著者 : 嵯峨静江
クリスマスにはクリスティーを! ミステリの女王アガサ・クリスティーが描く、冬にぴったりな短篇を集めた珠玉のアンソロジーが装いも新たに登場。本が好きな人に贈るクリスマス・プレゼントとして、そして自分へのご褒美としてもぴったりの豪華な函入り本。
ミステリの女王アガサ・クリスティーの短篇から、冬をテーマにした作品を収録した傑作選。ポアロ、ミス・マープル、トミー&タペンス、クィン氏と、クリスティーを代表する名探偵たちが勢ぞろい。クリスマスプレゼントにぴったりの豪華な装幀のギフトブック。
ミシンと手芸の店を営むステラおばさんの裏稼業、それは女性を苦しめるクズ男に過激な天誅を下すこと!ある日、以前助けた若妻クリッシーが子供を別居中の夫にさらわれたと泣きついてきた。どうやら徹底的なお仕置きが必要ねーだが、その夫は怪しげな犯罪組織と関わっているようで…ヤバい奴らを向こうに回し、ステラとクリッシーの熱い戦いが始まった!!タフな毎日を生き抜く女性たちへ、主婦作家が贈る応援歌。
ネアンデルタール人と現生人類の混血を示唆する太古の骨ーこの大発見の五周年記念行事に参加すべく骨の発掘されたジブラルタルを訪れたギデオン。だが喜ばしい記念行事の影には発掘現場での死亡事故をはじめ、不審な気配が漂っていた。彼自身まであわや事故死しかけ、発見に貢献した富豪が自室で焼死するに至り、ギデオンは疑いを深めるが…。一片の骨から先史時代と現代にまたがる謎を解く、スケルトン探偵の名推理。
恋は不思議なもの。ある時は人生に歓びを与え、ある時は苦難をもたらす…。年老いた大富豪ラファティの依頼は、ごく簡単なものだった。甘やかされて育った一人娘のリーバが、横領の罪で服役していた刑務所から出所するのを迎えに行き、自宅へ送り届けてほしいという。30歳を超えているのに常識に欠けるわがまま娘のお守り役だが、ひどく楽な仕事に思えた。出所したリーバはキンジーには気を許し、なにかと制限の多い仮釈放中の生活で友人づきあいを求めてくる。だが、彼女の元の雇い主ベックがマネーローンダリングに手を染めており、彼と愛人関係にあったリーバがそこに足を突っ込んでいたことが判明し、楽な仕事は吹っ飛んだ。ベックを摘発したいFBIや国税庁の合同チームがリーバの証言を求めて接近してくる。チームに参加しているのが、旧知の市警チーニー警部補だったことから、キンジー自身の身にも予想外の出来事が!カリフォルニアの女探偵が、ひさびさの恋に燃えつつ事件に挑む、人気シリーズ最新作。
かつてはキンジーを威嚇恫喝し、大いに恐れさせていた昔なじみのドーラン警部補も、寄る年波からか健康を害し、今は捜査の第一線から身を引いている。そんな彼が突然訪ねてきた。聞けば、かつての先輩である元刑事のステーシーが癌に冒され、余命いくばくもない。ステーシーの、そしてドーラン自身の心残りになっている事件の解決に手を貸してくれないかと言うのだ。事件は18年前、偶然にも彼ら二人が第一発見者となった他殺死体遺棄事件。郊外の石切場付近に打ち捨てられ腐乱していた、少女のものと思われた死体で、全身に多数の刺し傷が認められた。だが、多くの遺留品にもかかわらず、ついに死体の身元は判明せず、ジェーン・ドウと名付けられたまま、警察の記録書類のなかに埋もれていたのだ。退屈な日常の調査業務にうんざりしていたキンジーは、依頼を引き受ける。だが、二人の老刑事とともに遺体の発見現場に向かったキンジーは、そこで思わぬ事態に直面する…。1969年8月、サンタ・バーバラ郡で発見され、以来今日に至るまで身元不明のままという、現実のジェーン・ドウ事件にインスパイアされて執筆し、全米で大きな反響を呼んだシリーズ最新作。
大都会ニューヨークへ引っ越してきたシングル・マザーのブランチは、三歳の娘バニーを保育園に預けて仕事に出る。ところがその日の夕方、保育園へ迎えに行くと、バニーの姿はどこにもなかった。驚きあわてるブランチだが、新学期の初日とあって保母も園長もバニーの事をよく覚えていない。思い余って警察に駆け込むが、なぜか冷淡な扱いを受け、あげくにバニーの実在すら疑われてしまう。娘を捜して独り東奔西走するブランチは、徐々に狂気の淵へ追い込まれてゆく…巨匠オットー・プレミンジャー監督が映画化した特異なムードのサスペンス。
