著者 : 柄刀一
すべてが反転した“あべこべ”の密室。雨中、全裸で庭に放置された被害者。森に佇む悠久の殺人現場。-シリーズ史上最高の論理的推理で、南美希風が奇跡の不可能犯罪に挑む!心臓移植経験者である南美希風は、その移植手術を執刀した恩人の娘であるエリザベス・キッドリッジの長期休暇に合わせて日本中を旅していた。行く先々で不可能犯罪に巻き込まれる二人だったが、奈良の芸術大学で起こった密室殺人、そして紀伊半島の“スペイン岬”で出合った過去の未解決事件とリアルタイムで進行する奇禍の数々を経て、ついに旅ヘ終焉を迎える。美希風の胸中に去来する様々な葛藤…狡猾な企みと神の悪戯で作られた奇跡の犯罪が解き明かされる時、鮮やかな論理は自らの宿命を打ち破る。
心臓移植経験者である南美希風と、その移植手術を執刀した恩人の娘である法医学者のエリザベス・キッドリッジ。行く先々で不可能犯罪に巻き込まれていく二人だが、愛知県のアメリカ領事私邸で起きた謎だらけの射殺事件、そして、琵琶湖のクローズドサークルで発生した二ヶ所同時の殺人事件は、今までにない危険な要素に満ち溢れていた。珍しく感情を露わに事件に挑む美希風…悲劇の連鎖を食い止める人知を超えた大胆な仮説とは!?
犯人は、報復する者であり、破壊者です。かつて心臓移植を経験している南美希風と、その移植手術を執刀した医師の娘であるエリザベス・キッドリッジ。ふたりにとって縁の深い篤志家の安堂朱海の訃報が届いた。高齢で長く闘病していた彼女だったが、自殺あるいは他殺の疑いが浮上する。誰が、何のために?弔意のために安堂家を訪れた美希風たちは、奇妙な因習、複雑な人間関係、そして未解決のままの悲劇の存在を知るー。精緻にして過剰な論理的推理が辿りついた、驚くべき真相とは!?
昭和、平成、そして新時代へー。三つの時代を駆け抜ける、浅見光彦令和最初の事件!隕石から作られた流星刀が眠る街・小樽で起きた二つの殺人。そして流星刀づくりに関わった刀工一族にまつわる秘密ー名探偵・浅見光彦とIQ190の天才・天地龍之介、再会した名コンビの華麗な推理!
トランクルームの密室。白い粉が舞い散る殺人現場。足跡なき泥濘の逃亡者。案内板に磔にされた首のない死体ー。南美希風が、奇跡を偽装した不可能犯罪の数々に挑む!世界法医学交流シンポジウムのために来日したアメリカ人法医学者エリザベス・キッドリッジ。美希風にとって、彼女は恩人の娘にあたる。法医学のための実地検分として、謎めいた事件現場に赴くエリザベスと、ガイド役として付き添う美希風は、神の悪戯としか思えない不可能犯罪を解明できるのか!?
信玄の埋蔵金伝説が残る山梨で、殺人と誘拐が同時発生。それぞれの事件を追う二人の名探偵が邂逅した時、武田家を支えた、戦国時代から続く名家の謎が浮上する!
「奇蹟」の真偽を判定する奇蹟審問官アーサー・クレメンスは、世界を放浪した陶芸家・萬生こと故・五十幡典膳の館を弟の甲斐と訪れた。翌朝、皆既月食を「月宮殿」で観測していた萬生の長男・昭が遺体で見つかり、館に招かれた一人も「万物ギャラリー」にて刺殺体で発見される。推理の果てに浮かび上がるのは、館の秘密の仕掛けか、神の遊戯か?アーサーの眼前に広がるのは…!?
世界中で愛読される『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』をテーマに、人気ミステリー作家・有栖川有栖、宮部みゆき、篠田真由美、柄刀一、山口雅也、北原尚彦が紡ぐ6つの物語。事件から事件へ、現実と異世界を自在に行き来する、ユーモアと不思議が溢れるアリスの世界へようこそ。
六歳の真子のもとに、ある日子猫がやってくる。みゃーと名付けられた子猫は、しきりと人間に話しかけてくる。話すことが苦手だった真子は、みゃーとの会話を大切にしながら成長していった。だが真子が大学に進学したときから、その関係に変化が…。(「ネコの時間」)精一杯繋がろうとする人と猫。幸せも哀しみも、猫からもらったたくさんの想いが胸を熱くする感動の七編。
結婚相手が松坂姓だったため、思いがけずも某有名女優と同じ名前になってしまった慶子さん。筋金入りの推理好きで、実際の事件でもその能力は抜群。睡眠発作という持病と幼い息子・大輔を抱える彼女が、少し風変わりなシャーロッキアン仲間とともに、不思議な事件の意外な真相を解き明かす。希代のトリックメーカー・柄刀一による極上のライトミステリー連作集。
加門耕次郎が気がつくと、見たこともない異様な世界にいた。荒れ果てた大地、濁った空、そして大地に描かれたマス目に配置された人々-。たくさんの人々が倒れている中、目覚めているのは4人だけ。生者の上空には白い丸が、死者の上空には黒い丸が浮かんでいた。どうやら、この世界はオセロゲームのルールに則って生死が決定されるらしい。圧倒的に不利な状況の中、神の手に対抗し、より多くの人々を甦らせる逆転の手はあるのか?一手ごとに緊張感が高まる中、加門たちの運命は。
昭和最後の夏に、札幌で起きた密室連続殺人事件。それは、伝説的な奇術師・吝一郎の復帰公演が発端だった。吝家を覆う殺意の霧の中に浮かぶ忌まわしき宿縁ー。妖艶にして華麗、絢爛という言葉さえ似合う不可能犯罪の連鎖に、若き推理の天才・南美希風が挑む。瞠目せよ!そして驚愕せよ!奇跡を現出して、読者を魅了する本格の旗手が放つ渾身の巨編千八百枚。
1988年夏、札幌。伝説的な奇術師・吝一郎の復帰公演が事件の発端だった。次々と連続する、華美で妖艶な不可能犯罪!吝家を覆う殺意の霧は、濃くなるばかり。心臓に持病を抱える、若き推理の天才・南美希風が、悪意に満ちた魔術師の殺人計画に挑む。
扉をあけるとオジギソウが挨拶をしてくれる、花に彩られた喫茶店。美しくミステリアスな店主とその娘が、悩める客が持ち込む謎を鮮やかに解き明かす。遠隔殺人、見えない密室、同時に4つの場所に出現した男…驚くべき不可解な現象の数々。その不可能が可能になるカタルシス。そして最終章で明らかになる壮大なる仕掛け。柄刀一は、本格を踏まえ、本格を超えた-。