著者 : 柴田哲孝
ノンフィクション作家・有賀雄二郎のもとに、林野庁の埼玉環境保全担当から突如連絡が入った。奥秩父の両神山の麓に“山犬”らしき大型動物の群れが徘徊しているという。息子の雄輝と共に現地に向かった有賀は調査を開始。カナダの大学で森林科学を学ぶ雄輝は、被害の様子をみてニホンオオカミではないかと仮説を立てる。次々に人を襲い始めた“山犬”に危機感を抱く2人は捕獲作戦に協力、正体に肉薄するが…。
過剰防衛による殺人の裁判で無罪となり、警察庁警備局公安課特別捜査室“サクラ”に復帰した田臥健吾を、新たな任務が待ち受けていた。東京発博多行きの“のぞみ167号”の車内でTNT爆弾が発見されたのだ。さらには、イスラム国の対日本専門のテロリスト“クラッシュマン”が入国したという情報がICPOのリヨン事務総局よりもたらされる。田臥は、“サクラ”の仲間たちと共に深く静かに捜査を開始するー。迫真のタイムレース・サスペンス
解読せよ。真実はそこにあるー東京大学で特任教授を務める歴史作家・浅野迦羅守を訪ねてきた美女・小笠原伊万里。何者かに殺害された彼女の父が、祖父から預かっていた謎の地図と暗号文を解読してほしいと言う。彼女の祖父が戦後史の闇に君臨した亜細亜産業とGHQ、そしてフリーメイソンに繋がる人物だったことが判明した時、戦時中“金属類回収令”によって集められ、消えた膨大な金塊の存在が浮上した!迦羅守は数学の天才“ギャンブラー”と元CIAのエージェント南部正宗の協力を得て、その行方を追うが…。
笠原武大は、妻を殺害した罪で千葉刑務所に服役している。だが、一日も早くここを出ると決意していた。たとえどんな手を使ってでも。綿密な計画を練り、数十台のカメラの監視をかいくぐって、笠原は高さ3.5メートルの塀を越えた。大胆な行動で警察の追跡を躱しながら、“あるもの”を手に入れるために北を目指す。一方、捜索の指揮を執る田臥健吾警視は、警察庁の公安課に属し、本来は畑違いであるはずの自分が追手に選ばれたことに疑問を抱いていた。追う者と追われる者、それぞれの思惑と疑念が交差するなか、笠原の娘・萌子が誘拐されたというニュースが飛び込んでくるー。
定年間近の石神井署の刑事・片倉康孝は、孤独死した小切間清という老人の捜査を担当する。が、部屋には身元を示すものは何一つない。さらにスーツケースから古びた白骨死体が発見される!部屋にあった写真の女か?遺留品をたよりに柳ヶ瀬に飛んだ片倉は、女が舞台女優だったこと、小切間清が伊勢湾台風で亡くなっていたことを突き止めるー。哀切さが心に沁みる傑作。
2010年冬、北朝鮮の工作員だった崔純子は国家機密と共に脱北、中国に入った。日本の亜細亜政治研究所の工作員、蛟竜はハルビンで純子を保護し、中国からの脱出を図る。国家機密をめぐって各国の諜報機関が暗躍する中、北朝鮮国家安全保衛部の朴成勇と中国国家安全部の厳強幹は、2人を執拗に追い続ける。純子が持ち出した国家機密とは、いったい何なのか。日本を目指す壮絶な逃亡劇の果てに待ち受ける、衝撃の結末!
二〇一一年三月一一日、東日本大震災が発生。巨大津波の混乱の中、福島県いわき市でも無数の車が流された。その中に東京で同僚の議員秘書を殺害し、大金を奪い逃亡した男の車もあった。男の捜索を依頼された探偵神山健介は、足取りを追い被災地を北上する。過酷な状況下で、やがて炙り出される権力の影。男は何を目指して漂流するのか。辿り着いた地で知る、衝撃の真実。
頭、心臓、腹に銃弾を撃ち込み、現場に“Gulo gulo”という謎の言葉を残す暗殺者“クズリ”。二件の殺しは、四半世紀以上前に死んでいるはずのこの男の仕業なのか。警察庁外事情報部の中瀬は、クズリの過去を洗い始める。同じ頃、覚醒剤の運び屋が韓国で摘発され、供給担当の男が金を持って日本に逃亡、潜伏する。その男を追って香港黒組織の殺し屋二人も入国、闇に姿を消す。
幻のニホンオオカミは生存する!?奥秩父、両神山周辺で次々と発生する不可思議な事件。森の中に点々と続く、そこに存在しないはずの足跡。この広大な秩父山地の中で、いま何が起きているのか。有賀雄二郎、ネイチャー・ミステリーシリーズ最新刊!
