著者 : 有栖川有栖
鍵のかかった閉鎖空間で起きた殺人、不可能状況下に横たわる死体、忽然と姿を消す犯人と凶器、二転三転するアクロバティックな論理。なぜ犯人は密室を作らねばならなかったのか?現代日本を代表する七人のミステリ作家が「密室」をテーマに競作!ボーナストラックとして、密室への想いを綴るエッセイも書き下ろしで収録。ファン必携、究極の「密室」がここに誕生。
半年がかりの長編の見本を見るために珀友社へ出向いた推理作家・有栖川有栖は同業者の赤星と出会い、話に花を咲かせる。だが彼は〈海のある奈良へ〉と言い残し、福井の古都・小浜で死体で発見され……。
有栖と火村の名コンビ、国名シリーズ第2弾! スウェーデン館と呼ばれるログハウスに招かれた有栖川有栖が遭遇した驚愕の殺人事件! フラッシュ・バック 第一章 「童話作家の館なんですよ」 第二章 「それが不可解でして……」 第三章 「このパズルは簡単そうで解けない」
夏合宿のために矢吹山のキャンプ場へやってきた英都大学推理小説研究会の面々-江神部長や有栖川有栖らの一行を、予想だにしない事態が待ち構えていた。矢吹山が噴火し、偶然一緒になった三グループの学生たちは、一瞬にして陸の孤島と化したキャンプ場に閉じ込められてしまったのだ。その極限状況の中、まるで月の魔力に誘われでもしたように出没する殺人鬼。その魔の手にかかり、ひとり、またひとりとキャンプ仲間が殺されていく…。いったい犯人は誰なのか。そして、現場に遺されたyの意味するものは何。
サルバドール・ダリの心酔者の宝石チェーン社長が殺された。現代の繭とも言うべきフロートカプセルに隠された難解なダイイング・メッセージに挑むは推理作家・有栖川有栖と臨床犯罪学者・火村英生!
クイーンばりのロジックで密閉状況における推理問題に挑戦しつづける江神二郎。彼を主人公にしたこのシリーズも、本書で三作目。クイーンでいえば、著者がこの敬愛する先人の作品の中でイチオシの『オランダ靴の謎』に相当します。第3回鮎川哲也賞受賞作。