著者 : 小森健太朗
ひょんなことから相撲部屋に入門したアメリカの青年マークは、将来有望な力士としてデビュー。しかし、彼を待っていたのは角界に吹き荒れる殺戮の嵐だった!立合いの瞬間、爆死する力士、頭のない前頭、密室状態の土俵で殺された行司…本格ミステリと相撲、その伝統と格式が奇跡的に融合した伝説の奇書。
巨大化した死蜘蛛が支配する二十五世紀の地球。覚醒した少年ナイアルは、蜘蛛に隷属することを拒み、「神秘のデルタ」へと旅立つ。そこは、獰猛な植物たちが血で血を洗う危険なエリアだった。学び、悟り、ナイアルは、過去に人類が到達し得なかった高みへと昇りつめる。コリン・ウィルソンの思想の核となる部分がすべて入った『スパイダー・ワールド』サーガ、第二巻。ナイアルの冒険の結末が終に明らかに。
時は二十五世紀。人類の文明は失われ、心を読む“意志の力”を獲得した蜘蛛が支配する地球。人間たちはその下で、下僕または奴隷として暮らしている。砂漠で育った少年ナイアルは、ひとり人類の自由を求めて闘いを始め…。“人間の意識の在り様”を問うC・Wの思想の集大成、代表作。
東大駒場キャンパスには七つの迷宮がある。その全てに足を踏み入れたとき、明らかになる真相とは!?新興宗教サークル『思索と超越研究会』に所属する東大生・葛城陵治は、朝の勧誘活動中に不思議な女性と出会う。彼女・鈴葦素亜羅はいくつもの宗教をかけもちして天才的な勧誘活動を行なう、人呼んで〈勧誘女王〉だった。彼女の独特な考え方に戸惑いつつ惹かれる葛城。やがて素亜羅も入会した葛城たちのサークルは、駒場寮での死体発見に始まる奇怪な事件の連鎖に遭遇する!新本格推理の雄・小森健太朗が母校・東京大学を舞台に巻き起こす怪事件。この迷宮に、出口はあるのか。
作家小森健太朗が翻訳した、アブド・アッラーフ著『神の子の密室』。キリストの“復活”を検証したこの書物には、『あばかれたイエス』という続編が存在していた。キリスト教徒の猛反発必至と噂されるほど“涜神的”なその作品の出版権をめぐり、大手出版社間で熾烈な争いが開始される。壮神舎の若き女性編集者初野沙緒里も、版権獲得会議に参加することを決意するが、事態は関係者が次々と殺害されていくという展開を見せる。おなじみの編集者探偵・溝畑康史も登場。期待の新鋭の才気溢れる本格推理小説。
謎の長編ミステリの著者を捜せ!同人誌に掲載された長編推理小説『ネメシスの哄笑』を巡って次々と起こる奇怪な殺人事件!推理小説同人誌「オフショット」の会誌に載っていた長編ミステリ『ネメシスの哄笑』は、近年まれに見る大傑作であった。ぜひ出版したいのだが、残念ながら前半がない。ミステリ編集者である私は、著者に連絡をとろうとするが次第に不可思議な連続殺人事件に巻きこまれていく…メタ・ミステリの鬼才・小森健太朗が、奔放なストーリーテリングで読者を夢幻の世界に誘う、書下し超本格推理。
少女マンガ『ローウェルの密室』の作中で密室殺人事件が発生。『コミケ殺人事件』の著者が、前代未聞の密室トリックで読者に挑戦する二次元本格推理・書下し800枚。休みのある日、真っ暗な森に迷い込んだ恵と保理は、不思議な老人の手で、少女マンガ『ローウェル城の密室』の世界に送りこまれ、マンガの登場人物・メグとホーリーになってしまう。蛮族が跋扈し、奇怪な風習に支配されたその世界で、密室殺人事件が発生した。二次元世界での殺人を描き、史上最年少の十六歳で江戸川乱歩賞最終候補に残った幻の超本格推理ついに登場。
年二回開催されるマンガファンの祭典・コミックマーケット。数十万の人出で賑わうその会場でサークル「大きなお茶屋さん」のメンバーが次々と殺された。推理小説のファンクラブ「大きなお茶屋さん」では、美少女戦士が活躍するSFミステリ「ルナティック・ドリーム」の完結を前にして、各人が予想した結末をまとめた同人誌「月に願いを」を発行していたが、殺人鬼“影”は、大胆にも、その中に殺人予告状を挿入していたのである。その正体は何者なのか、動機は。狂気にいろどられた惨劇は、やがて意外な展開をみせはじめるが…。すべての謎をとくカギは、「月に願いを」に収められた7つの短篇ミステリに隠されている。同人誌をまるごと一冊挿入するという異色の構成で読者に挑戦する、新鋭の書下し「超」本格ミステリ。