著者 : 水生大海
物語のラストでこれまでの景色が一変する「どんでん返し」。そんな短編を5つ、収録しました。--家に帰宅すると、なんと男が死んでいた……「妻は嘘をついている」。人気ロックバンドの新曲MVに出演したことで、日常が嫌な方向に向いていく……「まだ間にあうならば」など、心地よさも心地悪さも味わえるミステリ短編集。著者のヒット作『最後のページをめくるまで』『あなたが選ぶ結末は』も合わせて読みたい一冊です。
悪党が殺された。 疑われたのは、最も立場の弱い技能実習生だった。 逃げる場所などあるはずがないのに、彼女は「救世主」という謎の言葉を残し姿を消した。 事件を追う女性刑事は、思いもかけない真相に辿り着くーー 渾身の社会派ミステリ!
憧れの職場にいたのは、迷惑行為に無自覚な勘違い男。盗難騒ぎにストーカー、突き落とし。次々起こる事件を、コイツに解決できるはずがない!戦う女性に贈る、爽快ミステリ!
最後の最後で読者がそれまで見てきたものとは違った景色を提示する「どんでん返し」。前作『最後のページをめくるまで』で見せた鮮やかなどんでん返しを、本作でも再び実現! 「俺の話を聞け」から「真実」まで全五編を収録した驚きの短編集。
かつては温泉客で賑わっていた岐阜県宝幢村。十六年前の地震で温泉が涸れ、村は衰退する一方だ。この村で生まれ育った希子は、地震で家族を亡くし、伯父夫婦と暮らしている。年金で生活を支えながら伯父の介護に明け暮れる日々だが、村役場の課長・竜哉との結婚が決まり、伯母は誇らしそうに嫁入り道具を披露している。希子が暮らす家と空き家を挟んだ隣家に住むのは、七年前にIターンしてきた長谷川一家。家にはいつも頑丈に鍵が掛けられ、高校生の長男・耀は奇声を上げて自転車で走り回るなど、村人から不審がられていた。ある日、村おこしのために雇われたブロガー・茗が突如消えてしまう。希子は、村長の妻であり、農園や工場を手広く商う来宝ファームの社長・麗美に、茗の代役を強引に依頼されるが…
塾には通いながらも不登校を続ける女子高生・遙。ある日、塾付近のレンタルショップで起きたいたずら事件の犯人として疑われた彼女は、居合わせた塾講師の黒澤に助けられる。事件をきっかけに、黒澤は遙が学校へ行けない本当の理由を見抜いて…。様々な事情を抱えて塾に集まる生徒たち。不安定な心が引き起こす謎を、黒澤は受け止め、解きほぐしてゆく。青春の痛みにそっと寄り添い、前を向く力をくれるミステリー短編集。
小説の、最後の最後でおどろきたい方、ぜひどうぞ。「どんでん返し」をテーマに描いたミステリー5編。「使い勝手のいい女」「わずかばかりの犠牲」「骨になったら」「監督不行き届き」「復讐は神に任せよ」……どの短編も、ラストで景色が一変します。
雨の音が聞こえる。冷たい手が伸びるー。アパレル店員として働く朱里には、隠し続ける「あの日」の過去があった。「あの日」が近づき、同じ過去を共有する典子が婚約の報告に訪れた。しかしその一か月後、典子は何者かに殺害されてしまう! 典子を殺したのは誰か。「あの日」に何があったのか。複雑に絡み合う真実の末に潜むのは、衝撃のラストー!
ある夜、自転車置き場で倒れている章吾を、偶然航が発見した。何者かに襲われたらしい。慌てて駆け寄った瞬間、大きな衝撃を受けた航は気を失ってしまう。やがて意識が戻った二人を待っていたのは、中身が入れ替わったカラダだった…!孫とジジイの最高のバディ誕生!
浦島太郎が龍宮城に来てみれば、待つのは密室殺人?ネット社会、刑期を終えた男の名は半永久的に残る現実が。捜査会議後の刑事たち、会話の中に事件解決の糸口あり?シンガポールで新婚旅行、二組の男女の心理が交錯したすえに…。トロフィー凶器の殺人に、ミステリ史上前代未聞の仕掛けが!包丁研ぎが巧みな女のもとに昔の男が訪れ、切れた二人の関係は一転し…。六編のどんでん返しが、あなたを夢中にさせる。
社労士の朝倉雛子(26歳、恋人なし)が、会社のピンチを救います! 社労士とは、正式名称は「社会保険労務士」という国家資格者。おおざっぱに言えば、会社の総務部のお手伝い。採用から退職までの労働・社会保険に関する問題や、年金の相談に応じるなど、業務内容は多岐にわたる。 雛子は派遣社員として働いていたが、一念発起して社労士を目指し、三回目の試験で合格。 そんな新米社労士が、6つの事件を解決。 「使わなかった有給休暇分の給料をちょうだい」と要求する元社員。 「ネットに投稿した従業員を辞めさせたい」居酒屋チェーン店専務。 「育児休業なんてあり得ないから」と言いはなつIT企業創業社長。 年末調整のチェック作業が佳境のなか、幹部の重要書類が行方不明。 部下が自殺未遂したのに「バカにつける薬はない」と罵倒する上司。 「残業代が増えるのは困る」と苦悩するアパレルメーカー総務部長。
東京・立川で発生した女子高生モデル殺人事件。昇進を懸け、一心不乱に捜査する刑事の兄と、独自の情報網と行動力で解決しようとする高校生の妹。だが、ふたりを待ち受けていたのは驚愕の結末だったー。家族と仕事の在り方を問う、緊迫のサスペンス!
塾には通いながらも不登校を続ける、高校生の遥。遥には母親が教師をしている学校へ行けない理由があった。ある日、塾の近くのレンタルショップで事件が起き、遥は犯人だと疑われる。窮地を救ってくれたのは、居合わせた塾講師の黒澤だった。寡黙ながら救いの手を差し伸べてくれる黒澤に、遥の心は少しずつ解きほぐされていく。レンタルショップの事件は、遥が不登校になるきっかけとなった出来事にもつながっていき、やがて、黒澤の言葉が彼女の世界を変えるーー。
風見高校に教育実習生がやって来た。友樹たち1年5組の教生・久遠寺絢子は女子大生作家であるとわかり、たちまち注目の的に。映画研究部はその小説の映画化を企画し、美少女の毬の出演も決まる。撮影が順調に進むなか、花壇に「骨」がばらまかれたことから、過去の落下事故が浮上する。恋愛、友情…十代の危うさが巻き起こす事件の真相とは?風高5人組が挑む学園ミステリー!
古いアパートを改装してショッピングモールとなった『夢玄館』。そこに入居する、自分の“夢”を追い求める各ショップのオーナーが起こす事件と、失業中で仕方なく管理人を引き受けた“わたし”の心の葛藤を描いた連作ミステリ。