小説むすび | 著者 : 朝松健

著者 : 朝松健

邪神帝国・完全版邪神帝国・完全版

======== クトゥルー神話をベースに カルトに支配された社会の恐怖を描いた 朝松健の代表作が、完全版として登場! ======== 一分の隙きもない緻密な物語ーー林 譲治 作者にしか書き得ない技法で綴られた〈クトゥルー神話〉--井上 雅彦 差別や暴力を肯定する“闇”が、“光”に見えている人間が増えている時代に、 “闇”の恐怖を暴いた朝松健の代表作ーー末國 善己 ======== クトゥルフ神話をベースにしながら、 ナチズムの勃興から没落までの歴史的事実を描きながらも、 一分の隙きもない緻密な物語が組み上げられている。 どこをとっても善良な人たちが、民族絶滅の歯車となり、 規律正しく動いてゆく。 この『邪神帝国』で描かれる怖さとは、 まさにそうしたカルトに支配された社会の自律性にある。 ーー林 譲治(解説より抜粋) ここに一冊の綺書が誕生した。 まぎれもなく、作者にしか書き得ない技法で綴られた 〈クトゥルー神話〉である。 魔書と呼ぶべきかもしれない。 しかし、なにより重要なことは、 これが、ホラー小説であるということなのだ。 ーー井上 雅彦(解説より抜粋) ======== カバー使用オブジェ/制作:マンタム “伍長”の自画像 ヨス=トラゴンの仮面 狂気大陸 1889年4月20日 夜の子の宴 ギガントマキア1945 怒りの日 魔術的註釈 参考文献 初出一覧 邪神帝国 関係年表 邪神帝国 構想メモ 解説/林譲治 解説──遊び。彼には命懸けの。/井上雅彦 解説/末國善己

朽木の花朽木の花

「坊さん、よう生きとったな」 様々な怪異や妖かしに立ち向かう 一休宗純の壮絶な生涯を描いた 傑作 室町伝奇小説! 宮部みゆき氏に絶賛された 日本推理作家協会賞候補作「東山殿御庭」から 書き下ろし「朽木の花」まで、 朝松健が描く一休ものの集大成! ======== 世は室町ブームである。 しかし約二十年前から、室町時代を題材にした伝奇小説を、ひたすら書き続けている作家がいる。朝松健である。 「朽木の花」に登場した時点の一休は、大切な人を失い、この世のすべてに絶望している。本作が書き下ろしであることを考えると、実に興味深い。 一休の絶望は、平成が終わろうとしている現在の日本に対する絶望ではないのか。 本書は一休の年齢順に作品が並べられており、この物語の彼は七十七歳である。あまたの壮絶な体験を経てきた一休の行き着く先が絶望かと思えば、なんともやりきれないではないか。 だが作者は、瑞輪寺での出会いにより、一休に希望と未来を与える。年齢も時代相も関係ない。人は生きている限り、希望を抱いて未来に向かっていくべきなのだ。 世は室町ブームである。ようやく時代が、作者に追いついたといっていい。だから、本書が出版される意義がある。 伝奇小説でなければ表現できなかった室町時代が、ここに屹立しているのだ。 ーー細谷正充(解説より抜粋)

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP