著者 : 胡桃沢耕史
「どうして私が飛び降り自殺したか調べて!」-歌やドラマに引っ張りだこの新人アイドル・胡桃沢ひろ子は、誰もいない事務所でまどろんでいるとき、人気絶頂時に突然自殺した先輩歌手が夢枕に立ち、哀願された。この自殺事件は、芸能界でも不可解な事件として語り草になっている。高校三年生で、人気歌手のひろ子が、華やかな世界に渦まくスキャンダルと謎に挑む。
昼は弁護士として男社会の中で虐げられた女性の人権を擁護し、夜は講釈師として阿部定やモンローの凄絶な女の生涯を語るスーパーレディ・村崎紫子=大神田紫。彼女はシャブ漬けのヘルス嬢ミサを救い、暴力団に純潔を奪われそうな処女達を助けにいくが、敵も侮れない。紫水晶付の拳銃が火を吹くのはいつか。
抜群の推理力で事件を解決する警視庁捜査一課の筆頭管理者岩崎白日夢のもとへ、アパレル物産商事の重役たちが次々と自殺を強要されているとの訴えが入った。自殺者の保険金はどうやら会社の欠損に埋められているらしい。さっそく捜査に乗り出した岩崎だが、すでに社長は病院で息をひきとったあとだった。はたして病死か自殺か、それとも…。悪を憎み、真実を追う翔んでる警視正。大好評新世紀篇の第2弾。
岡っ引きの勘兵、人呼んで悪勘兵は色事にかけては浪花一の事情通。ある日、同心鮫島様のお呼びで奉行所の門をくぐった。新奉行の御目見得だ。何と色白で頬はぽっちゃり、膝を崩して横座り。隣のお小姓と何やら怪しい。この奉行、名が菅丹波守、略して『すかたん奉行』。勘兵、すかたん様から大事件を探し出せとの仰せを受ける。早速飲み仲間の読本作家・西鶴爺さんのお知恵を拝借する。ユーモア時代小説。
日本人の父とアメリカ人の母との間に生まれた東京アンナは内閣直属の秘密組織に属する殺し屋。十七歳とは思えない抜群のプロポーションと美貌を生かして標的に接近する。首尾よく初仕事を終えた後、アンナは祇園へアルバイトの舞妓として入り込み、水揚げの相手を探しているとの噂を自ら流し、群がる男たちの中から極道組の親分を選ぶ。ここからが彼女の腕の見せどころだが、はたして…。傑作痛快ミステリー。
国連警部から国連全権密使に昇格した高木半佐。その最初の仕事は、旧ソ連時代に人工衛星に乗ったまま宇宙をさまよっている飛行士二名を救出することだった。ハンザは綿密な計画を立てたものの、宇宙船回収予定地では、軍の叛乱のため外部の人間はシャット・アウト。さらに民族紛争さえも巻き起こり、上を下への大騒動となっていた。美人部下の横浜リリー、マーガレット、金淑姫らをひき連れて事件の渦中に飛び込むハンザだが果たして…。傑作痛快ミステリー。
信州戸田藩の家臣で甲賀忍者の流れをくむ芥川九郎右衛門は、秘術を会得して透明人間になることに成功した。それを知った十一代将軍徳川家斉は九郎右衛門を呼び、豊後臼杵城で行われている謎の儀式を探るよう命じる。臼杵城では異人の村に処女を捧げ、貰った黄金で幕府禁制のエスパニヤと交易をしていた。さらに九郎右衛門は、臼杵城に養子に出した家斉の子・鶴千代の命が狙われていることを知る。時代長篇。
あらゆる犯罪を憎み、非情なまでに冷徹な推理で犯人を追いつめる天才警視正・岩崎白昼夢。一人息子・翔が小学校入学を目前にひかえた年の暮れ、岩崎は鬼の捜査一課長から呼び出しを受け、子育でに専念するための休職中であった妻・みずえ警部補に復帰の指令が下された。彼女の復職を前に、岩崎は妻子を連れて、豪州での華麗なる休暇と洒落こむが…。
