小説むすび | 著者 : 小林町子

著者 : 小林町子

裁きの日裁きの日

冷徹で隙のない策略家は、 圧倒的な美貌の罪深き男。 個人秘書のラークはいま、絶体絶命の苦境に立たされていた。 従兄が会社のお金を勝手に使ったうえに自死を図り、 ラークにそそのかされたと偽りの証言をして息を引きとったのだ。 会社側の凄腕弁護士ジェームス・ウルフの徹底的で冷徹な態度、 容赦ない攻撃にさらされ、ラークは泣き崩れたかった。 ところが意外にも、会社が訴えをとりさげたため事なきを得るが、 ラークは働き口を失い、部屋代さえ払えない状況に陥ってしまう。 そんなとき、さる夫人の住み込み秘書の仕事が舞い込み、 運命に感謝しつつラークは意気揚々と働き始めたーー まさか夫人の一人息子が、ジェームス・ウルフとも知らずに! ようやく手にしたと思った安住の場所にまたもや現れた、口元に皮肉な色を浮かべたジェームス・ウルフ。ラークは彼に対して反発心と惹かれる気持ちを同時に覚えますが、彼によく思われていないはずだと考えて、せっかく得た仕事をあきらめようとして……。

青きフィヨルド青きフィヨルド

寒く寂しい聖夜になるはずだった。 まさか愛に出会うなんて。 カトリオーナは心を病んだ兄の療養を支えるため、 クリスマス間近、イングランド北部の海沿いの町へ越してきた。 ある日出先で吹雪に遭った彼女は、一晩ホテルに泊まることに。 ベッドに入ったとき、ふいに見知らぬ大柄な男が入ってきて、 ここは自分の部屋だと言うと、隣でさっさと寝てしまった。 なんて人なの……! 信じられない思いで男を見つめる。 寝顔すら精悍な男の、静かに上下する逞しい肩と胸ーー いつしか寝入った彼女が目覚めたとき、彼はもういなかった。 まさか彼が兄の共同経営者で、再び出会うことになろうとは。 ブレットの無防備な寝姿が蘇り、彼女の胸が激しく高鳴った。 ハーレクイン・マスターピース《特選ペニー・ジョーダン》。1985年初版の、シェトランド地方を舞台にしたクリスマス・ロマンスをお贈りします。兄の共同経営者となったブレットは、寡黙ながらも裕福で大人の魅力を放つ男性。カトリオーナには興味がないようで……。

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