小説むすび | 著者 : 田中あき

著者 : 田中あき

消された作家カイ・フン消された作家カイ・フン

出版社

松籟社

発売日

2025年4月15日 発売

ジャンル

インドシナ戦争の開戦後ほどなく、ベトミンによって殺害された作家カイ・フン。ベトナムの近代化に小さくない役割を担った彼の存在は、しかし、今日不当に黙殺されている。 植民地主義への抵抗の声を上げ、同時にその声が狭隘な民族主義に回収されるのを拒むーーそうした困難な道を歩んだ、ひとりの「消された」作家を蘇らせる試み。 序論にかえて ベトナムの植民地的近代を生きた作家カイ・フン 第一部 自力文団と文団を支えたカイ・フン  第一章 自力文団  第二章 「間(あいだ)」のひと、カイ・フン  第三章 カイ・フン文学に対する評価(一九三〇年代から二〇二〇年代) 第二部 カイ・フン後期作品を読む(1938-1946)  第四章 植民地主義/国民国家の幻想からの解脱──『ハィン』と『幼き日々』──  第五章 失われた「読み解き」の鍵──投獄経験から生まれた『清徳』──  第六章 全体主義への警告──日仏共同支配期の児童書『道士』を読む──  第七章 敵/味方の垣根を乗り越える(1)──植民者を描いた二作品──  第八章 敵/味方の垣根を乗り越える(2)──「内戦」を描いた「月光の下で」──  終 章 コロニアル状況におけるナショナルな苦悶 付録  付録1 ベトナムにおけるドストエフスキー受容  付録2 『清徳』梗概  付録3 『道士』梗概  付録4 「月光の下で」抄訳  付録5 年表  付録6 カイ・フン著作リスト  付録7 『ベトナム』『正義』に掲載されたカイ・フンの文学作品

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