老医師には、その夜まで特に変わったようすは見られなかった。だが、勤め先の老人ホームでいつものように職員たちに声を掛けたあと、駐車場から車を出して帰宅の途についたはずの彼は、そのまま煙のように消え失せたのだ。当初は警察も事件性は薄いと見ていたが、その後九週間を過ぎても、その消息はまったくつかめなかった…失踪したダウ・パーセル医師の前妻フィオナの依頼で、マスコミを騒がせたこの失踪事件を調査することになったキンジーだったが、調査は遅々として進まない。老医師の家族関係は二度の結婚で複雑に入り組んでいたうえ、勤め先の老人ホームには医療詐欺の疑いがかかっている。69歳のダウを失踪に走らせたのは、どちらの理由なのか?そもそも、彼は自らの意志で失踪したのだろうか?粘り強い調査を続けるキンジーは、やがてある発見をするが…。ファンの熱い支持を受け、好調にミステリ界のトップを走り続ける人気シリーズ。人生と社会の闇に挑む、最新作。
ジェイクは、鍵の修理も家の建築もお手のもの。留守中の精神分析医のオフィスで改装工事をしていたが、そこへ“珍客”が訪れる-泣き腫らした目とかみすぎた鼻が赤らんでいる。いかにもはかなげなその女性マギーは、いきなり不幸な自分の身の上をジェイクにぶちまけだした。マギーは、どうやら、その場に居合わせたジェイクを医師と早合点してしまったらしい。だが、彼はマギーの思い違いを正すどころか、彼女を励まそうと次の“セラピー”を約束してしまう。そして真実を告げる勇気もないままにセラピーは回数を重ね、二人は次第に惹かれ合っていく…ハンマーを扱うのは得意でも、女性の扱いには不慣れな便利屋ジェイクに、はたしてマギーを救うことができるのか?コメディのエッセンスを加えた現代の“シンデレラ・ストーリー”の幕切れはいかに…。
「期限切れの倉庫から出てきた品物に興味はありませんか?あなたに関係した品物のようですが」ある朝キンジーのもとにかかってきた一本の電話が、とっくの昔に封印したはずの思い出を甦らせた。埃まみれの箱の中身は、彼女自身の卒業証書、写真、古い手紙、洗面道具、テープレコーダー…そう、この品々はキンジーが最初の夫、ミッキー・マグルーダーと別れた時、彼のもとに残してきたものだ。当時は優秀な警察官だったミッキーだが、キンジーと離婚した後、職を失い、どこで何をしているのかは彼女も知らなかった。いや、知りたくもなかった。だが、箱の中にあった一通の手紙をきっかけに、キンジーは別れた夫を捜そうと決意する。今は疎遠となった、かつての同僚、友人を辿るキンジー。しかし、十五年振りのミッキーとの再会は、彼女が予想もしない状況で果たされることになった…。キンジーの語られざる過去、最初の夫の秘められた生活、そして明らかになる、二十年前の謎の事件-ミステリ界のトップランナーが贈る、人気シリーズ最新作。
わたしは普通の私立探偵だ。ときおり、事件に関わる人物が放つオーラが見えたり予知夢を見たりすることを除けば。今回の依頼人は刑事だった。昔の友人が転落死を遂げ、警察は事故として処理したが状況に不審な点が多いので調べてくれという。わたしは殺人事件だと直感して真相を探り始めた。やがて被害者の天空図を調べるとそこには怪しい影が…超心理学と占星術の知識を駆使して調査にあたる女性探偵エリザベス初登場。
いとこのターシャがわたしに仕事を依頼してきた。カリフォルニアで三本の指に入る大手建設会社、マレック建設の経営者バーダー・マレックが亡くなり、四人の息子が遺産を相続することになったのだが、そのうちのひとりで、十八年ものあいだ行方知れずになっている次男のガイを捜しだしてほしいというのだ。わたしは簡単にガイを見つけだした。かつて一家の厄介者だったガイは、今ではすっかり更生していて、過去の罪を償うべく教会でボランティアをつとめる真面目で実直な人間に生まれ変わっていた。しかし、父の死をきっかけに家族との壊れた関係を修復しようと一家に戻ってきたガイは、就寝中に殴殺され、無残な死体となって発見されてしまう。わたしがガイを見つけだし、連れ帰ってきたのは間違いだったのだろうか?言葉にならない罪悪感と哀しみに心引き裂かれながらも、女探偵キンジー・ミルホーンの孤独な調査がはじまった…。
久しぶりの休暇を満喫していたわたしのもとに、家主のヘンリーが相談を持ちかけてきた。数カ月前、心臓発作で急死した近所の老人ジョニー・リーの遺族のため、知恵を貸してくれというのだ。第二次世界大戦中に戦闘機パイロットとして活躍したジョニーを軍人墓地に埋葬しようとしたが、軍には彼の在籍記録は残っておらず、途方に暮れているという。わたしはジョニーの昔の仕事仲間とともに彼のアパートを調べるが、彼が軍に在籍していた証拠は見つからない。ジョニーは嘘をついていたのか。その直後、彼のアパートが何者かに侵入され、さらに、部屋の隠し金庫のなかから古びた鍵が発見された。謎が深まるなか、ある夜わたしは一人の男がアパートからバッグを持ち出す現場を偶然目撃する。わたしは男の後を追うが、それが、行方不明の莫大な金の在り処を探す長い旅の始まりになるとは知る由もなかった。
