた死ー1952年夏、六甲の避暑地でかけがえのない時間を過ごす少年ふたりと少女の姿を瑞々しい筆致で描き、文芸とミステリの融合を果たした傑作長編。
藍子叔母は、いつも物憂げで無関心で孤独だった。まるで、心の内部に暗くて深い裂け目が横たわっているかのように。ふとしたきっかけで叔母の謎多き過去を調べるようになった私は、叔母の旧友という老婦人から、古ぼけた八ミリフィルムを見せられた。そして、その中に写し撮られていたのは、初々しく、朗らかで、健康的な美しさを持つ、女学生時代の叔母の姿だった。いったい何が叔母を変えたのか。香気あふれる文芸ミステリー。
「パール・ハーバー」の記憶をいやでも呼び覚まされる12月のワシントンDC。はじまりは、ある不幸な交通事故だったー。被害者の母である現職警察官は、加害者の日本人留学生カオリ・オザキへの復讐を誓い、姿を消す。そして、日系FBI特別捜査官タミ・スギムラら警察当局と暗殺者との一大攻防戦の幕が切って落とされた!日米両国の狭間で翻弄される三人の女性の運命は。
神戸の異人館に住む日本人の若い女の元へ英国の大富豪ジョン・ポール・ゴッティの使いだという男が現われた。女の祖母である亡命ロシア人が残した古い黒鞄を法外な値で買い取りたいという。女が途方もない申し出を断ったとき、世界を揺るがす巨大な歴史の暗部が浮かんできた。幻の密約文書の正体は何か?
50口径ライフルの赤外線スコープが捉えた日本人少女の顔-ジャパンバッシングかまびすしいワシントンDCで起った不幸な交通事故を清算させるべく、元女性警官の指が引き金にかかった。護る側攻める側入り乱れて、聖夜のアメリカに展開する戦慄のサスペンス長編。