小説むすび | 著者 : 斜線堂有紀

著者 : 斜線堂有紀

星が人を愛すことなかれ星が人を愛すことなかれ

出版社

集英社

発売日

2024年8月26日 発売

令和最注目の作家・斜線堂有紀が描く、推し(アイドル)の恋。ウェブ掲載の作品に書き下ろしを加えて書籍化!! 解散寸前だった地下アイドル「東京グレーテル」を、ひとりのカリスマー赤羽瑠璃ーが躍進させた。 人気グループとなり輝きだした「東グレ」。しかし光の中のアイドルたちも、ステージを降りれば人生が待っている。 推される側の”恋”と”生”の物語。 「見ててね。私が最高の人生、使い切るところーー」 『ミニカーを捨てよ、春を呪え』 冬美は結婚を意識している恋人・渓介がいる。けれど、恋人は赤羽瑠璃というアイドルを推しており、全てにおいて彼女を優先する。推しと恋人、本当に愛されているのはどっち? 『星が人を愛すことなかれ』 「東京グレーテル」の元メンバー・雪里は、Vtuberとして活動している。生活時間のすべてを配信のために捧げる彼女は、いまや百万人に愛される人気Vのひとりだ。その代わり、雪里は次第に恋人との時間すらとれなくなっていく。 『枯れ木の花は燃えるか』 「東京グレーテル」のメンバー・希美は地下メンズアイドル・ルイと付き合っている。ある日、ファンとのベッド写真が流出してルイのSNSが炎上。希美は復讐の為にルイと関係を持ったファンと会い、炎上を加速させてルイを叩き潰そうとするが──。 『星の一生』 「東京グレーテル」のカリスマ・赤羽瑠璃。かつて自分のファンである渓介に恋をし、ストーキングのあげく部屋まで侵入した女。それでも渓介を諦められない瑠璃は、彼のSNSアカウントを監視し続けてしまう。そしてある日瑠璃は、渓介が恋人と結婚式を挙げることを知るーー。

愛じゃないならこれは何愛じゃないならこれは何

出版社

集英社

発売日

2021年12月3日 発売

斜線堂有紀のはじめての恋愛小説集。 『きみの長靴でいいです』 天才ファッションデザイナー・灰羽妃楽姫は、二八歳の誕生日プレゼントに、ガラスの靴を受け取った。 送り主は、十年来の妃楽姫のビジネスパートナー、そして妃楽姫がいつか結婚すると信じている男、妻川。 人生の頂点に到達しようとしている妃楽姫だったが、しかし次の瞬間彼女が聞いたのは、妃楽姫以外の女との、妻川の結婚報告だった。 『愛について語るときに我々の騙ること』 「俺さ、ずっと前から新太のことが好きだったんだ。だから、付き合ってくれない?」 そういう男ーー園生が告白しているのは、私ーー鹿衣鳴花に対してだった。私たちの関係は、どこに向かおうとしているのか。 男と男と女のあいだに、友情と恋愛以外の感情が芽生えることはあるのだろうか。 『健康で文化的な最低限度の恋愛』 美空木絆菜は死にかけていた。会社の新入社員、アクティブな好青年、津籠の気を引きたかった絆菜は、彼の趣味ーー映画にもサッカーにも、 生活を犠牲にして一生懸命頑張って話を合わせた。そして今、絆菜は孤独に山の中で死ぬかもしれない。どうしてこんなことに。 『ミニカーだって一生推してろ』 二十八歳の地下アイドル、赤羽瑠璃は、その日、男の部屋のベランダから飛び降りた。男といっても瑠璃と別に付き合っているわけではない、 瑠璃のファンの一人で、彼女が熱心にストーカーしているのだ。侵入した男の部屋からどうして瑠璃が飛び降りたのか、話は四年前にさかのぼるーー。 『ささやかだけど、役に立つけど』 初めて高校の放送部の部室で鳴花と出会った時に、自分はいつか彼女と付き合うんじゃないかと、園生は思った。 しかしそれから十年経って、彼女と自分の関係に、新太が加わった。二人よりも三人のほうが、ずっと安定している。 自分たちは、このまま死ぬまで三人なのだろうーーでも、それでいいのだろうか。

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