未解決の殺人事件の犠牲者は、生と死の間をさまよい、嘆き悲しんでいる-わたしにはそう見える。ローナ・ケプラーもその一人だった。十カ月前、彼女は死後二週間と思われる腐乱死体となって発見された。警察は殺人事件として捜査したものの、充分な証拠がつかめず、捜査を打ち切ってしまった。が、ローナの母親は娘が殺害されたと確信し、わたしに事件の再調査を依頼してきた。ローナの死後、差出人不明の、彼女が出演しているポルノのヴィデオテープが送られてきたという。調査が進むうち、次々とローナの不可解な面が明らかになってきた。極端な人嫌いにもかかわらず、深夜に男と出歩く癖があったこと。出所が分からない大金を所持していたこと。そして、密かに売春をしていたこと…謎めいた美女は、巧妙な殺人計画の犠牲となったのか。しかも、わたしの身辺にも、何者かの卑劣な罠が迫っていた。女探偵キンジー・ミルホーンの鋭い観察眼が、謎に包まれた事件の裏にある人間心理の暗部をえぐりだす。百万人に愛読されるミステリ界のトップ・シリーズ、待望の最新作。
五年前に死んだはずの不動産会社社長を捜しだしてほしい-保険会社の副社長で、わたしとは古い付きあいのマックが依頼を持ちかけてきた。マックの保険会社が五十万ドルもの保険金を未亡人に支払った直後、当の会社社長がメキシコのリゾートで目撃されたというのだ。問題の男ウェンデル・ジャフィは、当時ヨットで海へ出たきり行方不明となり、後にヨットだけが海上を漂っているのが発見された。遺書があったことと、男が大がかりな不動産詐欺で告訴される寸前だったことから、自殺と断定された。生きているとしたら、なぜ彼は家族のまえにも姿を現わさないのか。どうやって働きもせずに生活しているのか。ウェンデルの生死を確かめるため、わたしは急遽メキシコへ飛んだ。調査にあたる女探偵キンジーの前に、やがて彼女自身のアイデンティティが崩壊しかけるような事件が…人生の岐路に立たされたキンジーが新たな道を歩みだす人気爆発のシリーズ、堂々の第十作。
六年前、妻のイザヘルを射殺した容疑で起訴されたデヴィッド・バーニーは、裁判で無罪の評決を受けた。だが、イザベルの別れた夫は、デヴィッドが莫大な遺産をめあてに殺人を犯したと信じて疑わず、わたしに事件の再調査を依頼してきた。当時、デヴィッドとイザベルは不仲で別居中だったうえ、彼は事件の数カ月前に、殺人に使われたものと同じ型の銃を購入していたという。さらにデヴィッドは裁判の直後、犯行を匂わす発言を知人にもらしていたらしい。新たな手がかりを求め、わたしは事件を探り始めるが、デヴィッドの有罪を裏付ける事実はひとつも見つからない。やはり彼は無実なのか?一カ月後には、法律で定められた出訴期限が切れ、二度と彼を裁判にかけることはできなくなってしまう。あせりを感じ始めたわたしをよそに、タイムリミットは刻々と迫る…。南カリフォルニアの女探偵キンジーがかつてない試練に立ち向かう、人気爆発の全米ベストセラー・シリーズ最新作。
わたし、キンジー・ミルホーンはオフィスとしてカリフォルニア信用保険会社の二階の一室を使っている。そしてそれと引き換えに、ときおり型どおりの保険調査を行ない、不正な保険金請求がないかどうかを調べて、社に提出する。十月末のある午後、こうした疑わしい保険請求の一つがまわされてきた。それはもともと、しばらく前にジョギング中に殺された若い保険精算人が扱っていた一件の書類だった。人的傷害をともなう自動車事故で、ビビアンナ・ディアースなる女性が、むち打ち症、頭痛、筋肉の痙攣などの症状を訴えている。わたしはこの女の実際の居所を追いはじめたが、どうやら女は悪質な保険金詐欺グループとつながりがあるらしい。狡猾きわまりない保険金詐欺の実態を暴くため、わたしは別の女になりすまし、おとり捜査に身を投じることになる。南カリフォルニア、サンタ・テレサに立つ爽快な風、女探偵キンジー・ミルホーンの魅力が爆発する全米ベストセラー最新作。
“飢餓”をテーマに、伝統あるイギリス海洋小説にひとひねりくわえてみせたレジナルド・ヒルの『洋上の聖餐』、未亡人セーラ・ケリングの親類にあたる学者のハイペシャ・ケリング夫人が、盗まれた人形をめぐってあざやかな罠を仕掛けるシャーロット・マクラウドの『甘い罠』など、心理サスペンスからユーモアあふれる掌篇まで、バラエティにとんだ豪華短篇集。クライム・クラブ創立60周年記念。