著者 : 村岡花子
片手のない、孤児の少年「そばかす」は、木材会社の支配人に見込まれ、リンバロストの森で番人として働きはじめた。厳しい仕事にも耐え、鳥たちを愛でるそばかすは、人々の心を溶かしていく。そんなある日、森に富豪の娘エンゼルがやってきた…。翻訳者・村岡花子が特別に大事にした少年小説の傑作。
一七九二年九月、フランス革命下のパリ・血に飢えた民衆によって、日夜ギロチン送りとなる貴族たちを救うべく、彼方イギリスから謎の秘密結社“べにはこべ”がやって来た。騒動の中、絶世の美女マーガリートは、夫パーシイ卿の正体を怪しむようになり…。冒険とミステリーと愛憎劇が織りなす、古典ロマンの傑作。若き日にこの作品に心酔した村岡花子の名訳で贈る。
リンバロストの美しい森の端に住む、優しく賢い少女エルノラ。実の母親に無慈悲で理不尽な仕打ちをうけながらも、虫の収集で学費を稼ぎ、町の学校に通うことを決意する。翻訳者・村岡花子が、「アン」シリーズとともに愛した永遠の名著。村岡花子がこの作品との出会いを綴ったエッセイ「夏のおもいで」を特別収録。
エルノラは、優秀な成績で高等学校を卒業し、美しい女性に成長した。娘への愛情にようやく気づいた母親に見守られながら、大学を目指す。ある日、療養のためにリンバロストの森を訪れた名家の青年フィリップと出あい、惹かれあうエルノラ。しかし、彼にはすでに許嫁がいた。この作品を誰よりも愛した村岡花子の名訳で贈る。
ピアニストを目指しながらも、亡き母に代わって家族の世話を強いられるスウ姉さん。父の銀行が破綻し、恋人が去ってもなお、持ち前のユーモアを支えに、与えられた場所でタフに生きていく。『少女パレアナ』のエレナ・ポーターが、世界中の女性に捧げた物語を、この作品を深く愛した翻訳家・村岡花子の名訳で贈る。
ベルデングスビルの小さな町を「喜びの遊び」で明るくした少女パレアナは、やがて成長し、美しい青春の日々を迎える。いつでも喜ぶということは、決して単なるお人好しで出来ることではなく、常に強い意志と努力が必要だということを、ポーター女史のペンはパレアナを通して語りかける。