著者 : 戸田郁子
チャン・ソク詩選集 ぬしはひとの道をゆくなチャン・ソク詩選集 ぬしはひとの道をゆくな
大海原で 知を詠い、人を詠う チャン・ソクは、かつて森の若いクヌギだった炭の声で宇宙を語り、 錆びた釘とひずんだ板のかたい抱擁に自らの死を哲学し、 生の全貌にふりつもる初雪の下に〈愛〉を探す。 彼の詩を読むと、自分の詩がいつしか忘れていたものが 見えてくる。まだ間に合うだろうか。 もう一度最初から書き始めよう。 ーー四元康祐 一部 風が吹いてくる 散らばれ 二部 すべての宇宙がわたしの背後だ 三部 おいしいひとになります 四部 つぶれて踏みにじられた血の跡 五部 波はおのれの道をゆくもの 解説 紅梅の銀河にひびく人間の歌(四元康祐) 訳者あとがき 作品一覧(原著掲載順)
黒山黒山
100年もの間続いた、朝鮮の天主教迫害。 その時代に生きた人々の欲望と絶望、そして希望 1800年代、天災による飢餓や疫病が蔓延していた頃、朝鮮王朝による天主教(ローマ・カトリック)信徒への迫害は凄惨を極めていた。 拷問で殺された三兄弟の生き残りで黒山(フクサン)島に流刑となった学者、無学ながら教えに惹かれる馬子、汁飯屋の寡婦、元宮女、船頭、黒島の少年、背教者…… 埋もれていた史実にこだわり、膨大な資料をもとに虚構を織り交ぜながら、人間たちの切実な生の営みを描く。 韓国を代表する作家、金薫による歴史小説の真骨頂。 ためし読みはこちらから ソンビ 使行 馬路利 船頭 手を包んだ布 朴チャドル 島 六本指 白い海 鈴三つ カニの足 監獄 それぞれの行く道 白い桔梗 アミの塩辛屋 馬夫 土の餅 トビウオ サバ ここで 讖言 水踰里 お兄ちゃん 黄嗣京 主教 航路 密偵 家作り 土窟 四人の女 草むらの虫の音 玆山 銀貨 潜伏 絹の文字 吐いた言葉 刑場 鶏の声 著者あとがき 参考文献 年代記 訳者あとがき
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