著者 : 榎田ユウリ
「魚住くん」「宮廷神官物語」「カブキブ!」「妖奇庵夜話」シリーズなどの著者がおくる、 英国紳士×青年武士の同居ストーリー。異文化交流ブロマンス! 日本の大学で講師として教えるため来日した英国人・アンソニー。 居候先をイギリスの恩師が手配してくれたが、空港に迎えに来た青年に出会ってびっくり。彼はキモノにカタナ、チョンマゲの武士だった! 現代日本に武士がいたのか……!? その彼・隼人が言うには、「伝統文化の保持ならびに地域防犯への奉仕を目的とする新しい武士制度」として現代の武士は存在するらしい。 英国紳士と青年武士の不思議な同居生活が始まった! 地域で愛され活躍している彼だが、実は悲しい過去も抱えていて……。 著者デビュー20周年記念作品! 肩書や属性と「個」、「自分らしい生き方」を考える普遍的かつ現代的なテーマは、今の時代だからこそ届けたい作品です。 装画は、漫画家・萩尾望都による描き下ろし!
麗虎国の王都、竜仁(りゅうじん)。 神官書生になるための試験に挑む天青は、 聡明な下働きの少年・燕篤(えんとく)と親しくなる。 しかし、その身分を超えた友情が事件を引き起こし……。(「書に吹くは白緑の風」) ほか、収穫祭の宮廷で、舞の競い合いに現れた謎の美姫(「舞姫は夢を見る」)、 女官・紀希が落とした装飾品を、書生たちが知恵を絞って捜し出す青春劇 (「少年たちはノリゲをさがす」)など、 本編の合間に起きていた様々なエピソードを描いた珠玉の外伝集!
麗虎国の2人の王子ー藍晶と曹鉄の対立は、避けられないものとなった。奇蹟の少年・天青にとっては、どちらも大事な存在だ。しかも混乱の中、大国・淘の大使が視察に来ることがわかり……。
王位継承者は、2人いる。衝撃の事実に激震が走る、麗虎国宮廷。 天青は敬愛する藍晶王子と、兄と慕う武官の曹鉄が、 王位継承者として争うことに心を痛める。 鶏冠も、仕えてきた藍晶王子の手前、曹鉄に肩入れすることもできない。 孤立した曹鉄の前に現れたのは、亡き母に似た婚約者。 彼女の助言により、曹鉄と藍晶王子は密談を行うことに。 しかしその場は恐るべき罠があり……。 大人気アジアン・ファンタジー、波瀾の第7弾!
宮中に正月が訪れた。 帰る家のない天青だが、鶏冠や曹鉄らと楽しく過ごす。 そして現国王は、藍晶王子の王位継承権を明らかにすべく、立太子礼を行うと決定。 しかし世継の証となる宝剣は行方知れず。 藍晶は代わりの証を得るため、 天青らを連れて神秘の孤島を目指す。 荒れる海を超え、霧の島へ辿り着いた一行。 藍晶は試練に打ち勝てるのか。 そして判明する衝撃の事実とは。 冒険心がうずきだす、傑作アジアン・ファンタジー第6弾。
ヒトと僅かに異なる存在、妖人。 SNSで妖人差別発言を繰り返していた男が殺された。 遺体には、刃物で刻まれた謎のメッセージ。 刑事の脇坂は、被害者と関わりのあった妖人団体を訪ね、沖縄へ飛ぶ。 捜査線上に浮かんだ宗教団体では、17歳の美少女が《麒麟》として崇拝を受けていた。 けれど洗足伊織は、妖人・麒麟の存在をきっぱり否定、 彼女が洗脳されている可能性を示唆し……。 クライマックス直前! 大人気妖人探偵小説第7弾。
人の悪しき心を見抜く瞳、慧眼(えげん)。 それを持つ奇蹟の少年・天青は、 もう一人の慧眼児との勝負に敗れ、慧眼を制御する力を付けるため王都を離れることに。 男装の姫君・櫻嵐とともに、旅芸人の一座に紛れ、故郷の村へと向かう。 一方都では、世継ぎの王子・藍晶が、 政敵への毒殺未遂という濡れ衣を着せられ、 投獄される事件が起きていた。 宮廷に渦巻く権力闘争もますます加速。 怖いくらいに面白い、珠玉のアジアンファンタジー第5弾。
麗虎国の秋。慧眼児の噂は町にも広がり、 偽者が続出していた。 頭を痛めた藍晶王子は、偽者たちを見破る場を設ける。 だがそこに、不思議な力を持つ少年が現れ、 宮中は第二の慧眼児の存在に揺れる。 一方、自らの過去を探っていた曹鉄にある嫌疑がかかり、 牢に入れられてしまう。 なんとか曹鉄を救いたい天青と鶏冠。 けれど「真実の慧眼児はどちらか」を競うことになり、 天青は窮地に立たされ……。 大人気アジアンファンタジー第4弾。
「痛えんだよ、クソ!」「死んでるから痛くない」 月光の冴え渡る森で、小木輝は「死神」と出会った。饒舌かつ毒舌な死神に、既に死んでいると告げられるも、数時間前からの記憶がない。ソーシャルワーカーとして勤務する病院で、階段から転落したことが判明するが、本当にただの事故なのか? ストーカーの出現、妹の誘拐、混迷を極める中、小木は再び森へと向かうーー死神を伴って。「最強」の死神が任務を果たせぬ「最悪」とは! ?
