著者 : 浅暮三文
誘拐された人質を発見するにはカラスの後を追え?バラバラ殺人事件を解く鍵はリスの生態?密室殺人犯を教えてくれるのは馬?警察犬ハンドラー原友美が頼りにするのは、大学の先輩である白井旗男。東京郊外の「動物屋敷」に隠棲する天才動物行動学者が、知られざる動物の習性に関する知識を武器に、次々と難事件を解決する新感覚ミステリ!二人の決め台詞は「動物は嘘をつかない!」
上野公園の不忍池から、子供の手首が発見された。唯一の手がかりは人差し指付け根に残る骨折の痕。M署の刑事・如月七と相棒の土橋は、被害者がシングルマザーに育てられていた少年であることを突きとめる。さらに消息不明の母親が偽名を使っていたことが判明して…。母子に何があったのか?謎が謎を呼ぶ展開と息づまるサスペンス。人気シリーズ第二弾!
動物虐待、ゴミ屋敷放火、下水道内でのガソリン爆発ーK署勤務の刑事・亜坂の身辺で奇妙な事件が続発する。それぞれの現場には意味不明な言葉が残されていた。亜坂は本庁の土橋刑事の協力を得て捜査に乗り出すが、犯行は凶悪化の一途をたどり、ついには身許不明の女性が撲殺体となって発見される。その遺体にも、謎の言葉が刃物によって刻まれていた!社会の闇を抉る警察捜査小説、第二弾。
如月七、通称セブン。都内M署の女性刑事だ。管轄の湯島にあるラブホテルで女子高生が殺された。絞殺され、非常階段の踊り場に吊されていたのだ。防犯カメラの映像には、彼女とホテルに入った後、独りで去る男の姿が。被害者は、秋葉原の街で特殊なアルバイトをしていたらしいのだが…。美貌の女性警官が悪魔のように狡猾な犯人を追う、衝撃のシリーズ第一弾!
気がかりな夢から、頭痛とともに目覚めると、男は記憶を失っていた。そばには炎上するバスと見慣れない少年。さらにそこは言葉の通じない外国だった。俺はここでなにをしようとしていたのだろう?少年とともにヨーロッパをさまよいながら、男は徐々に自分の過去と犯罪を思い出してゆく。どういうわけか、くさい食べ物を食うと記憶が蘇るのだ。味覚と記憶の深淵に切りこむ、奇妙な味のクライムノヴェル。
日本企業が出資し、アフリカの密林を切り拓いてコーヒープラントを作ろうとしている現場で、現地の作業員が失踪するという事件が起こった。捜索を続けるにつれ、事件は奇怪な様相を呈しはじめる。一方東京では、ある男が原因不明の皮膚感覚の亢進に見舞われていた。手が触れる道具、肌に当たる風、すべてのものがこれまでにない感覚を伝えてくる。そして一見無関係に見える両者には、実は奇妙な共通点があった!?日本推理作家協会賞受賞の鬼才が、満を持して放つ異常感覚SF。
嗅覚が極度に発達した隻眼の男・阿川。彼は死んだ犬に付いていた匂いを、バーで出会った女に嗅いだ。が、一夜を共にした後、女も急死。悲劇の香りを辿れば、そこには男を破綻させた過去と女の一家の不幸があった。カニス、ラテン語で犬。昏い伝言を嗅ぎ回る男にも魔手が迫る。幻想にむせ返り、心震える傑作。
あの、すみません。ちょっと道をお尋ねしたいんですが。ダブ(エ)ストンって、どっちですか?実は恋人が迷い込んじゃって…。世界中の図書館で調べても、よく分からないんです。どうも謎の土地らしくて。彼女、ひどい夢遊病だから、早くなんとかしないと。え?この本に書いてある?!あ、申し遅れました、私、ケンといいます。後の詳しい事情は本を読んどいてください。それじゃ、サンキュ、グラッチェ、謝々。「今、行くよ、タニヤ!」。キッチュでポップな迷宮譚。第8回メフィスト賞受賞。