著者 : 望月くらげ
あなたに会いたい。今すぐ会ってそれで、それでー。出逢いと別れを紡ぐ奇跡の電車の、感動の短編小説。切なくなったり、愛しくなったり、色彩豊かな宝石の輝きを放つような物語。純涙度100%の青春小説。
不登校だったクラスメイト・蔵本隼都に突然余命わずかだと告げられた学級委員の山瀬萌々果。一見悩みもなく、友達からも好かれている印象の萌々果。けれど実は、両親からの圧力で家にも居場所がなく、学校でも無理していい子の仮面をかぶり息苦しい毎日を過ごしていた。そのせいか隼都に余命を告げられても「このまま死んでもいい」と思っていた。でも、謎めいた彼からの課題をこなしていくうちに、少しずつ彼女のなかでなにか変わっていき…。もっと彼のことを知りたい、生きたいーそう願うようになっていた。でも無常にも三カ月後のその日が訪れて…。想い悩む少女と秘密を抱えた少年の青春ラブストーリー。
過去のトラウマで“泣けない”三橋莉子は、同級生の染井悠真から衝撃の告白をされる。鼠動病という、普通の人よりも鼓動が速く打ち続ける奇病に冒された悠真。彼の願いは自分が死ぬ時、恋人に泣かないでいてほしいというものだった。なりゆきでニセモノの彼氏・彼女になった二人だが、その裏に隠されていたのは、切なくも愛にあふれた真実でー。
「はじめまして、僕は死神です。君の魂をもらいに来ました。」病室で目を覚ました真尋は、ある日突然目の前に現れた死神から三十日以内に自分の命が尽きることを告げられる。今まで入退院を繰り返しずっと一人ぼっちだった真尋にとって、死ぬことは何も怖くない……はずだった。しかし不器用だけど優しい死神と日々言葉を交わすうちに、どんどん彼に惹かれている自分に気がつく。もっと生きたい。けれど、無情にも運命の日は訪れてしまう。そんな真尋に、死神は今までついていた“嘘”を告白しはじめるーー。 これは決して結ばれることのない、余命僅かな少女と死神の切ないラブストーリー。
友達や継母とも上手くいかず、浮いた存在の瑞穂。そんな彼女を救ってくれたのが和臣だった。大好きな彼と事故に巻き込まれた瑞穂は、一枚の「秘密の写真」をきっかけに和臣を庇い死んでしまう。それは瑞穂が、もう一度和臣と出会うために抱えたたった一つの「嘘」が招く優しく、切ない、すれ違いの恋の予兆であったー。