人の心の善悪を見抜く奇蹟の少年・天青は、 麗虎国の宮廷で、神官書生として学んでいる。 夏休み、学友の笙玲らと街へ出た天青は、 深刻な水不足に苦しむ庶民に胸を痛める。 しかも金持ちの子息と間違われ、誘拐されてしまう。 一方、宮中では、体調を崩した王に代わり、 藍晶王子が代理を務めるが、貴族の反発は強い。 さらに、鶏冠には不可能に近い 雨乞の儀式が強制され、絶体絶命ーー!? アジアン・ファンタジー第3弾。
人の悪しき心を見抜くことができる奇蹟の少年・天青。 その能力は、次代の大神官に必要な強大な力だ。 けれど天青の中身はただのやんちゃな小僧……。 そこで、麗虎国の宮廷で、神官書生として学ぶことに。 保護者代わりの美貌の神官・鶏冠と、守り役で武人の曹鉄がいるから平気、なんて 甘く考えていた天青だが、待っていたのは神官書生たちのイジメ! 持って生まれたガッツで戦う天青だが、ちょっぴり疲れる時もある。 そんなある日、学校の課題で山へ出かけた天青は、 天真爛漫な少年・櫻嵐と出会い……。 珠玉のアジアン・ファンタジー第2弾、波瀾の学校生活!
矢口弼は38歳、元税理士。離婚を経験して仕事にも疲れた矢口は、中学時代を過ごした雨森町にひとりきりで戻る。新しい住まいは、かつての同級生・小日向の営む喫茶店「レインフォレスト」の上階。外見は変わっても中身は子どものままに騒々しい小日向に矢口は面食らいながらも、少しずつ雨森町になじんでいく。そんなふたりにもたらされる恩師の死をめぐる謎。先生の死は事故なのか?あるいは、生徒からのいじめを苦にした自殺?23年前の真実を求めて、矢口と小日向は元クラスメイトを訪ねるがー。失くしたものも、ふたりでなら見つけられる。喪失を抱えた者たちの人生を全力で肯定する物語。
聖なる白虎の伝説が残る麗虎国。 美貌の宮廷神官・鶏冠は、王命を受け、 次の大神官を決めるために必要な「奇蹟の少年」を探している。 彼が持つ「慧眼(えげん)」は、 人の心の善悪を見抜く力があるという。 しかし候補となったのは、山奥育ちのやんちゃな少年、天青。 「この子にそんな力が?」と疑いつつ、天青と、 彼を守る屈強な青年・曹鉄と共に、 鶏冠は王都への帰還を目指すが……。 心震える絆と冒険を描く、著者渾身のアジアン・ファンタジー!
文化祭で歌舞伎の演目「毛抜」を披露する直前、姿を消した「カブキブ」部長の来栖黒悟(クロ)。親友のトンボはじめ、部員全員で探しまわるが、クロは見つからなくて……。どうするどうなる、カブキブ!
ヒトと僅かに異なる存在、妖人。 美貌と毒舌の妖人茶道家・洗足伊織は、「家族」との平穏をなにより愛していた。 最近は《小豆とぎ》のマメが、食堂でボランティアを始め、心身ともに成長中だ。 そんな中、伊織を慕う甲藤が、ある女を連れて来た。 「私は《口裂け女》なんです」と嘆く彼女に、伊織は真実を告げる。 一方、食堂の関係者が殺され、マメに容疑が。 その陰に、伊織は不穏な気配を感じ……。 シリーズ第6弾、書き下ろし。
歌舞伎大好き高校生、来栖黒悟(クロ)が部長を務める「カブキ部」。文化祭に向け準備中だが、人手も予算も不足の上、元演劇部のスター、芳をめぐり、演劇部との対立はますます悪化。おまけに公演予定だった場所が使えない!?クロの親友・トンボの機転で、演劇部との観客動員数での勝負を条件に、なんとか場所を確保。しかし、勝負に負ければとんでもないペナルティーがあって…。嵐の予感!?青春歌舞伎物語、第六弾!
人間と、妖怪のDNAを受け継ぐ妖人が共存する世界。 妖人茶道家の洗足伊織は、家令で《管狐》の夷と、《小豆洗い》の美少年マメと慎ましく暮らしている。 しかし、伊織に執着する《鬼》の青目にマメが襲われたことから、伊織は青目に対する危機感を強めていた。 そんなある日、伊織のもとに、「妻子が妖人差別を受けている」と訴える《貘》属性の男・闇沼がやってくる。 伊織は闇沼を救うため、洗足家の庭でホームパーティーを開くことにするが・・・・・・。 天使のような美少年・マメの驚きの過去も明らかに。大人気妖人探偵小説第5弾。
戸惑いつつも、お互いに恋を認識した、魚住真澄と久留米充。 その関係は秘密をはらみ、進化する。 そんな中、2人が過ごした久留米のアパートが経年劣化で取り壊されることになり、久留米は会社の寮に移ることに。 一方、PTSDの症状に苦しめられつつも研究に励む魚住に、アメリカ留学の話が持ち上がる。 変わりゆくもの、変わらないもの。 失われてしまったものと、新たに生まれるものたち……。 青春群像劇、感動の最終巻。
都内に佇む茶室、妖奇庵。 美貌の主・洗足伊織はヒトとは僅かに違うDNAを持つ妖人であり、ある特別な能力を持っている。 一方、警視庁妖人対策本部(Y対)の刑事・脇坂は、不可思議な事件を耳にした。 聞き慣れない妖人属性を自称するふたりの女性が、同日、同じマンションで自殺を図ったというのだ。 その裏に潜んでいたのは、母と娘の複雑な愛情と憎しみであり……。 本当に怖いのは、人か、妖か。 人気作第4弾、文庫書き下ろし。 (妖奇庵の奇は王扁に奇)