著者 : 大道珠貴
煩悩の子煩悩の子
桐生極は小学五年生。いつも周囲にずれを感じているが、なぜなのかよく分からない。どういう局面でも腑に落ちないし、落ち着かない。でも、油断はしていない。ただひとつだけ分かっているのは、いまここで間違ったら、先々どんくさい人間になりかねないということだー。世界と向き合い始めた少女の日々の観察と分析をシニカルなユーモアで描く成長小説。
私らしく あの場所へ私らしく あの場所へ
人気作家6人が綴る 女と男と車の物語 出ていってやる、私は車に乗り込んだ/美しい老婆ミナミの運転に僕は命を預ける/愛犬ブランと最後のドライブ/2ヵ月前に出ていった透の愛車が部屋の前に/私は恋の終わる地点をめざし、アクセルをふんだ/いつものCD、だけど湧き上がる怒りと失望ーー6人の人気作家が車をモチーフに描いた珠玉の恋愛小品集。 “6つの愛”が走りだす! 角田光代「ふたり」 大道珠貴「ゆうれいトンネル」 谷村志穂「風になびく青い風船」 野中柊「たとえ恋は終わっても」 有吉玉青「BORDER」 島本理生「遠ざかる夜」
後ろ向きで歩こう後ろ向きで歩こう
だんなさん、高校生の娘とともに大塚に暮らす主婦・小鳩さんは、19年前に離婚した元・夫と偶然再会する。彼は昔と変わらず、唐突に変わった歩き方を始めるのだった…。近いようで遠い、夫婦という関係の機微を描く表題作のほか、ちょっとヘンな男と女をユーモア溢れる文体でつづる、おかしくてせつない三つのストーリー。
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