著者 : 服部真澄
検索エンジン・サービスを軸に世界有数の巨大企業となった『オッド・アイ』。猛スピードで生成される莫大なデータ量に、ついにデータセンターに限界が迫る。社内で閑職に追いやられていた木挽橋隆一は、打開策を見出すべく特命を受けるが、事態は思いもよらない方向へ。二転三転する物語。興奮のインテリジェンス小説!
東北地方沿岸に広がる陸滸国。漁業を手伝う少年カイは、水泳の訓練中に海に投げ込まれ行方不明になってしまう。辿り着いた洞窟で、カイは衝撃の光景を目撃していた。同じ頃、米国では生物資源研究の権威キタヒロ教授が数十年ぶりに故郷の陸滸国に帰る準備をしていた。ある決意を胸に秘めて。やがて陸滸国で渦巻く巨大な陰謀が明らかになっていく。果たしてすべてを企む黒幕はいったい誰か。壮大な物語がいま幕を開けるー。
陸滸国を巡り、人間たちの思惑が次々と交錯していく。豊富な海の資源を狙う者、放置された鉱山の秘密を探る者、原発誘致を企む者…。そんななか、東北地方をかつてない大震災が襲う。すべての計画が覆される甚大な被害。カイは勇気ある行動で救世主になれるか。キタヒロ教授は長年追い求めてきた真相に近づけるか。そして、汚染された国の未来を担う新たな“宝”とはー。圧倒的スケールで描く、超弩級の冒険サスペンス!
夢窓とは、虚無から円覚に開かれている目覚めの窓。その名を持つ禅僧・夢窓疎石は、武士の子でありながら九歳で出家し、南北朝の動乱の時代を生きた。両陣営のリーダーである足利尊氏や後醍醐天皇、さらには七代の天皇から師と仰がれた男の生涯を通して、謎多き時代を俯瞰する長編歴小説。
検索エンジン・サービスとビッグデータを軸に急激な成長を遂げ、世界中に雇用者を抱える巨大企業『オッド・アイ』。創業者のブルーノ・マーニーの下には、あらゆる分野の情報がもたらされ、それが新たなビジネスと巨額のマネーに繋がっていく。ブルーノの養女アリシアの「元」婚約者・木挽橋隆一は、閑職に追いやられていたが、ある調査を命じられる。“人工血液”、“気象兵器”といった「神の領域」に到達するための「最先端技術」を巡って交錯する、巨大企業、国防総省、インターポールの思惑。国際企業を舞台にした著者にしか書けないインテリジェンス小説最前線!
2025年。体内に埋め込む超小型記録メディア“ヴィジブル・ユニット”の定着とともに大成功を収めた映像プロデューサー・ナカジは、『エクサバイト商會』会長から新ビジネスを持ちかけられる。世界の著名人の“ユニット”を利用した壮大なプロジェクト。しかし、ある企業が突如ライバルとして介入してきて、事態は思わぬ展開にー。近未来を予見し、記録の本質と人間の欲望を鮮烈に描いた、衝撃のエンタメ長編。
「奥さんから頼まれごとしてますねん。わしと一緒に出かけはりませんか」亡き妻の遺言を携えてやってきたのはワンボックス・カーに乗ったおっちゃんだった-。古美術、骨董、山野草。稀代の数寄者、佛々堂先生が繰り広げる一期一会の「夢まぼろし」の世界。
食料の生産と流通を寡占し、世界的大産業に成長した「アグリビジネス」。彼らの次の狙いは新種のGMO(遺伝子組み換え作物)を駆使し、食料のみならず地球のあらゆる生態系を支配することだー。アグリビジネスの陰謀を暴く原稿の一部を遺して消息を絶った、天才科学ジャーナリスト、レックス・ウォルシュ。翻訳家の蓮尾一生は、彼の足跡を追って南米ボリヴィアへ飛ぶ。
密林の奥に開発されたワイナリー。コカインの原料作物「コカノキ」に蔓延する病害。行方不明となった何人ものサイエンティスト。ボリヴィアの奥地で進行する極秘プロジェクトに迫る蓮尾一生は、ついに驚愕の真実に直面する。人間が神に逆らって創造したGMO(遺伝子組み換え作物)がもたらす大いなる厄災を予見し、地球の未来に警鐘を鳴らす、超弩級国際サスペンス。
時と運の潮目を読み切ってのし上がる平正盛、商機と人事にさとい長男・忠盛。下層の身ながら、おのが才覚を存分に発揮した楫帥・水竜。謎の美姫・祇園女御と京の市を熟知する女・真砂…。“海の道”への遙かな想いが、都ー瀬戸内ー宋国を結ぶ!国際情報小説の女王が、史実を自在に読み解いて描く本格歴史小説。
かの国は船の好材を産し、海の道を見渡せる伊都岐嶋(厳島)がある。清盛はあえて小国・安芸国に眼をつけたー“開国”の大断行をする智臣・信西入道、立ちふさがる凡庸な輩、保元・平治の乱、鹿ヶ谷の陰謀を乗り切った清盛だったが、すでに海の道は崩れ始めていた…。「諸行無常」のイメージから平家を解き放つ、新・歴史経済小説。
除草剤でも枯れないコーンや大豆。カレイの遺伝子を持つジャガイモ。しかし、それはほんの「序曲」に過ぎなかった-。“神の手”を自在に操る巨大企業とワインビジネスの闇、優雅なるセレブたちの光と翳、北米アナポリスの放火殺人と南米ボリヴィアの奥地。すべての仄かな点と線が結びついた時、醜悪なる「真実」が現れる。
ノー・モアGMOの声など、一顧だにしない米国企業の戦略。日本のイネまでも標的にした新たな経済戦争。先端技術が生み出す巨万の富。資本は一極集中し、弱き人びとは永遠に収奪される…。ボリヴィアで展開される密やかな開発、農民たちの反乱、暗躍する「組織」。圧倒的なスケールで、「現代のパワーゲーム」を描く国際サスペンス小説。
東洋の富の一大拠点・香港。その返還を前に、永い眠りから覚醒するかのように突如浮上した、返還に関する謎の密約。いつ、誰が締結し、誰を利するものなのかー。全焼したロンドンのスタジオから忽然と消えた機密文書をめぐる英・中・米・日の熾烈な争奪戦が、世紀末の北京でついにクライマックスを迎えるとき、いにしえの密約文書は果たして誰の手に落ち、何を開示するのか。