北海道が危ない、と主張した大物政治家の突然の死。それから間もなくして中国資本による北海道の土地買収が続々と始まる。一方、尖閣諸島には中国船が我が物顔で侵入。その陰で高笑いするのは次期主席と目される朱洪平だった。日本を侵蝕していく中国、この先どれだけやられるのか。迫真のクライシスノベル。
国際港湾都市、新潟。二年前、深夜の外国埠頭で日本人の若い女性が惨殺された。指名手配された男は、いまだ逃走を続けている。だが、事件の再調査を依頼された私立探偵神山健介は、余命わずかの被害者の父から「真犯人は別にいる…」と聞かされた。背後に蠢くロシア人の影、不可解な警察の動き、そして謎の美女・マリア。愛と壮絶な暴力が交錯する、衝撃のミステリー。
日本の権力が血眼になって追う、一人の受刑者。その男はなぜ、脱獄したのか?圧倒的なリアリティと息つく間もない怒梼の展開!極限まで追い込まれた男が頭脳と肉体を駆使して立ち向かう、迫真のハード・サスペンス!
探偵・神山健介を訪ねてきた和服姿の美女。彼女の依頼は雪に閉ざされた会津の寒村で起きた、ある事故の調査だった。そこで目にした過去の陰惨な事件の痕跡。吹雪で閉じ込められた神山の前に次々と明らかになる連続大量殺人事件!犯人は村人の中にいるのか。古くから伝わる昔語りに隠された歴史の闇とは!?残酷な悲劇の連鎖の謎を、神山は解き明かすことができるのか!
大地震発生直後、いわき市に打ち上げられた無数の車。その一台の持ち主は、同僚の議員秘書を殺害し、六〇〇〇万円の現金を手に逃走していた。男は津波に呑まれて死んだのか。金はどこへ?捜索を依頼された探偵・神山健介は、愛犬・カイを連れ、被災地を北上し始めるー。やがて浮上する、権力の影とは!?
東京大空襲の五日前、直ちに東京を離れろと警告された者がいた?山本五十六は撃墜死でなく墜落後の他殺だった?太平洋戦争の謎を解き明かすべくアメリカへ飛ぶジャーナリスト。『下山事件 最後の証言』の著者が、長年の取材に基づき、隠された歴史の真相に迫る!
1995年1月17日、兵庫県南部を襲ったM7.3のGEQ(大地震)。阪神淡路大震災と呼ばれた震災から13年ー日系ジャーナリストのジョージ松永は、行方不明の友人のメールに導かれ神戸に降り立った。待っていたのは謎の女CHISATO。震災に関わる重要人物たちに取材を始めた松永は、やがて恐るべき真実に直面する…。9.11に連なる世界のテロ、大災害の裏に潜む巨大な陰謀とは?各紙誌で絶賛された問題作、文庫解禁。
新宿、仙台、福岡など日本各地で、見知らぬ通行人の女性をバットで殴って、死傷させるという事件が連続発生。犯人は、殺害後、逃走せずに、現場で茫然としているという共通点があった。いずれも犯人はその場で逮捕。犯人同士に、接点はまったくない。新宿署の刑事・城島は元FBI心理捜査官エミコ・クルーニルと共に、恐るべき事件の真相に迫る。
闇夜に遺伝子工学の研究所から姿を消した謎の生命体“ダンサー”。正体不明の男につきまとわれる美しき踊り子・志麻子。やがて彼女の周囲で猟奇的な連続殺人が起こる…。ベストセラー『TENGU』『KAPPA』で活躍したルポライター・有賀雄二郎が、現代の闇と対峙する著者渾身の長篇サイエンス・ミステリー。