著者 : 小沢瑞穂
8歳の男の子ジョーダンの祈りは、神様宛の1通の手紙になった。「お願いだからぼくにパパを送ってください」それを託された母のミーガンは、13歳の夏、湖で出会った不思議な少年の言葉を思い出す。当時、両親が別れてしまった彼女に、その少年は、いつか本当の愛にめぐりあうこと、奇跡が起こることを約束してくれたのだ。しかし、それは実現しなかった。それ以来、愛を信じなくなったミーガンは、ある日、セントラルパークのベンチで悲痛な表情をした男性を見かけ、なぜか胸騒ぎを覚える。それは…。『ギデオンの贈りもの』に続く、“赤い手袋の奇跡”シリーズ第2作。“新しいクリスマスの名作”、感動の全米ベストセラー。
「クリスマスの奇跡は、それを信じる人に起きる」そう聞かされた白血病の少女の願いは、人生に絶望した男に信じる気持ちを取り戻してもらうことだった。神様が少女にくれた思いがけないプレゼント。クリスマスに起きた本当の奇跡。
親友ジャスティンの右腕となってモデル・エージェンシーを切りまわすフランキーは、GN社の春物コレクションに抜擢された新人モデル3人の付添役として、パリに同行することになった。不安と期待を胸に訪れた、最先端のモードと恋の街。色とりどりの新作コレクションさながら、彼女たちはそれぞれの夢と恋とを手に入れる。おかしくて、セクシーで、心が温かくなる、極上の恋物語。
「すまない。好きな人ができた」夫は突然去って行った。四十代半ばにして独りになったマギー。昔バイトをしていたカナダの小さな町に旅立つ。そこで出会った奇跡-それは初恋の人の息子だった…。
美貌の富豪ビリーを義母に、映画プロデューサーのヴィトーを父親にもつジジは、セクシーな細身の身体と自由奔放な魅力に溢れた23歳。高級ファッション・カタログの仕事を成功させた腕を見込まれ、ロサンジェルスの広告代理店に引き抜かれた。コピーライターの仕事の面白さを理解してくれない映画監督の恋人ザックと喧嘩別れした彼女の前には、次々に新しい男性が現れるのだが…。
ジジの新しい恋は自家用ジェット機で連れて行かれたヴェニスで始まった。誰もが羨む理想の恋人、大富豪のベン。でも彼を心から愛しているかまだ確信が持てない。ザックとのつらい経験から結婚には慎重になっているのだ。やりがいのある仕事も、暖かな家庭も求めるジジは、誰と結婚すれば幸せになれるの?ロスでパリでヴェニスで燃え上がる、恋人たちのロマンスをゴージャスに描く。
二十年間共に暮らしたあと、出ていった夫。投函はしないけれど、日々の思いを「私」は綴る。誠実さだけがとりえ、と思っていたあなたに愛人がいることを知った衝撃。金銭問題であなたと敵対しなければならないことへの怒り。自分にも訪れた新しい出会い、しかしそれを見る娘の、なんとまあ冷たい視線…動揺と悲しみ。あきらめと安らぎ。子供を抱えて離婚した女性の葛藤と成長を、手にとるように描く。
ニューハンプシャーの小さな街で十七歳の少女が惨殺された。容疑者は同級生の少年ジェイコブ。彼は理由も告げず失踪し、警察は家族の家を訪れた。彫刻家の父親ベンと小児科医の母親キャロリン、そして妹のジュディス、三人の生活はその瞬間から一変した。倫理を貫こうとする母親と愛情を訴える父、その狭間に立ってただ内向していく妹。愛情と家族のあり方を厳しく問う問題作。
明日のスターを夢見る彼女はバイトで暮らしながらオーディションに通う毎日。ところが今をときめく有名監督の面接をしくじって、エージェントからクビを宣告されてしまった。行き詰まった彼女が飛び込んだのはなんとテレホン・セックス・サービスのオフィス。瞬く間にナンバー1になったはいいけれど、だんだん深みにはまって…夢と現実、奮闘と努力。NY娘のクールなコメディ。
