著者 : 杓子ねこ
一切の私情も挟むことなく政務をこなすことから“氷の宰相”として恐れられているアーサーの補佐官として、日夜仕事に励む令嬢・オリヴィア。アーサーと共に国の重要業務を一手に担い、その業務量の多さから宮廷内でも一目置かれる存在となっていたオリヴィアは、彼へ抱いている密かな恋心には蓋をしながら、忙しくも充実した日々を送っていたがーあるとき。「オリヴィア嬢。俺と結婚してくれないか?」突然、アーサーから求婚されてしまう!話を聞くとどうやら、婚約を隠れ蓑にしながら王位継承にまつわる不穏な噂を調査したいらしく…?仕事のためなら勿論二つ返事で引き受けるオリヴィア。しかし、偽りの婚約関係のはずが、なぜかアーサーはオリヴィアへの好感度MAXのようでー!?
幸福がもたらされるという「運命の相手」を探すため、伯爵令嬢スカーレットは「運命の相手」を示す赤い糸を鑑定。だが、自身の赤い糸は途切れていた!家族からは政略結婚の役に立たないと虐げられ、平民になるため家出を考えるも、残忍と噂の公爵に嫁ぐことを命令されるスカーレット。その晩、緊急に開かれた王家の晩餐会に出席したスカーレットは、隣国の国王リオハルトの赤い糸が途切れているのを見てしまう。赤い糸は自分と運命の相手にしか見えないのだ。「お前が俺の“運命の伴侶”だ」そう告げたリオハルトの執着は思った以上に強かったようでー!?“不遇の糸切れ令嬢×不器用な執着国王”のじれ甘ラブストーリー!
あなたを妻だと思うつもりはなかった。でも、もうあなたのいない未来など考えられないー。王太子である兄イエルハルトの命令でアラン=ノシュタット子爵のもとに嫁いだマデレーネ。様々な困難を乗り越えた2人は、名実ともに夫婦になった。そんな折、王都で披露目の晩餐会を開催せよと、イエルハルトから達しが届く。新婚旅行気分で王都へ向かう一行だったが、招待されたダルグレン公爵ハーシェルの家でマデレーネに告げられたのは、“ハーシェルと結婚しろ”という第2王子・カイルの命令でー!?
これは、元王女という肩書き以外何も持たない私が、真実の愛を手に入れるまでの物語ー。幼い頃から虐げられてきた末の王女マデレーネは、王太子である異母兄に命じられ、“成り上がり子爵”として名高いアラン・ノシュタットに嫁ぐことになる。王家は金を、子爵家は公爵位を得るための、愛情のない政略結婚。身一つで嫁いだマデレーネを若き領主・アランは冷たい態度で出迎え、「あなたを妻と思う気はない」と告げる。しかしそこには、マデレーネを守りたいというアランの隠れた思惑がありー?