著者 : 笹生陽子
浦沢中学2年D組 北村ハルト。貧乏×父子家庭。親父は、三回転職の末、スナックのバーテンダー。趣味はギャンブルと草野球。甲子園に行きそびれた天才、らしい。この世の中は、持てる者と持たざる者とでできている。天才、秀才、ただの人。億万長者と貧乏人。せっかく手にした中にも当たりはずれがあって、はずれの中には返品や修理ができないものもあるーーなら、せめてスクールライフだけでも無難に平和にすごしたい、のに…… 浦沢中学2年D組 6番、北村ハルト 貧乏×父子家庭。二重苦にあえぐ我が家。 クソ親父は、ありとあらゆる賭け事をして負け続けた、もとタンクローリー運転手。 三回転職の末、いまはカラオケスナックのバーテンダー 趣味はギャンブルと草野球。自称、甲子園に行きそびれた天才、らしい。 この世の中は、持てる者と持たざる者とでできている。 天才、秀才、ただの人。億万長者と貧乏人。 健康な人と、そうでない人。 家庭円満、家庭不和。 せっかく手にした持ち物の中にも当たりとはずれがあって、 はずれの中には返品や修理ができないものもある。 ーーなら、せめてスクールライフだけでも無難に平和にすごしたい。 と思っていたけれど…… 学級崩壊に追い込み、担任の先生を休職させた「山辺グループ」 休職した先生の代わりに来たのは、この世で一番先生に向いていないオヅちゃん。 教室以外のスペースで授業時間のほとんどをすごすための保健室のボックス席 生き別れになった母、自称母親代わりのオネエのアキさん。 おれは友だちもつくらず、ハブられもせず、なんとかやってるつもりだけれど…… 「北村くんは、世界平和に興味ない?」 「は?」 「ぼくといっしょに戦わない?」 おれが求める平和は、ど、どこに?
十代の頃に出会った人、別れた人。はじめたこと、やめてしまったこと……。少年少女小説の名手たちが綴る、極上の青春小説。
「ネットにアクセスしてる時って、無限の宇宙空間にほうりだされた小さな星になっている気がしない?」ぼくたちはつながっている。ちょっぴりの勇気があれば、いつだって誰とだってつながれる。
本当の敵は誰かー中学二年の遠藤トモユキは、壊した眼鏡を内緒で買い替えるため“行動する中学生の会”代表の三上のもとでアルバイトをはじめた。学校のボランティアでは、ピンク色の髪の問題児、吉川ミチルと親しくなる。二人と出会い、精神的にも肉体的にも変化していく遠藤は、ある事件に巻き込まれる。