著者 : 山田蘭
自らの葬儀の手配をしたまさにその日、資産家の老婦人は絞殺された。彼女は、自分が殺されると知っていたのか?作家のわたし、ホロヴィッツはドラマの脚本執筆で知りあった元刑事ホーソーンから、この奇妙な事件を捜査する自分を本にしないかと誘われる…。自らをワトスン役に配した、謎解きの魅力全開の犯人当てミステリ!7冠制覇の『カササギ殺人事件』に並ぶ傑作!
現代ミステリの最高峰が贈る、すべてのミステリファンへの最高のプレゼント! 1955年7月、パイ屋敷の家政婦の葬儀がしめやかにおこなわれた。鍵のかかった屋敷の階段の下で倒れていた彼女は、掃除機のコードに足を引っかけたのか、あるいは……。その死は小さな村の人々へ徐々に波紋を広げていく。燃やされた肖像画、消えた毒薬、謎の訪問者、そして第二の死。病を抱えた名探偵アティカス・ピュントの推理はーー。現代ミステリのトップ・ランナーによる、巨匠クリスティへの愛に満ちた完璧なオマージュ作品!
名探偵アティカス・ピュントのシリーズ最新作『カササギ殺人事件』の原稿を結末部分まで読んだ編集者のわたしは、あまりのことに激怒する。ミステリを読んでいて、こんなに腹立たしいことってある?原因を突きとめられず、さらに憤りを募らせるわたしを待っていたのは、予想もしない事態だったー。ミステリ界のトップランナーが贈る、全ミステリファンへの最高のプレゼント!
仇敵シア・カーンとの決着をつけ、一度は人間の村に帰ったモーグリ。しかし、自分の居場所はやはりジャングルにあると、育ててもらったオオカミたちの下へ戻り、彼らと新しい関係を築いていく。バギーラやカーたちと穏やかな日々を過ごしていたが、ある日、ジャングルに踏み込んできた人間たちに狙われることに…。モーグリが選択した将来とはー。自然と人間の共存とは何かを改めて考えさせられる、イギリスの不朽の名作。
ある夜、ジャングルで人食い虎“シア・カーン”に追われ、オオカミの洞穴に迷いこんだ男の子。モーグリと名付けられ、オオカミの家族に育てられる。熊や黒ヒョウに見守られながら、ジャングルでの生きていく掟を学んでいく。月日は流れ、オオカミの長となるべく、自分を襲った仇敵“シア・カーン”に復讐を誓う彼だったがー。世界を飛び回った著者が、ジャングルに棲む動物たちの生活を通して、秩序と正義を描いた名作。
ロバータが舞踏会で一目見て恋に落ちた相手は、チェスの名手で色恋にかけても英国一と評判のヴィリアーズ公爵だった。遠縁のボーモント公爵夫人ジェマに後見人になってもらい、ヴィリアーズとの結婚を望むロバータ。一方、ジェマにもヴィリアーズに近づきたい理由があった。また、ジェマの兄デイモンは、自分に目もくれないロバータを誘惑するうちにどんどん夢中になり…。華麗でウィットに富んだヒストリカル開幕!
診療所の共同経営者を襲った不慮の死は、じつは計画殺人ではないかー市長ハケットからそう言われた医師ターナーは、二ヵ月前に起きた事故の状況を回想する。その夜、故人の妻エリザベスから、何者かに命を狙われていると打ち明けられたこともあり、ターナーは個人的に事件を洗い直そうと試みるが…。英国本格黄金期の妙味を現代に甦らせた技巧派、ディヴァイン初期の意欲作。
心理学者のアレクサンドラは、元恋人のジェレミー・クイン博士が率いる新薬開発の研究チームの一員として会議に参加するため赴いたロンドンで、謎の男たちに拉致されてしまう。目の前で彼女をまんまと連れ去られたジェレミーは、必死になってヨーロッパ中を追跡する。一方、どことも知れぬ場所に監禁されたアレクサンドラを待っていたのは、感覚を吹き飛ばされるような実験だった…。『クイン博士の甘美な実験』続編。
二人の子を持つ心理学者アレクサンドラは、出張先のシドニーで、医学界の寵児となった元恋人のクイン博士と再会。48時間、目隠しをして、一緒に未知の経験をしてみないかと持ちかけられる。彼と過ごした大学時代の甘くいたずらな日々がよみがえり、躊躇しつつも承諾する。だがクインは新薬開発のため、彼女に限界を超えるほどの官能的な実験を目論んでいた…。豪のキンドル版エロティック・ロマンス部門で1位の話題作!
小人たちの国、巨人たちの国、空飛ぶ島の国、馬たちの国…イギリスに妻子を残し、懲りずに旅を続けたガリバー。彼が出会ったおとぎの国々を、誰もが一度は夢見たことがあるだろう。子供の心と想像力で、スウィフトが描いたこの奇想天外、ユーモアあふれる冒険譚は、けれどとびきり鋭く辛辣に、人間と現実社会をみつめている。読むたび発見を新たにする、冒険旅行小説の歴史的名著。抜群に読みやすい新訳版。
引退した名警官ガス・ランダーは、ウエストポイント陸軍士官学校のセアー校長に呼び出され、事件の捜査を依頼される。同校の士官候補生の首吊り死体から、何者かが心臓をくり抜き持ち去ったというのだ。捜査の過程でランダーは、ひとりの協力者を得る。彼は青白い顔の夢想家で、名をエドガー・アラン・ポオといったー青年時代のポオを探偵役に迎えた、詩情豊かな傑作ミステリ。
才気煥発なポオを協力者に、士官候補生の遺体損傷事件を調べる元辣腕警官のランダー。だが、そんな彼らの前に、第二の死体が現れる。そして、令嬢リーへの愛に全霊を捧げるポオとランダーの関係にも、暗雲が立ちこめはじめていた。内なる孤独を抱えるふたりの男が、陸軍士官学校を震撼させた殺人事件に見出した真実とはー。19世紀アメリカを舞台にした、圧巻の歴史ミステリ大作。
黒塗りの愛車に5台の色違いの携帯電話を載せて、ロンドンを駆けめぐるタクシー運転手のチート。携帯電話は5人の恋人に分け隔てなく接するためのホットライン。だが、自由気ままな彼女の夜は、ひとりの奇妙な男性客との出会いで少しずつ壊れていく…。ロンドンを舞台にした異色のストリート・ノベル誕生。
パラダイン男爵家を脅かす怪現象の数々-ポルターガイスト、うろつく尼僧の亡霊、外から鍵をかけた部屋で夜ごとひとりでに曲を奏でるハープ。さらに悪いことに、客人が幽霊に襲われた!騒動を鎮めるため駆けつけた心霊探偵ヒーロー氏の活躍やいかに?『スノーグース』などで知られる心やさしきストーリーテラー、ギャリコ唯一の長編本格ミステリ、本邦初訳。