著者 : 江戸川乱歩
黒蜥蜴黒蜥蜴
男たちの喝采の中で、黒ずくめの衣裳を取り去り、輝くばかりに美しい肉体を見せた暗黒街の女王。左腕の黒蜥蜴を蠢せながら、婉然と笑う美貌の女こそ、稀代の宝石泥棒「黒トカゲ」である。女賊の魔手から、宝石商令嬢を守ろうとする探偵明智小五郎。2人の闘いは、いつしか微妙な恋の香りを放ち始める。
孤島の鬼孤島の鬼
密室状態での恋人の死に始まり、その調査を依頼した素人探偵まで、衆人環視のもとで殺された蓑浦は、彼に不思議な友情を捧げる親友諸戸とともに、事件の真相を追って南紀の孤島へ向かうことになった。だが、そこで2人を待っていたのは、言語に絶する地獄図の世界であった…!『パノラマ島奇談』や『陰獣』と並ぶ、江戸川乱歩の長編代表作。