小説むすび | 著者 : 綿矢りさ

著者 : 綿矢りさ

パッキパキ北京パッキパキ北京

出版社

集英社

発売日

2023年12月5日 発売

味わい尽くしてやる、この都市のギラつきのすべてを。 コロナ禍の北京で単身赴任中の夫から、一緒に暮らそうと乞われた菖蒲(アヤメ)。愛犬ペイペイを携えしぶしぶ中国に渡るが、「人生エンジョイ勢」を極める菖蒲、タダじゃ絶対に転ばない。過酷な隔離期間も難なくクリアし、現地の高級料理から超絶ローカルフードまで食べまくり、極寒のなか新春お祭り騒ぎ「春節」を堪能する。街のカオスすぎる交通事情の把握や、北京っ子たちの生態調査も欠かさない。これぞ、貪欲駐妻ライフ! 北京を誰よりもフラットに「視察」する菖蒲がたどり着く境地とは……? 著者自身の中国滞在経験とその観察力が炸裂する、一気読み必至の“痛快フィールドワーク小説”! 【著者略歴】 綿矢りさ(わたや・りさ) 1984年、京都府生まれ。2001年『インストール』で文藝賞を受賞しデビュー。04年『蹴りたい背中』で芥川龍之介賞受賞。12年『かわいそうだね?』で大江健三郎賞、同年に京都市芸術新人賞、20年『生のみ生のままで』で島清恋愛文学賞受賞。他の著書に『勝手にふるえてろ』『私をくいとめて』『オーラの発表会』『嫌いなら呼ぶなよ』など。

オーラの発表会オーラの発表会

出版社

集英社

発売日

2021年8月26日 発売

「人を好きになる気持ちが分からないんです」 海松子(みるこ)、大学一年生。 他人に興味を抱いたり、気持ちを推しはかったりするのが苦手。 趣味は凧揚げ。特技はまわりの人に脳内で(ちょっと失礼な)あだ名をつけること。 友達は「まね師」の萌音(もね)、ひとりだけ。 なのに、幼馴染の同い年男子と、男前の社会人から、 気づけばアプローチを受けていて……。 「あんまり群れないから一匹狼系なんだと思ってた」「片井さんておもしろいね」「もし良かったらまた会ってください」「しばらくは彼氏作らないでいて」「順調にやらかしてるね」 ーー「で、あんたはさ、高校卒業と大学入学の間に、いったい何があったの?」 綿矢りさデビュー20周年! 他人の気持ちを読めない女子の、不器用で愛おしい恋愛未満小説。 【著者プロフィール】 綿矢りさ(わたや・りさ) 1984年京都府生まれ。早稲田大学教育学部卒業。 2001年『インストール』で第38回文藝賞を受賞しデビュー。 2004年『蹴りたい背中』で第130回芥川賞を受賞。 2012年『かわいそうだね?』で第6回大江健三郎賞を受賞。 2020年『生のみ生のままで』(上・下)で第26回島清恋愛文学賞を受賞。

ウォーク・イン・クローゼットウォーク・イン・クローゼット

出版社

講談社

発売日

2017年10月13日 発売

“対男用”のモテ服好みなOL早希と、豪華な衣裳部屋をもつ人気タレントのだりあは、幼稚園以来の幼なじみ。危うい秘密を抱えてマスコミに狙われるだりあを、早希は守れるのか? わちゃわちゃ掻き回されっ放しの、ままならなくも愛しい日々を描く恋と人生の物語。表題作他「いなか、の、すとーかー」収録。 優柔男、身体目当ての男、不倫男ーー。 ヤツらの養分になんかならない。 私たちは戦う、きれいな服で武装して。 “対男用”のモテ服好みなOL早希と、 豪華な衣裳部屋をもつ人気タレントのだりあは、 幼稚園以来の幼なじみ。 危うい秘密を抱えてマスコミに狙われるだりあを、 早希は守れるのか?  わちゃわちゃ掻き回されっ放しの、 ままならなくも愛しい日々を描く恋と人生の物語。 表題作他「いなか、の、すとーかー」収録。 綿矢りさパワー全開! わちゃわちゃな私たちの恋と人生に幸あれ。 服は口ほどにモノをいう。 おしゃべりというか、人間のいちばん無防備な部分は、 実は服なのかもしれません。 (解説より) コピーライター・尾形真理子 いなか、の、すとーかー ウォーク・イン・クローゼット 女の歴史は、日記よりもクローゼットに刻まれている  尾形真理子

