小説むすび | 著者 : 笹生陽子

著者 : 笹生陽子

世界がぼくを笑っても世界がぼくを笑っても

出版社

講談社

発売日

2014年3月15日 発売

浦沢中学2年D組 北村ハルト。貧乏×父子家庭。親父は、三回転職の末、スナックのバーテンダー。趣味はギャンブルと草野球。甲子園に行きそびれた天才、らしい。この世の中は、持てる者と持たざる者とでできている。天才、秀才、ただの人。億万長者と貧乏人。せっかく手にした中にも当たりはずれがあって、はずれの中には返品や修理ができないものもあるーーなら、せめてスクールライフだけでも無難に平和にすごしたい、のに…… 浦沢中学2年D組 6番、北村ハルト 貧乏×父子家庭。二重苦にあえぐ我が家。 クソ親父は、ありとあらゆる賭け事をして負け続けた、もとタンクローリー運転手。 三回転職の末、いまはカラオケスナックのバーテンダー 趣味はギャンブルと草野球。自称、甲子園に行きそびれた天才、らしい。 この世の中は、持てる者と持たざる者とでできている。 天才、秀才、ただの人。億万長者と貧乏人。 健康な人と、そうでない人。 家庭円満、家庭不和。 せっかく手にした持ち物の中にも当たりとはずれがあって、 はずれの中には返品や修理ができないものもある。 ーーなら、せめてスクールライフだけでも無難に平和にすごしたい。 と思っていたけれど…… 学級崩壊に追い込み、担任の先生を休職させた「山辺グループ」 休職した先生の代わりに来たのは、この世で一番先生に向いていないオヅちゃん。 教室以外のスペースで授業時間のほとんどをすごすための保健室のボックス席 生き別れになった母、自称母親代わりのオネエのアキさん。 おれは友だちもつくらず、ハブられもせず、なんとかやってるつもりだけれど…… 「北村くんは、世界平和に興味ない?」 「は?」 「ぼくといっしょに戦わない?」 おれが求める平和は、ど、どこに?

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