国際刑事警察機構の派遣職員の身分で警視庁から出向、CIAの助っ人として早や三年が経つ。中学三年生だった長男は大学受験の時期となった。父親の役割を演じてやらねばと思っていた。ちょうどそんな時、CIA長官から「国連直属の特殺隊長として世界中の悪の根を絶て」との命令を受けた。黒人娘マンディ、日本娘仁井本清美らの美女を部下に。
岡っ引の勘兵、人呼んで悪勘兵。飛田の廓でちょいと女郎に悪さして、長屋に帰れば同心・鮫島様のお呼びである。今日は新しいお奉行が江戸からお出でだ。畏って平伏したが、これで奉行が務まるんかいな。色白で頬はポッチャリ、膝を崩して横座り。こりゃ絶対に、隣のお小姓とでけてるで。おまけに名前が菅丹波守、ついた仇名がすかたん奉行。すかたん様、こんな平和な浪花の町で、あっと驚く大事件を探し出して解決させろなんて無茶を言う。勘兵、飲み友達の読本作家・西鶴爺さんに知恵を絞ってもらいに行くが…。
放っておけば国民を滅亡の危機に落とし入れるかもしれないエイズ。その撲滅のための特別権限を執行できる東京保安官に任命された、叶大陽と大田蹴鞠子、そしてアシスタントの大和ローラの三人は乱れた性の現場に突入し、エイズ感染防止のために奮闘する。風俗営業のあらゆる形態-、S・Mホテル、ホモ旅館、レズ・バー、幼児クラブ、ボディーピアス協会、ポルノビデオ研究会など、変形された性愛の全ての世界で水際作戦を展開する。
人間の世界で、地位も名誉も豊かな生活も金で買える。しかし健康だけは無理である。アメリカの大財閥、フランク・モーガンの悩みもそのことだった。彼の使命は財閥発展の為に、より多くの血族を増すこと。だが彼にはもうその力が無い。かくて、若さを保ち、男を維持する為に、財力を駆使して精力食を求める、おかしくも苦しい世界冒険旅行が始まったが…。
国際刑事機構のムッシュ・アムールこと妻恋警視にアメリカ大統領から、「西海岸にはびこる麻薬密輸ルートを撲滅せよ」との極秘要請が届いた。早速、美人部下を引き連れてビバリーヒルズに飛んだが、相手は兇悪な麻薬シンジケート、すかさず次々と妨害工作を仕掛けて来る。遂にはハリウッド有名女優の娘に虐殺予告まで届いて事態は深刻化する一方…。
東京アンナ、17歳。日本人の父親とアメリカ人の母親の間に生まれた混血児で、職業は、なんと内閣直属の秘密組織に属する殺し屋。仕事の指令を受けると、日本人ばなれしたプロポーションと美貌を生かして標的に近づき、鮮やかに任務を遂行してしまうから、狙われた方は大変だ。
ごつう儲けるを合言葉に21歳の女社長の肉体に忠誠誓う「ごきぶり商事」の面々。3人の常務にドヤされながらも金儲けのアイデア絞り出す第4常務のぼくは窮地に立たされてしまった。社長はんと恋人の登志子はんが同時に妊娠したのだ。ところが西成暑の瀬目田印刑事に乗せられて、新郎1人に新婦が2人という史上初のステレオ結婚式を挙げることになってしまって…。連作ユーモア・ピカレスク。
新菜(ニーナ)は15歳。少女でもないが、女性でもない微妙な年ごろである。ジーンズが似合う、足の長い可愛い子だ。外交官の1人娘。でも、恋も、ボーイフレンドも全く無縁。ピストルの名人で、内閣の特命全権調査官として、戦火の中東に潜入。世界のスパイたちを相手に大活躍だ。スーパーギャルのアクション長編。
警視庁警備三課のダメ刑事・安田保重は、窓際族を通りこして“ベランダ刑事”と呼ばれていたが…。ある日、過激派がマンションの一室に迫撃砲を設置し、皇居を狙っているという情報が入った。公安の連中は過撃派に面が割れていて近づけない。そこでやむなく、安田に白羽の矢が立った…。ベストセラー作家が描く、痛快無比のアクションミステリー。