ウォーク・イン・クローゼットウォーク・イン・クローゼット

出版社

講談社

発売日

2015年10月29日 発売

人生で大切なものって何? ガーリーで清楚なモテファッションの28歳OLと、素敵な洋服に囲まれて暮らす、幼なじみの人気タレントの友情のゆくえは? 故郷の村に工房をかまえるイケメン新進陶芸家と、彼につきまとう女ストーカー、その顛末は? 読み始めたら止まらない、コミカルでせつなくて少しブラックな、最新作品集。 28歳OL、彼氏なし。素敵な服で武装して、欲しいものを手に入れたい! 女同士、男と女の微妙な友情と人間関係を描く、コミカルでせつなくて少しブラックな魅力全開の2年ぶり最新小説集。 【収録作品】 「ウォーク・イン・クローゼット」 主人公・早希は、28歳、彼氏なしのOL。売り出し中のタレントだりあは幼なじみ。だりあのマンションには、撮影で着て買い取った服がぎっしりの、早希には夢のようなウォーク・イン・クローゼットの部屋があるのだ。そんなふたりの友情のゆくえは…? 「いなか、の、すとーかー」 陶芸家デビューからわずか3年、石居は、テレビで特集が組まれるほどの人気の売れっ子。東京の美大卒業後、郷里に戻り、工房をかまえ、絵になるロハスな陶芸家生活を送っている。しかし、以前から彼を追う女ストーカー・砂原が工房に現れるようになり、事態はどんどん不穏さを増していき…。 いなか、の、すとーかー ウォーク・イン・クローゼット

しょうがの味は熱いしょうがの味は熱い

出版社

文藝春秋

発売日

2012年12月12日 発売

仕事は別に苦じゃないけど、一生を捧げたいってわけではなし。 そろそろ結婚もしたいけど、彼氏が運命の人って感じもしない。 『勝手にふるえてろ』『かわいそうだね?』に続き、微妙な年頃の女性の行き場のない感情を独特の文体と飄々とした可笑しみで描き出す連作集。「しょうがの味は熱い」「自然に、とてもスムーズに」の二篇を収録。 「しょうがの味は熱い」彼氏の絃ともう半年同棲している。就職以来、いつも仕事に押しつぶされそうに疲弊している絃と、大学院生として学校に通いながら家事をする早希。夕ご飯を済ませ、電気を消した部屋でニュースを見て、布団に入る。並んで横たわる二人の思考はいつの間にかどんどんかけ離れてゆき……。「同棲は結婚に続いていないみたいだ」そんな“真理”にはたと気づいた早希の選んだ道とは。 「自然に、とてもスムーズに」彼氏の絃とはもう三年同棲している。営業の仕事を淡々とこなす彼と、短大を出てから一緒に暮らすようになった奈世は、最近ではもう結婚していないこと忘れてしまうくらいだ。疲れて帰ってくる彼にサプライズで花とケーキと婚姻届を用意してみたら……。思いもよらぬシビアな拒絶に打ちのめされた奈世は二人の家を出て故郷へ。一人娘の帰還を訝りつつも歓迎する両親との暮らしの中で結婚への執着を失くしつつあった奈世のもとに絃が訪ねてくるが。 「草食系」だけではくくれない、煮え切らない男と煮詰まった女の、現代の同棲物語。とほほと笑いつつ何かが吹っ切れる、未婚/既婚すべての女性、そしてすべての迷える男性に贈る一冊です。

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