夫のヴィトーがオスカーを受賞した翌朝、ビリーは怖いほど幸福な気持ちで目を覚ました。彼女の体の中に新しい生命が宿っていたのだ。だがその幸せは長続きはしない。前妻の娘ジジがヴィトーを訪ねてきた時に生じたすれ違いは、埋まるどころか広がる一方。そこにヴィトーの浮気と流産が重なり、二人の仲は決定的になった。さらに、彼女の全てであるスクループルズが火事になり…。
傷心のビリーはパリに渡るが、そこでの生活にも心癒されることはなかった。数年後再びニューヨークに戻ったビリーに力と希望を与えてくれたのはジジだった。ジジの若い情熱と自由な発想によって、失われたスクループルズはスクループルズ2として蘇った。全ての悲しみはやがて喜びに変わり、ついえた愛の中から再び新たな愛がはぐくまれていく。恋と夢、情熱と成功の華麗な物語。
小さな田舎町で起きた少女の殺人。その嫌疑をかけられて、息子が失踪。彫刻家の夫は、息子を守ろうとする。女医の妻は、正義を通そうとする。孤立する妹。地元の人々の敵意。息をひそめて皆が見守る中、裁判が始まった。息詰まる心理サスペンスの傑作。
美貌の広告会社副社長、フレーム・ベネットと危険な魅力を持つやり手ディベロッパー、チャンス・スチュアートは会った瞬間に激しい恋に陥ちた。ところが皮肉なことに、チャンスを憎む伯母のハッティが彼に遺産を譲らなくてすむように探しあてた相続人がフレームだったのだ。彼が進めているプロジェクトにはその遺産がぜひとも必要だったー。愛と憎悪、打算と欲望が渦巻くロマンス。
チャンスに利用されたと思い込んだフレームは深く傷つき、復讐の炎を燃やす。以前から言い寄っていたデパート・オーナーのマルコムに身体を許し、チャンスの計画を潰すための資金を引き出すことさえ辞さなかった。その頃から彼女の周囲に不穏な影がちらつき始めた。繰り返し脅迫電話がかかり、車が追突され、銃弾が撃ち込まれた。それは果してチャンスの仕業なのだろうか。
若く才能溢れる女性フォトグラファ、ジャズ。三人の仲間と設立したスタジオ“ダズル”を根城に業界を席巻していた。が、有名なフォト・ジャーナリスト、ゲイブをダズルに迎えるという提案がもたらされ、ジャズの心は激しく揺れる。脳裏に甦るゲイブとの甘い日々と思いがけない破局。そして一方では、俳優のサム・バトラーにも激しく心ひかれていた。ジャズの華麗なる愛の序章。
ロサンジェルスとサンディエゴにまたがる広大な牧場を経営するジャズの父マイク。ここにも開発の波が押し寄せていた。昔ながらのランチを守ろうとする父と莫大な財産の相続に目の色を変える継母と姉たち。そして突然訪れた大きな衝撃。その時、崩れそうなジャズを支えたのは…。真実の愛を手に入れたジャズは、姉たちとの葛藤を乗り越え、新しい未来を掴む。
世界的に有名なソビエトの作曲家ボリス・ニコライエフと妻ヴェラ、娘のアンナは、パリで亡命を企てた。しかし、決行の時、なぜかボリスは約束の場所に姿を見せなかった。苦しみと悲しみの20年が過ぎ去った。ある日、今はニューヨークに住む妻と娘は、ボリスがフィンランド音楽祭にやって来ることを知る。しかも、アンナの昔の恋人を伴って…。胸を打つ愛のサスペンス・ロマン。
アビーは父ディーン・ローソンの葬儀ではじめてレイチェルに出会った。レイチェルはディーンと愛人との間の娘だが、アビー同様、彼女もローソン家特有の鮮かなブルーの瞳を受け継いでいた。ディーンの没後、アビーは莫大な財産を相続するはずだったが、残されたのは借金だった。一方、レイチェルには多額の信託財産が遺されていた。ふたりの異母姉妹の宿命の葛動がはじまるー。