著者 : 戸田章子
終わりなき探求終わりなき探求
ノーベル賞作家パール・バック未発表の遺作、ついに邦訳! 作品は著者が1973年に80歳で亡くなる直前に書かれ、長らく行方不明にとなっていた。40年後、その原稿は、終焉の地バーモント州から遠く離れたテキサス州の貸倉庫で発見されるという、数奇な運命をたどった。 天才少年ランドルフは、人生の真実と意味を追い求めて、ニューヨーク、イギリス、パリに旅する。DMZ(非武装地帯)の警備に就いた韓国では、人生を一変する出来事に遭遇ーーそして、ついに愛に辿りつく・・・・・。 パール・バックの叙情的な語りが心を震わせる、ランドルフ・コルファックスの成長物語。
ある国にてある国にて
『内奥への旅』『カラハリの失われた世界』など、ベストセラー探検旅行記を著し、映画『戦場のメリークリスマス』の原作者として著名な作家のデビュー作。南アフリカにおける人種差別、異文化の対立と和解を主題とした小説で、20世紀初頭の南アの激しい差別を扱い、心を揺さぶる書。作家自身の体験に基づいた、個人の良心と道徳性を問う問題作であり、現在、アメリカ合衆国でも再燃する黒人差別を考える本としても推奨したい一冊。主人公は、黒人少年との出会いを通して、否応なく黒人への抑圧と迫害の只中に身を投ずることになってしまい、白人社会から異端視され、悩み、道を模索する。時代と地域を越えた普遍的なテーマを追求した作品。
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